どうせ読むならポイント貯めない?

ベネズエラ大統領を電撃拘束! 米軍の「斬首作戦」を支えた“闇夜の追跡者”とは?『ブラックホーク・ダウン』の失敗は生きたか

2,297 YOU
  • 乗りものニュース
  • |

軍事基地への夜間潜入作戦

 アメリカ軍が南米ベネズエラを軍事攻撃し、同国のマドゥロ大統領を拘束した報道が、2026年1月4日未明に飛び込んできました。人々が状況を飲み込む前に、本人は既にアメリカへと移送されており、事態の進展の早さがまた全世界を驚かせました。

Large figure1 gallery14アメリカ陸軍第160特殊作戦航空連隊のMH-6「リトルバード」ヘリコプター(画像:アメリカ陸軍第160特殊作戦航空連隊)。

 まさしく電光石火の奇襲といえる作戦を成功させた立役者が、アメリカ陸軍のヘリコプター部隊「ナイト・ストーカーズ」です。

 ただ、アメリカ軍はいきなりこのような作戦を行ったわけではありません。じつは2025年8月中旬より、海軍をカリブ海南部に展開させ、ベネズエラのマドゥロ政権に軍事的圧力を加え始めていました。当初はミサイル駆逐艦3隻での軍事的威圧に留まっていたものの、間もなく麻薬密輸疑いの船舶への武力攻撃が始まり、11月には空母「ジェラルド・R・フォード」も派遣されて、本格的な海上封鎖へと発展しています。

 そして年が明けて、現地時間の2026年1月3日未明、陸軍特殊部隊「デルタ・フォース」を含む米軍の精鋭部隊がマドゥロ大統領のセーフハウスに突入、大統領夫妻を拘束したと報じられました。

 とはいえ、作戦の全体像はもっと複雑です。まず20か所の拠点からF-35やF-22、そしてB-1やB-2爆撃機を含む150機超の各種作戦機が参加。この航空部隊が、綿密な連携のもと、首都カラカス一帯のベネズエラ軍防空拠点を強襲しています。

「アブソリュート・リゾルブ(絶対の決意)」と名付けられた航空急襲作戦の狙いは、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の身柄の確保でした。そして、作戦の仕上げとしてデルタ・フォースをベネズエラ国内の奥深くまで輸送し、大統領夫妻共々、ベネズエラ沖の強襲揚陸艦「イオー・ジマ」まで連行したのが、第160特殊作戦航空連隊(160thSOAR:Special Operations Aviation Regiment)、通称「ナイト・ストーカーズ(闇夜の追跡者)」です。

「ブラックホーク・ダウン」のヘリ輸送部隊

 160th SOARはアメリカ軍、とりわけ特殊部隊の輸送や回収、救出などを主任務としたヘリコプター装備の特殊部隊です。

Large figure2 gallery15KC-130空中給油・輸送機から空中給油を受けるMH-60特殊作戦ヘリコプター(画像:アメリカ陸軍第160特殊作戦航空連隊)。

 この部隊は苦い教訓から生まれました。1980年4月、イラン革命によって人質に取られた52名のアメリカ人外交官等を救出するため、アメリカ軍は特殊部隊による救出作戦とヘリコプター部隊の夜間低空侵入を組み合わせた「イーグル・クロー作戦」を実施しました。

 しかし陸軍と空軍、海兵隊が関与するという複雑な指揮系統に加え、夜間に低空で敵地へ侵入し、短時間で撤収するといった作戦自体に無理があり、作戦は失敗。航空機の衝突事故で8名の戦死者まで出して、アメリカ軍の威信は失墜しました。この反省から、アメリカ陸軍は特殊部隊の夜間支援に特化した航空部隊の整備に取り組みます。これが1981年10月に創設された第160航空大隊(160th Aviation Battalion)です。以降、部隊は増強と改編を重ね、1990年6月に現在の名称となって今日に至ります。

 160th SOARを有名にしたのが1993年、ソマリア内戦におけるモガディシュの戦いです。映画『ブラックホーク・ダウン』で活写されたヘリコプター部隊です。MH-60ブラックホークが2機も撃墜されて、作戦は大失敗だったじゃないかと批判されるかもしれません。ですが、湾岸危機が勃発した1990年以降、確認されているだけでも今日まで10を優に超える大規模軍事作戦に投入されているように、アメリカ軍の特殊作戦には不可欠な支援部隊です。モガディシュの戦いは、信じられない失敗であったからこそ映画の題材になったと言えるでしょう。

世界を変えるかもしれない軍事作戦

 2025年12月時点で、160th SOARは連隊本部と4個大隊で編制されています。ただし部隊の性格上、公になっていない部分が多く、詳細はほとんどわかりません。装備は大小さまざまなヘリコプターと少数の無人機からなり、軽輸送用のMH-6「リトルバード」と強襲用のAH-6「キラーエッグ」、中型強襲攻撃用のMH-60「ブラックホーク」が主力です。このほかに、任務に応じて重強襲用のMH-47「チヌーク」も投入できる構成になっています。

Large figure3 gallery16ファストロープ降下で兵士を降ろすMH-47特殊作戦ヘリコプター(画像:アメリカ陸軍第160特殊作戦航空連隊)。

 そんな160th SOARであっても、「アブソリュート・リゾルブ」作戦はかなり危険な作戦であったに違いありません。事前の空襲がいかに強力であっても、敵国のど真ん中、しかも軍事基地内の大統領私邸でヘリボーン作戦を実施するとなれば、相当な抵抗があるはずです。そのような作戦でありながら、実際の損害は、一部機体が被弾して、若干名の負傷者が出ただけでした。軍事作戦としては「完璧」と評すべきほどの大成功です。

 今回のアメリカの行動、特に独立国に対する「斬首作戦」の実施を巡っては、当面、さまざまな立場や観点から多角的な議論は続くでしょう。ロシアにウクライナ戦争を正当化する裏付けを与え、中国が台湾侵攻へと踏み出す論拠になりかねない、またそこまで至らなくても極東アジアが抱える問題を不安定化させるのでは、といった意見も出ています。

 しかし純軍事的な観点からすれば、このような、まるでアクション映画のような作戦を実施できる組織は、アメリカ軍以外にはありません。またベネズエラの原油利権に深くコミットした中国は、同国をアメリカから守るために、F-22「ラプター」のようなステルス機の探知も可能という、南米で最高の防空システムを構築したと喧伝していました。しかし、今回の作戦で、その中国製防空システムが機能しなかったことも明らかになりました。

 今回のマドゥロ大統領の拘束作戦を俯瞰すると、ハイテク兵器同士の衝突となれば、いまだ性能、経験ともアメリカが極めて有利であること。また在日米軍が「アブソリュート・リゾルブ」作戦のような高度な軍事作戦のアセットになり得ることを明確に示したと言えるでしょう。

 ゆえに、じつは中国側にアメリカの軍事的優位性を見せつけ、少なくとも軍事力の行使を前提とする台湾有事の可能性を低下させたのではないかと、筆者(宮永忠将:戦史研究家/軍事系Youtuber)は見ています。

実は損している?

ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。

ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。

運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?

YOUの気持ち聞かせてよ!

いいね いいね
ムカムカ ムカムカ
悲しい 悲しい
ふ〜ん ふ〜ん
NEWS一覧へ

ポイント ポイント獲得の流れ

ポイント獲得の流れ

ポイント ルール・注意事項

ポイント獲得!!