今や絶滅寸前「ドアカット電車」 駅に着いてもドア開かず 解消進む納得の理由
- 乗りものニュース |

駅に列車が到着しても一部のドアが開かない「ドアカット」が行われる場合があります。ホームから電車がはみ出る場合などいくつか理由がありますが、年々数を減らしています。
駅に着いてもドアが開かない!?
駅に列車が到着した際、列車の一部でドアが開かないことがあります。この処置は「ドアカット」と呼ばれ、日本国内でいくつか例が見られます。
例えば、東急大井町線の九品仏駅では、二子玉川方面の1両がドアカットされます。ホームが4両分の長さしかなく、5両編成の各駅停車は1両分がはみだしてしまい、乗降ができないためです。ドアには「九品仏ではドアが開きません」といった趣旨のステッカーが貼られ、他の駅の乗車位置や車内放送でも注意喚起が行われています。
九品仏駅で行われるドアカット。ホーム上のドアは開いているが、はみ出した車両のドアは開かない(乗りものニュース編集部撮影)。
同様の例は、横須賀線の田浦駅でも見られます。11両編成分のホーム長が確保できないため、「一番前の1両すべてと、2両目の1枚目」を対象とした器用なドアカットが行われます。
九品仏駅でホームを伸ばせない理由は、駅のすぐ両側が踏切に挟まれているからです。田浦駅の場合は駅の両側にトンネルがあり、やはりホーム延伸が困難となっています。
ホームはあるけど、ドアカットするワケ
ホームがあるにもかかわらずドアが開かない駅もあります。東武伊勢崎線(スカイツリーライン)のターミナル駅・浅草駅の1、2番線ホームは、末端の2両でドアカットを実施。この理由は、ホーム先端が極めて狭く、また大きく右側にカーブしており、電車とホームの間に大きな隙間が生じるためです。
浅草駅の1番線ホームの先端は狭く、隙間も多いため立ち入りすらできない(乗りものニュース編集部撮影)。
また、京急の座席指定列車「ウィング号」は、乗車時に駅員が乗車券を確認するために、一部の駅でドアカットが行われます。例えば夜ラッシュの下り「イブニング・ウィング」では、品川駅で乗車扱いされるドアは4号車と8号車の、合計2枚のみです。
その他ローカル線では、ラッシュ時に長い編成が用いられる場合などで、ドアカットを行う例がいくつか見られます。一方で、北海道には「朝礼台」と呼ばれる極めて短いホームの駅が多くありますが、ワンマン運転であることから、平常時も先頭車の一番前のドアのみ乗降扱いを行うため、ドアカットとして意識されることは特段ないでしょう。
次第に数を減らしていく「ドアカット」
常時行われるのは今や数例のみとなった「ドアカット」ですが、かつては各地で見られる風景でした。人口増加とともに電車1本あたりの両数も増えますが、各種条件によりホーム延伸に対応できない――そうした過渡期の光景だったと言えます。
箱根登山鉄道の風祭駅では、2008(平成20)年にホームが延伸されるまでは、乗り入れる小田急の車両で2両分ほどの長さしかなく、車両がドアカットにも対応していないため、乗務員が手動でドアの開閉対応を行う珍しい光景が見られました。
冒頭で紹介した東急でも、かつては九品仏駅以外に数例ありました。東横線の代官山駅では1989(平成元)年、渋谷駅側の踏切を廃止し、さらにトンネルの中へホームを延伸し、ドアカットを解消。菊名駅も、1991(平成3)年に高架化とともにドアカットは見られなくなりました。大井町線の戸越公園駅は2013年(平成25年)に踏切を大井町方面に移設しホームを延伸しています。
かつてホームが5両分の長さしかなかった代官山駅(乗りものニュース編集部撮影)。
同様に京王の神泉駅、京急の梅屋敷駅でも、それぞれトンネル延長と高架化によってドアカットは解消されています。
関西では、阪神三宮駅で5両分しかないホームがありましたが、2011(平成23)年の改良工事で解消。一方、阪神の直通特急の乗り入れ先である山陽電車では、全列車が停車する大塩駅で現在もドアカットが行われています。こちらも駅の前後に踏切があるため、ホーム延伸ができない事例のひとつです。
ちなみに、ドアカットは乗客の混乱を招き不便であるというだけでなく、別の側面からも少しずつ解消されてきました。電車にとって余計な機能となり、新車の製造コスト面でも不利になるためです。普段利用する電車の「非日常な光景」も、過去のものになりつつあります。
※一部修正しました(11月5日12時00分)。
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