実は「赤と白」じゃなかった! 東京タワーの意外な《正式カラー》の秘密【東京タワー完工の日】
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12月23日は「東京タワー完工(完成)の日」。1958(昭和33)年、東京都港区に完成・開業して以来、東京タワーは観光名所として、そしてシンボルとして世界中で愛されています。印象的な赤と白のツートンカラーは、多くの人にとっておなじみの風景ですよね。しかし実は、その“赤”に見える部分が、正式には赤ではないことをご存じでしょうか?
実は「特別な色」
東京タワーの公式サイトによると、タワーの赤に見える部分は「インターナショナルオレンジ」という色で塗装されています。これは、航空法に基づいて使用される特別な色で、上空を飛ぶ航空機からの視認性を高めるために指定されているとのこと。確かに、高いビルが青や白で塗装されていたら、雲や空にまぎれて見づらくなりそうですね。そう考えると、航空法のルールがいかに重要かがよく分かります。
インターナショナルオレンジは、一般的な赤よりもやや明るく鮮やか。近くで見ると「オレンジ色」に近い色をしています。
塗装のルールは色だけではありません。東京タワーでは、地上150メートルの大展望台から上の部分を、インターナショナルオレンジと白で交互に7等分して塗り分け。これも航空法で定められたもので、視認性をより高めるための工夫です。
なお、1986年以前は航空法の規定が異なっていたため、当時は11等分で塗装されていました。時代とともにルールも見直され、現在のスタイルへと変化したそうです。
では、東京タワー(333メートル)よりずっと高い「東京スカイツリー」(634メートル)には、どうして同じような色分けがされていないのでしょうか?
実は、東京スカイツリーには「高光度航空障害灯」という強力なライトが設置されています。航空機からスカイツリーの存在がしっかりと確認できるため、オレンジと白の塗装をする必要がありません。
デザインと思っていた色には、空の安全を守るためのルールが隠れていました。こうした事実を知ると、いつも見ている東京タワーの姿も少し違って見えてくるのではないでしょうか。
オトナンサー編集部
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