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猫は遺伝上「腎臓病」になりやすい…飼い主が与えてはいけない食べ物&長生きに必要な取り組みとは【獣医師解説】

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猫の健康を維持するために必要な取り組みとは?
猫の健康を維持するために必要な取り組みとは?

 11月22日は「ペットたちに感謝する日」です。犬の鳴き声の「ワンワン(11)」と猫の鳴き声の「ニャーニャー(22)」という語呂合わせを基に、ペット用品やペットフードの通販事業を手掛けるピーツー アンド アソシエイツ(福岡市中央区)が制定しました。ペットに長生きをしてもらうために、日頃の生活習慣を見直したいものです。

 ところで、「猫は腎臓病になりやすい」といわれていますが、本当なのでしょうか。猫に与えてはいけない食べ物や、猫の健康を維持する方法などについて、木原ペットクリニック(鳥取県倉吉市)院長の木原友子さんに聞きました。

猫は尿の濃縮能力が高く腎臓に負担をかけやすい

Q.猫は「腎臓病になりやすい」とよくいわれますが、本当なのでしょうか。

木原さん「本当です。猫は生物学的、遺伝的に腎臓病になりやすく、加えて現代の飼い猫においては環境的要因も加わり、総じて腎臓病になりやすくなっています。猫が腎臓病になりやすい原因、猫が腎臓病になるメカニズムについて、それぞれ詳しく説明します」

■生物学的特徴
もともと乾燥地帯に生きていた猫の祖先の遺伝的要素を受け継いでいるため、水分が少ない環境でも命を守るために、尿の濃縮能力が高く、腎臓に負担がかかりやすいです。

■遺伝的特徴
品種によって、遺伝的に腎臓に炎症が起きやすかったり腎臓の構造が弱かったりするために、生まれつきの体質として腎臓病になりやすいです。

■環境的要因
乾燥状態のフードを主食としているため、水分摂取量が少なくなりがちで、腎臓に負担がかかりやすい生活習慣になっています。

これらが、猫が腎臓病にかかりやすい一般的な理由ですが、さらに生活習慣と猫に特異的・非特異的な生体機能にについて掘り下げると、猫の腎臓病を防ぐために必要なことが分かってくると思います。猫が腎臓病になるメカニズムとして、次の3点が挙げられます。

■食事内容
現代の飼い猫の食事は、炭水化物を多く含む加工フードが主流です。高炭水化物食は血糖値を上げ、血管内皮や腎臓の細胞に炎症を起こします。炭水化物を多く含む食事は相対的にタンパク質と脂質の不足を引き起こし、体を作るタンパク質の不足によって腎臓を含む体の弱さ、また脂質の不足によって炎症のコントロールがうまく行われないことが、腎臓の炎症が起こりやすい生活習慣に関わっています。

■自律神経の異常
現代の飼い猫の食事内容の特徴により、自律神経のアンバランスが起こります。また、食事内容によっては、脳の機能が弱っていることが考えられます。脳の機能が弱っていることでストレスの影響を受けやすく、住環境や多頭飼いよる猫関係の悩みによって、さらに自律神経バランスが悪くなる状況があります。人間関係と同様、実は猫にも猫関係が存在します。

■免疫機能の異常
自律神経のアンバランスにより、次は免疫機能が異常を起こします。私はこの段階を「炎症体質」と呼んでいます。炎症体質になっていると、文字通り、炎症が起こりやすい体質となり、腎臓にも、炎症が起きやすくなり、腎臓病につながります。

Q.では、腎臓病の観点で、猫に与えてよい食べ物、与えてはいけない食べ物について、それぞれ教えてください。

木原さん「『腎臓病の猫に与えてよい食べ物、与えてはいけない食べ物』と『健康な猫に与えてよい食べ物、与えてはいけない食べ物』に、大きな違いはありませんが、腎臓病になるとミネラルを調節する働きが弱るので、塩分やリンなどのミネラルが多い食材、すなわち煮干しやかつお節など、猫が好きそうな味(塩味)が濃い食材は、フードと併用しない方がいいでしょう。

『高炭水化物』のフードが自律神経のバランスや免疫のバランスに良くない影響を与えるため、白米などの穀類、豆類を与えるのもお勧めしません。

一般的には、健康な猫用のフードと比較して、腎臓病の猫用のフード(療法食)は、タンパク質やミネラルを抑えた栄養設計になっています。ここで注意が必要なのは、腎臓病の予防のために、腎臓病の猫用の療法食を使用してはいけないということです。

『猫は腎臓病になりやすいから、元気なうちからあらかじめ腎臓病用の療法食で腎臓病を予防しよう』という考え方は誤りです。

先述のように、猫が腎臓病になりやすい環境的要因の一つとして、『高炭水化物・低タンパク質・低脂質』の栄養設計の加工フードが現代の飼い猫の食事の主流になっていることが挙げられます。そのため、健康なうちから、低タンパク質に設計された療法食を与えることは、さらに腎臓病のリスクを高めます。なお、猫に必要な食べ物は次の通りです」

【猫に必要な食べ物】
■水分不足を解消するための食べ物

スープ状のものがよいでしょう。スープのだしは、野菜でも肉類でも構いません。香りがある水分の方が、真水よりも猫が飲みやすい水分となります。また、スープとして与える場合は、塩分、できれば海塩を少量、薄味程度に加えてあげると、さらに飲みやすくなります。ミネラルを少量加えたとしても、水分摂取がしっかりできるのであれば、メリットがあります。

■タンパク質不足、脂質不足を解消するための新鮮な食べ物
良質で新鮮なタンパク質と脂質は、加工されたタンパク質や脂質よりも肝臓や腎臓に負担をかけません。ただし、タンパク源、脂質源としての食材はタンパク質や脂質だけでなく、一部のミネラルも含みます。

そのため栄養バランス、特にミネラルバランスを崩さない程度に、普段与えているフードのうち、5〜10%程度の置き換えにとどめます。具体的には、適度に脂肪分を含む肉や魚、例えば鶏のもも肉などを与えると良いと思います。体調を見ながら少量から試した方が安全です。

Q.猫の腎臓病をできるだけ防ぐために、飼い主にはどのような取り組みが求められるのでしょうか。

木原さん「猫の腎臓病を防ぐために、家庭で一番大切なことは、『水分の摂取と排せつ』環境を整えることです。水分摂取は先述のように、食事の際に猫に無理なく摂取してもらう工夫をするとよいでしょう。水分摂取の工夫と同じくらい大切なのが、『トイレ環境』です。

現代の飼い猫の中には、住環境や猫関係により、トイレ事情に悩む猫が少なくありません。トイレに行きにくい状況があるために、猫がトイレに行くのを我慢してしまい、猫の生物学的特徴として元々濃縮されやすい尿が、さらに濃縮されてしまう状態が長く続くことがあります。そうなると、尿石症や腎臓病の大きな要因となります。特定の猫がトイレに行きにくい状況がある場合は、獣医師などに相談し、行動学的な対応や、環境的な対応を早急に行う必要があります。

また、中には猫に手作り食を与えたい人、すでに与えている人もいるかもしれません。その場合、きちんと栄養バランスを整えたものでないと、逆に腎臓病を発症する要因になることがあります。腎臓病発症の監視も含めて、専門家の指導のもと、食事管理を行うことをお勧めします」

オトナンサー編集部

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