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まだ暑いのに「インフルエンザ」で“学級閉鎖”相次ぐ…なぜ今流行? 内科医が指摘する“5つの原因”

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暑い時期にインフルエンザが流行している理由は?(画像はイメージ)
暑い時期にインフルエンザが流行している理由は?(画像はイメージ)

 9月中に旅行やレジャーなどに行く予定がある人は多いのではないでしょうか。一方、9月に入り、地域によってはインフルエンザの流行による学校の学級閉鎖が相次いでおり、自治体が注意を呼び掛けています。

 例年なら「冬の感染症」として知られるインフルエンザが、いまだに暑さが厳しい時期に流行していることについて、SNS上では「まだ暑いのに」「暑いときに流行するなんておかしい」「子どもの小学校がインフルエンザで学級閉鎖になりました」などの声が上がっています。

 なぜ気温が高い時期にインフルエンザが流行しているのでしょうか。用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック(東京都世田谷区)院長で総合内科専門医、消化器病学会専門医の菊池真大さんに聞きました。

暑さで室内で過ごす機会が増加

Q.そもそも、インフルエンザになると、どのような症状が出るのでしょうか。一般的な風邪の症状との違いはありますか。

菊池さん「インフルエンザは、一般的な風邪とは異なり、突然の高熱と全身の不調が一気に押し寄せるのが特徴です。主な症状としては『38度以上の急な高熱』『悪寒、寒気』『全身の倦怠(けんたい)感』『頭痛、関節痛、筋肉痛』『せき、たん、喉の痛み』『鼻水、鼻詰まり』『食欲不振』『吐き気、腹痛(消化器症状が出ることも)』があります。

特に医師が診断のポイントとして重視するのが、急激な高熱の出方です。風邪では微熱が続くことが多いですが、インフルエンザでは数時間で高熱に達することもあります。

ここでインフルエンザウイルスの発熱メカニズムについて紹介します。ウイルスは呼吸器の粘膜細胞から細胞内に侵入します。細胞内でウイルスRNAが放出され、細胞の核で複製、転写が始まります。感染後16時間で1万個、24時間で100万個以上に増殖するという驚異的なスピードです。

その後、増殖したウイルスを認識したマクロファージなどの免疫細胞が、炎症性物質のサイトカインを放出し、その結果、発熱や悪寒、倦怠感が現れます。感染から1〜3日の潜伏期間を経て、急な高熱はウイルスの増殖を抑え、免疫細胞の働きを活性化する上で、大事な生体防御反応です。つまり、体がウイルスと戦う反応で熱を生み出しています。

こうした発熱、悪寒や倦怠感、関節痛といった全身症状が先行して出現するため、インフルエンザの場合、風邪で見られる咽頭痛やせき、鼻水などの呼吸器症状は発熱後に出現することが多いのが特徴です。インフルエンザと風邪とでは、症状の順序が異なるのです」

Q.9月に入り、インフルエンザで学級閉鎖となる学校が相次いでいるようです。なぜ今年は暑い時期にインフルエンザが流行しているのでしょうか。考えられる原因について、教えてください。

菊池さん「主に次の5つの原因が考えられます」

(1)室内で長時間過ごす機会が増加
今年の夏は記録的な猛暑が続きました。冷房の効いた室内で長時間過ごすことが多くなり、低温、低湿度というウイルスにとって快適な環境が生まれました。さらに、換気不足の密閉空間では、ウイルスが広がりやすくなります。

(2)暑さで子どもが外で遊ぶ機会が減少
暑さで子どもの外遊びが減ったことで子どもたちの体力が低下し、免疫力の低下につながった可能性が考えられます。

(3)暑さによる睡眠不足、冷たい飲食物の摂取機会の増加
暑いと睡眠不足になりがちです。また、暑い日が続くと冷たい飲食物を取る機会が多く、胃腸が不調になりやすいです。これらが原因で免疫力が低下するようになります。

(4)コロナ禍でインフルエンザの流行が抑制
コロナ禍でインフルエンザの流行が抑えられた数年の間に、インフルエンザの抗体を持たない子どもが増加しました。その結果、免疫の“空白世代”が生まれ、インフルエンザの感染が広がりやすくなっています。

(5)夏休み明けに人と接触する機会が増加
9月はまだワクチン接種が始まっていない時期であり、抗体が十分に形成されていないタイミングでもあります。夏休み明けで人の接触が一気に増えることも、流行拡大の一因です。

Q.インフルエンザとみられる症状が出たときは、どのように対処すればよいのでしょうか。

菊池さん「まずは安静と水分補給が最優先です。発熱によって体内の水分が失われるため、スポーツドリンクや経口補水液などで小まめに水分を補給しましょう。食欲がない場合は、スープやゼリーなど消化の良いものを取ってください。感染拡大を防ぐためには、不織布マスクの着用とせきエチケットが重要です。家族内でもタオルや食器の共用は避けましょう。

そして何より大切なのが、早めの受診です。発症から48時間以内であれば、タミフルやリレンザ、イナビルなどの抗インフルエンザ薬の効果が高いとされています。ウイルスは感染から24時間で100万個以上に増殖するとされており、48時間を過ぎると増殖がピークに達します。早期投与により、ウイルスの拡散を抑え、症状の軽減や回復の短縮が期待できます。特にリレンザは吸入薬であり、気道に直接作用するため、36時間以内の投与が理想的とされています。

発症6時間以内ではウイルス量が少なく、インフルエンザ迅速検査で陰性になることもあります。症状が強い場合は、翌日に再検査するケースもあります」

Q.インフルエンザの感染予防対策について、教えてください。

菊池さん「人混みでのマスクの着用や小まめな手洗いは重要です。冷房使用時も乾燥に注意し、加湿器やぬれタオルで湿度を50~60%に保つことも大切です。10月になると、今季流行が予測される複数の型に対応したワクチンが打てるようになります。抗体は接種後2週間で上昇し、3〜4カ月でピークを迎えると考えられます。今年のインフルエンザウイルスの動向を考えると10月から11月中旬までにワクチン接種を受けることをお勧めします。

今年のインフルエンザの季節外れの流行は、環境、免疫、社会の変化が複雑に絡み合った現象です。今年のインフルエンザは、予防と早期対応が何よりの鍵です」

オトナンサー編集部

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