初登場は黄色じゃなかった!?「ルパン三世=フィアット」日本人に定着させた知られざる“レジェンド”とは
- 乗りものニュース |

いまや国民的な人気キャラクターともなった「ルパン三世」。そんな彼の愛車と言えば、よく知られているのがフィアット500Fです。じつは、このイメージが定着した裏には、「アニメ界のレジェンド」が大きく関わっていました。
超有名なフィアット500のカーチェイスシーン!
長編アニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』が、日本テレビ系列の番組「金曜ロードショー」で2025年6月27日に放送されます。この作品は、アニメ界の巨匠・宮崎(大の部分が立の異体字) 駿さんの映画初監督作品であり、作画監督は当時すでにベテランであった大塚康生さん(故人)が担当していることでも知られます。
『ルパン三世カリオストロの城』でルパン三世が使用したフィアット500と同じバニライエローでペイントされた実車。展示用ナンバーの「R33」はルパンの愛車と同じ番号(山崎 龍撮影)。
略して「カリ城」と呼ばれることもある本作品は、アニメ界の金字塔として今なお多くのファンから愛される名作であるのはもちろん、「ルパン三世の愛車=バニライエローのフィアット500」というイメージを一般に広く浸透させた名作でもあります。
物語前半の見どころなのが、逃げるクラリス姫のシトロエン「2CV」とそれを追う黒服のハンバー「スナイプMK.I」、そしてシトロエンを助けるために横入りしたルパンと次元のフィアット「500」によるカーチェイスでしょう。
約3分間のカーアクションの原画を担当したのは、のちに『ルパン三世Part4』の総監督を務める友永和秀さんです。クルマに詳しくない友永さんは、まず宮崎さんに大まかなラフを描いてもらい、大塚さんからクルマの描き方や動かし方を教えてもらって作画に臨んだとか。その結果、この映画を見たスピルバーグが「これ以上の見事なカーアクションを自分は撮れない!」と、自身の映画でカーチェイスを封印したとの伝説があるほどの名シーンになりました。
そんな『カリ城』のカーアクションの印象から、ルパン三世とフィアット「500」は、切っても切れない縁で結びつけられ、以降のシリーズで度々「ルパンの愛車」として登場することになります。
とはいえ、彼がフィアット「500」を愛車とするのは、本作が初めてのことではありません。じつは、1971年放送開始の『ルパン三世 Part1』のシリーズ後半で、同車はすでに登場していたのです。
ルパン三世のフィアット500はどのモデル?
そもそも、ルパン三世がフィアット「500」に乗るようになった理由は、それまで愛車として設定されていたメルセデス・ベンツ「SSK」の作画が手間かかるうえ、絵を動かせるアニメーターもごくわずかしかいなかったのが原因でした。
宮﨑 駿さんのシトロエン2CV(左)と大塚康生さんのフィアット500F(右)。この写真は以前に大塚康生さんから「好きに使っていいよ」と筆者に提供されたもの(大塚康生氏提供)。
こうした問題を解決するために、演出家として途中参加した宮崎さんの発案で、大塚さんの愛車であったフィアット「500F」に白羽の矢が立ったのです。制作関係者のクルマであれば、スタッフが作画をする上でわからないところがあれば、スタジオの駐車場へ見に行けば済みます。こうした作画上の大きなメリットが、「愛車変更」の一番の理由でした。
こうしてルパン三世の愛車になったフィアット「500」ですが、初登場は『ルパン三世 Part1』第16話「宝石横取り大作戦」でした。ただ、このときは『カリ城』とは車体色が違い、薄い水色のフィアット500Fを不二子が運転しています。こうして、以降シリーズ最終回までこのクルマをルパン三世が愛用することになりました。
ちなみに、大塚さんのフィアット500Fは西武自動車(当時)が輸入したクルマで、日野「コンテッサ」を2台乗り継いだ後に買ったのがこのクルマでした。大塚さんはフィアットに対する印象を「排気量の大きなコンテッサよりも良かった」と述べており、晩年に筆者(山崎 龍:乗り物系ライター)が大塚さんの自宅を訪れたときも、作りかけのフィアットのプラモデルが自室にありました。こうしたことから、このクルマは手放したあともお気に入りの1台だったようです。
その後のシリーズでルパン三世は、アルファロメオ・グランスポルト・クワトロルオーテ、スバル・サンバー、シェルビー・コブラ、スバル360など、さまざまなクルマを乗り継いだ末に、『Part4』からは再びフィアット500Fを愛用するようになっています。
こうして見てみると、大塚康生さんの存在がなければ『ルパン三世』のアニメ化は実現せず、「ルパン三世の愛車=フィアット 500F」のイメージが定着することもなかったでしょう。やはり「アニメ界のレジェンド」が作り上げた功績は大きかったと言えるのではないでしょうか。
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