「まるで車のオートクルーズ」 ヤマハの進化版“電動ボート”を体験 モーター推進&ゲームみたいな操船 いよいよ国内投入
- 乗りものニュース |

ヤマハ発動機は2025年6月、電動操船システム「HARMO(ハルモ)」の新モデルを国内市場に投入し販売を開始しました。ボートなどの船外機の電動化ですが、同社は“マルチパスウェイ”を掲げます。
自治体のSDGsと良い相性
ヤマハ発動機は2025年6月、電動操船システム「HARMO(ハルモ)」の新モデルを国内市場に投入し販売を開始しました。エンジン駆動が一般的なボートなどの「船外機」の電動化です。先行投入された欧州などに続き、いよいよ国内販売が始まります。
新型HARMO搭載艇(深水千翔撮影)。
同社マリン事業本部国内事業推進部の吉田竜也事業推進部長は「『HARMO』で電動化領域において、操船制御システムとの連携などによる高付加価値商材としてのプレゼンスを築いていきたい。自治体や事業者と連携し、水辺の新たな楽しみ方の創出を推進する」と意気込みます。
「HARMO」は電動モーターを動力とする推進器ユニットと動作を制御するリモートコントロールボックス、そして直感的な操作を可能とする「ヘルムマスターEX」などで構成された「次世代操船システムプラットフォーム」です。プロペラをその周囲に搭載したモーターで駆動させるリムドライブ方式を採用することにより、強い推進力と高い静粛性の両立を実現したのが大きな特長となっています。
「国内では自治体のSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みと、『HARMO』という製品に非常に良い融和性があった」(吉田部長)
初代「HARMO」は小樽運河(北海道小樽市)や竹芝エリア(港区)などで実証運航が行われた後、2022年から欧州で販売が行われました。今回、報道関係者に公開された新型「HARMO」は、こうした実証実験などで獲得した市場ニーズを踏まえて改良したモデルです。欧州では2024年秋から販売が始まっています。
“ジョイスティック固定機能”がスゴイ!
HARMO開発のプロジェクトリーダーを務める前島将樹氏は「推進器本体のレイアウト構造を見直したことにより、初代『HARMO』よりコンパクトなシルエットを実現した」と話します。
新型HARMO搭載艇(深水千翔撮影)。
新型「HARMO」ではボートへの搭載性を広げるため、船外機と同様のブラケット取り付け方式を採用。マリン製品では初となるジョイスティックのみで操船できるシステムを開発しており、初代『HARMO』では必須だったリモコンスロットルレバーやハンドルが不要になったことで、操船席周辺のレイアウトをすっきりさせることができます。
これらに加えて最新式操船制御システム「ヘルムマスターEX」の定点保持機能や、オートパイロットなどの各種操船機能を追加することで、操船をより簡単に行えるようになりました。
「新型『HARMO』では自動車で例えるとオートクルーズ機能のように、設定したプロペラ回転数でボートを走り続けることができる『ジョイスティックホールド機能』も追加されている」(前島氏)
こうしたオートパイロットには環境や運航方法に応じた様々なモードを設定。風や潮の流れの影響を自動的に調整してボートコースを保持するコース維持モードや、一定の方位を維持する方位維持モード、コンポーネントの追加は必要ですが、あらかじめ入力したポイントを経由しながら最終的な目的地まで航行するトラックポイントモード、ジグザグやスパイラルなど設定した角度や距離で航行するパターン操船モードがあります。
価格は? ターゲットは遊覧船
小売価格は、ヘルムマスターEXなどの周辺機器を含み333万3000円。対象となるボートサイズは、1機掛けで全長6m~7m、2機掛けで9m~11m程度が適しているとされています。
運河や河川など低速でゆっくり航行する遊覧船をターゲットとしており、国内では旧型「HARMO」での運航実績がある「小樽運河クルーズ」や、2025年11月から新艇を導入予定の「ひょうたん島遊覧」(徳島市)での搭載を見込んでいます。
またヤマハ発動機は2025年10月から「横浜e-Project」として、みなとみらい地区で新型「HARMO」搭載の新設計ポンツーンボートによるクルージングの提供を行います。このプロジェクトは国内のマリンレジャー活性化が目的で、若年層や女性をターゲットに、eBike乗車体験ができる「Yamaha E-Ride Base」と連携して陸と海を融合した新たな活動を目指します。
新型「HARMO」の年間の販売台数について吉田部長は「今出したばかりなので、どれだけ伸びる分かっていない」と前置きしつつ、「お話をいただいている小樽、竹芝、徳島での採用を考えると、年間でそのぐらいから始められると思っている。100台、200台というレベルではないが、地道に広めていきたい」と述べました。
電動の船外機は近年、ライバルであるホンダやスズキも打ち出しています。そうしたなかでヤマハ発動機は、“マルチパスウェイ”方針に基づいた開発を推進。新型「HARMO」は電動推進機として、低出力領域でのCO2排出量削減に貢献する一方、より高出力が求められる領域では、水素エンジンや燃料電池、バイオ燃料、合成燃料などのアプローチも検討しており、用途や環境に合わせた最適な方法の実現に取り組んでいくとしています。
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