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「カレーは防衛機密」潜水艦乗りのリアルに密着! “隠密”こそが最強、だから高給!?

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レシピは秘密です

 海上自衛隊のそうりゅう型12番艦「とうりゅう」に乗艦しました。潜水艦に乗り込むことは最初の一歩からすでに特別な体験です。

Large figure1 gallery18潜水艦の甲板は狭く外側に傾斜さえ付いている。足を滑らせて落水しそうだが、甲板上面は滑り止め加工されており意外と足元はしっかりしている(市ヶ谷記者クラブ代表撮影)

 埠頭から桟橋を渡り、黒く光る甲板上に立ちますが、普通の船とはまったく違う光景で手すりもなく、湾曲した狭い甲板の下には海面が広がります。慎重に歩きますが滑り止めの床がしっかりと足を支え、つかまるものがなくても意外と恐怖は感じません。

 甲板にぽっかり開いたハッチは、まさに異世界への入口です。狭い垂直ラッタルを降りる足元は見難く、荷物など持っていられません。艦内は予想通りの狭さですが、明るい照明で閉塞感はありません。

 潜水艦には独特の臭いがあるといわれますが、筆者(月刊PANZER編集部)は何も感じず、昼食に用意されているであろうカレーのほのかな匂いにむしろ反応しました。一方同行した女性記者は「子供の頃に遊んだ油粘土の臭い」と言っていました。

 密閉された潜水艦生活では、臭い対策は大事な問題です。潜水艦には浴室はなく、船内では3日に1回程度シャワーが浴びれるくらいです。スプレー型の消臭剤を持ち込む乗組員も多いのですが、成分が空調フィルターに影響を与える可能性があるということで使えない銘柄もあるそうです。

 洗濯もまた悩みの種で、基本的には洗濯物はチャック付きポリ袋に詰めて持ち帰ります。「航海で着た洗濯物は臭いが取れない」「家では家族と分けて洗う」といった話も聞かれました。こうした事情からか、潜水艦基地には浴場と洗濯場が設けられています。水上艦にはない潜水艦生活の一端です。

 一番の楽しみは食事です。3人の給養員が交代で、各ワッチ(当直)に合わせて1日4回食事を作ります。給養員は術科学校で教育を受けた専門職です。乗員は6時間ごとに勤務と休息を繰り返しますので、同じボリュームの食事を用意し、夜食だから軽くといったことはないそうです。

 潜水艦の艦めしが美味しいのは誰もが認めるところで、狭い厨房で奮闘する給養員の創意工夫はまさに「常在戦場」です。防衛機密である「とうりゅうカレー」レシピは取材不可でした。

 食堂は艦内でリラックスできる大切な場所です。艦内照明は1日の感覚を維持するため日没から日の出まで基本赤灯火となりますが、食堂は24時間白灯火のままです。食事の場というだけでなく談話、休養、娯楽など多目的に使われ、ゲーム機も置いてあります。

潜水艦乗りを支える「現実的な」モチベーションとは

「とうりゅう」は海上自衛隊「そうりゅう」型12番艦、基準排水量2950トンで通常動力型(原子力ではない動力を持つ)では最大級ですが、限られた空間にできるだけ多くの機器を搭載する「高密度ぎ装」となっており居住区は広いとはいえません。乗組員のプライベート空間は9人部屋の3段ベッドの中だけです。

 持ち込める私物は極めて限られ、ネット環境もありません。日没時間に居住区が赤灯火に変わり、狭いベッドに潜り込むといじるスマホもなくデジタルデトックスになり、「赤灯の安らぎ」というような不思議な感覚を味わいました。

「とうりゅう」はそうりゅう型の中でも特徴的な艦で、前期艦がAIP(非大気依存推進)システムを搭載していたのに対し、「とうりゅう」と11番艦「おうりゅう」はリチウムイオン電池を採用してAIP用区画は補機室となって少し余裕空間ができたそうです。そこには様々な娯楽用書籍が固縛して収納されていました。そうりゅう前期型より蔵書量は多いかもしれません。

 とうりゅう艦長の明海2佐は、「潜水艦は知られていない」と語ります。目に触れる機会は少なく、災害派遣にも潜水艦が参加することはほとんどありません。潜水艦の行動は家族にさえ秘密で、航海に出てもいつ帰ってくるかは明言しません。

 示威を旨とする水上艦とは真逆で、隠密行動に徹することで抑止力となるのが潜水艦です。「知られていない」が「最強」であるという自負を持っているのが潜水艦乗りです。「潜水艦は人が少ない。だから教育が大事」と語ってくれました。潜水艦は水上艦と違い単艦で動きます。

 また上級司令部との連絡も頻繁に取ることはできません。それだけに乗組員全体の能力が艦の能力に直結します。米国派遣訓練などは3か月に及ぶこともあり、閉鎖環境の中でのメンタルケアにも配慮しているといいます。

 幹部と曹士の橋渡し役となる先任伍長の古屋曹長は、「上位下達と下位上達の両立させる」と話します。艦全体のチームワークがあって能力を発揮できます。

 一方、潜水艦乗りを支える現実的なモチベーションがあります。それが「給与」です。潜水艦乗組員の給与は各種手当が付いて自衛隊の中でも最も高給な職種の一つとされ、条件によっては航空自衛隊の戦闘機パイロットを上回ることもあります。

 最近の自衛官の処遇改善施策は、現場にも良い影響を及ぼしつつあるといいます。人知れず最前線に立つ誇りとロマン、そして高給という実利で潜水艦生活は成り立っています。

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