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ご近所さん乗ってた!「レトロ自動車」なぜ消えた? バブル崩壊後に大ブーム きっかけは“巨大テーマパーク”の作業用

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  • 乗りものニュース
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20世紀末、バブル崩壊後の日本で突如ブームになったのが、外観をクラシックカーのようにカスタムした、いわゆる「レトロ車」です。ブームはなぜ起こったのか、その後「レトロ車」はどうなったのでしょうか。

バブル崩壊後にブーム来たクルマの「レトロスタイル」

 1980年代後半から日本で発生した、いわゆるバブル景気は、1990年に大蔵省(現在の財務省)が土地関連融資の抑制、いわゆる「総量規制」を通達し、日本銀行も引き締めに動いたことで終焉を迎えます。結果、株価は暴落し、永遠に値上がりすると信じられていた地価も下落、加熱していた日本経済は急失速していきました。

Large figure1 gallery71997年に登場した三菱「パジェロJr.フライングパグ」。「レトロカー」ブームは軽自動車のみならず小型車にも波及した(画像:三菱自動車)。

 しかし、人々の生活にはクルマで遊ぶ程度のゆとりがまだまだありました。そんな時代に突如として巻き起こったのが、のちに「レトロ車」と呼ばれるフロントマスクだけ旧車風に変えた軽自動車やコンパクトカーです。

 ブームの下地を作ったのが、バブル絶頂期に日産が相次いで発表した「Be-1」「PAO」「フィガロ」などの「パイクカー」でした。これらモデルは、既存のコンパクトカーのプラットフォームを流用しながら、スペシャルメイドのボディを載せ、内外装を作り込んだ特別仕様車で、その多くが懐古調のデザインを纏っていました。しかし、こうしたクルマは、開発・製造に手間とコストが掛かることから、販売価格はベース車両の2倍近くとなることも珍しくありません。

 一方、バブル崩壊後に登場した「レトロ車」は、「パイクカー」のエッセンスだけを拝借し、既存の軽自動車やコンパクトカーをベースに旧車風のフロントマスクに交換するというお手軽な手段で作られました。

 当然、開発コストは「パイクカー」よりも安く、新車価格も手頃であったことから、バブル崩壊後の「おカネを節約しながら気軽に個性的でオシャレなクルマに乗りたい」との人々のニーズに合致してブームになったといえるでしょう。

 この「レトロ車」ブームの嚆矢となったのが、1993年に登場したスバル「サンバーディアス クラシック」でした。

“バブルの落とし子” がブームの火付け役

 スバル「サンバーディアス クラシック」は、もともとバブル期のテーマパークブームで生まれた長崎県にあるハウステンボス内で使う業務車として作られたのが端緒です。それを第30回東京モーターショーに参考出品したところ、市販化を望む声が富士重工(現SUBARU)に多数寄せられ、最終的に市販化が決まりました。

Large figure2 gallery8初代モデルの人気に支えられ、1999年に誕生した2代目ダイハツ「ミラジーノ」(画像:ダイハツ)。

 発売と同時に人気となった「サンバーディアス クラシック」の成功に気を良くした富士重工は、軽自動車の「ヴィヴィオ」をベースに懐古調デザインとした「ヴィヴィオビストロ」を1995年にリリースします。

「ヴィヴィオビストロ」は、1960年代のイギリス車を彷彿とさせるメッキグリル&丸目ヘッドランプのフロントマスクで、内装に木目調パネルを用いるなどしていました。こうした仕様が女性を中心に受け、「ヴィヴィオビストロ」は爆発的ヒットを飛ばします。その結果、このクルマの成功を横目で見た各メーカーは相次いでフォロワーを登場させました。

 1996年のスズキ「セルボ・クラシック」を皮切りに、1997年にダイハツ「ミラ・クラシック」が登場し、1999年にはダイハツ「ミラジーノ」と三菱「ミニカタウンビー」がデビューしています。

 さらに「レトロ車」ブームは軽自動車だけでなく小型車にも波及し、1996年の日産「マーチ タンゴ」、1997年の三菱「パジェロJr.フライングパグ」、1998年のスバル「インプレッサ カサブランカ」などが登場しました。こうした流れを、業界のリーディングカンパニーであるトヨタも無視することはできず、1998年にグループ企業のモデリスタとタッグを組み「カローラII」をベースにした「PX12ナポリ」を限定販売しています。

ユーザーニーズの変化でブームは終焉へ

 しかし、2000年代に入ると日本経済がさらに厳しさを増したことなどで、ユーザーがクルマに求めるものが変化します。従来、個性やオシャレといった要素が大きく影響していたのに対し、実用性や経済性を重視するようになったことで、「レトロ車」ブームは急速に勢いを失います。

Large figure3 gallery9メーカー主導の「レトロカー」ブームは2000年代に入って終演を迎えたが、フロントフェイスをレトロ風のキットに交換する「フェイスコンバージョンカスタム」はアフターパーツメーカーやカスタムビルダーの間で一般的な手法となった(山崎 龍撮影)。

 そして、それと反比例するように軽自動車やコンパクトカーのジャンルでは、実用性と経済性を全面に押し出したハイトワゴンが人気を集めるようになりました。結果、数少ないブームの生き残りであるスバル「ディアス・クラシック」は2002年、「プレオ・ネスタ」は2003年に相次いでカタログ落ちし、最後まで残っていたダイハツ「ミラジーノ」も2004年に生産を終了したのです。

 こうしてメーカー純正の「レトロ車」はブームの終焉とともに各社のラインナップから消えましたが、一方でアフターパーツメーカーやカスタムビルダーに与えた影響は大きく、また、レトロスタイルの軽自動車を求めるユーザーが一定数存在したことから、2000年代中頃には5代目スバル「サンバー」をベースに、VW「タイプII」ルックに同様の手法で改造するカスタムが人気を博しました。

 凡庸な軽自動車や商用車のフロントマスクを改造して、レトロなルックスに改造する「フェイスコンバージョンカスタム」は、カスタムカーの世界ではすっかり定着した感があります。

 カスタムビルダーの「Blow」や「DAMD」が製作したレトロルックのカスタムカーは、東京オートサロンなどで新作が発表されるたびに注目を集めています。これらの専門店ではカスタムを依頼するユーザーでウェイティングリストは常に埋まっているようです。

 レトロ調好きなユーザーは一定数いるので、今後はこうしたカスタムビルダーのカスタムカーという形で、作られ続けるのでしょう。

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