【正月の定番】「おせち料理」できちんと栄養を摂取できるの? 管理栄養士に注意点を聞く
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正月の定番料理の一つに「おせち料理」があります。新年に家族や親戚と一緒におせち料理を食べるという人は多いのではないでしょうか。1日で食べ切るのではなく、数日に分けて食べるのが一般的です。ところで、おせち料理にはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
塩分に注意
Q.おせち料理のおかずには、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。
桜井さん「今では和洋折衷や洋風おせちなどさまざまなおかずのおせちがありましたが、昔はお重の何段目にはこのおかず、というものが決められていました。
お重の一番上の段には、イソフラボンが豊富な黒豆のほか、DHA・EPAが取れる数の子、カルシウムやビタミンDが多い田作りなど、お酒に合うおかずが並びます。また、貴重なタンパク源であるだて巻きなども一段目に入りますね。
二段目には、メイン料理となるエビやお魚の焼き物などが入ります。エビはタンパク質やアミノ酸、タウリンなどが多く含まれているほか、焼き物のお魚や貝類はDHA・EPAが取れますね。三段目には煮しめ(煮物)が入りますが、煮しめは食物繊維が取れる根菜類などが代表的なおかずです」
Q.おせち料理を食べる際の注意点について、教えてください。
桜井さん「もともと、おせち料理は新年が明けてせわしなく台所に立たなくても良いように、何日かに分けて食べられるよう日持ちをさせるために、味が濃くなっているものが多いんです。そのため、一度に食べてしまうと塩分過多になってしまう可能性は十分にありますね。
また、これも日持ちをするようにという理由につながるのですが、生野菜を使っているものがほとんどありません。この点から、野菜から取れるビタミン類などの不足が考えられます。栄養バランスを考えるなら、おせち料理のほかに生野菜や炭水化物を取れるメニューを加えると良いかもしれませんね」
Q.「日持ちがする」とおっしゃっていましたが、おせち料理はだいたいどの程度保存ができるものなのでしょうか。
桜井さん「中のおかずにもよりますが、冷蔵では3~4日程度、冷凍では1カ月程度を目安としていただくと良いと思います。数の子や昆布巻き、田作りなど比較的汁気が少なく味の濃いものは1週間以上保存が可能なものもありますが、焼き魚などの焼き物はなるべく当日中に召し上がっていただくのがベストです」
* * *
おせち料理のおかずは、おせちを作る人たちが新年にゆっくりと過ごせるようにと、年末に作られることがほとんどでした。そのため、塩分が多いおかずが多いのだそうです。
オトナンサー編集部
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