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日本や台湾もいかが? ウクライナが「武器輸出に本腰」その切実な理由 “実戦経験”に世界が注目

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  • 乗りものニュース
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ウクライナが近く、防衛装備品の輸出戦略を提示する方針です。輸出を通じて資金を調達するとともに、自国の技術管理との両立を目指すと見られますが、3年以上におよぶ戦争の経験をビジネスにつなげる狙いがありそうです。

ウクライナ、近く「防衛装備品の輸出戦略」を発表

 ウクライナのウォロドディミル・ゼレンスキー大統領は2025年9月19日、2週間以内に防衛装備品の輸出戦略を提示する方針を、ビデオ演説で明らかにしました。

Large figure1 gallery6アントノフが開発した双発ジェット輸送機「An-178」。サウジアラビアなどから受注を獲得しているが、ロシアとの戦争のため輸出は実現していない(竹内 修撮影)

 同国はアメリカやヨーロッパ諸国、日本などから防衛装備品の無償供与を受けていますが、その一方、有償で導入または発注した防衛装備品も多くあります。その代金の支払いにウクライナ経済が耐えられるのかが懸念されていました。そこで、防衛装備品の輸出を行い、前線で必要としている防衛装備品の導入や備蓄に必要な資金を得る考えです。

 ウクライナの防衛装備品の輸出戦略は、アメリカへの輸出と相互協力、イギリスやフランスなどヨーロッパのほかウクライナの装備品に関心を寄せるパートナー諸国への輸出から構成されます。

 単に防衛装備品の輸出による資金確保だけでなく、ロシアおよびゼレンスキー大統領が「ロシアの共犯者」と呼ぶ、おそらく北朝鮮(朝鮮人民民主主義共和国)などの国々へ、ウクライナの技術や兵器にアクセスできないようにする厳格な防衛装備品の輸出管理体制の構築を目指すようです。

工業国ウクライナ 旧ソ連時代からの実績

 ウクライナには旧ソ連時代から、大型輸送機を開発・製造するアントノフをはじめ、旧ソ連時代にT-55戦車などを開発したO・O・モローゾウ記念ハルキウ機械製造設計局と、T-80戦車などを製造したV・O・マールィシェウ記念工場、主に輸送機を手がける航空機メーカーのアントノフなど、実力のある企業が多数存在します。ロシアとの戦争が起こる前のウクライナにとって、兵器は貴重な外貨を稼げる重要な輸出産品のひとつでした。

 戦争勃発後のウクライナの防衛企業は自国の需要を充たすことで手一杯だったため、外国への兵器の売り込みにまで手が回らなかったようですが、ウクライナが実戦で証明して見せた国産の無人装備品や巡航ミサイルなどの技術と、実戦で得たノウハウは、世界の注目の的となりつつあります。

主要防衛企業が軒並み進出か!?

 ウクライナの新聞「ウクライナポスト」は、同国のデニス・シュミハル国防大臣による発言として、欧米の主要な防衛企業25社がウクライナ国内に生産施設を設けると述べたと報じています。

Large figure2 gallery7ウクライナがT-80をベースに独自開発したT-84戦車。T-80はもともとウクライナ生まれだ(画像:アメリカ陸軍)

 シュミハル国防大臣は企業名を明言していませんが、ウクライナポストはドイツのラインメタルやフランスのタレスなどの名前を挙げています。

 これらの企業がウクライナへ生産施設を設置するのは、ウクライナから発注された防衛装備品をスムーズに引き渡すという目的もありますが、タレスのように、ウクライナで防衛装備品の輸出を統括するウクロボロンプロムと合弁会社を設立するなど、ウクライナの持つ技術と実戦で得たノウハウを自社のビジネスに活用しようとする企業も現れています。

 アジア地域でウクライナとの関係を深化させる動きを見せているのが、台湾です。台北で2025年9月17日から20日まで開催された防衛・セキュリティの総合イベント「TADTE」(Taipei Aerospace & Defense Technology Exhibition)では、ウクライナが初めて、ポーランドと共同でブースを出展していました。

 もともとウクライナと台湾の関係は、ウクライナが後に中国海軍の空母「遼寧」となる旧ソ連の未成空母「ワリャーグ」を中国に売却したことなどから、必ずしも良好ではありませんでした。しかし、知己の台湾人ジャーナリストによれば、防衛分野での協力を進めたいという台湾とウクライナの思惑が一致したため、出展が実現したようです。

 また、ウクライナは日本へも防衛協力を進めたい意向を示しています。2025年5月に幕張で開催された防衛総合イベント「DSEI Japan2025」には、ウクライナの戦後復興支援を志向している楽天のサポートを受けて、ウクライナの防衛装備品メーカーがブースを出展しました。

 ちなみに、実現はしませんでしたが、日本とウクライナのあいだでは、ロシアとの戦争で破壊された超巨大輸送機アントノフAn-225を協力して再生するという構想も存在していました。

思い出されるルーズベルト大統領の言葉

 第二次世界大戦中にアメリカを率いたフランクリン・D・ルーズベルト大統領は1940年、ドイツ帝国や大日本帝国と戦う国々に防衛装備品を供給する「民主主義の兵器廠」たらしめると述べています。

 日本には防衛装備移転三原則がありますので、防衛装備品の輸出は簡単ではありませんが、ゼレンスキー大統領の言う厳格な防衛装備品の輸出管理体制が強固なものになるのであれば、ウクライナと協力して防衛装備品を開発・生産し、自由主義や民主主義を尊ぶ国家に対して輸出を行い、新たな「民主主義の兵器廠」を目指すのもアリなのではないかと筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。

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