寝台料金不要!「サンライズ」を“フツーの特急”として使うテクとは? 指定席料金で「ゴロ寝」5時間半 サイコーや!
- 乗りものニュース |

寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」には、フルフラットながら普通車指定席扱いの「ノビノビ座席」が連結されています。料金は一般の特急と同じです。区間利用者はいるのでしょうか。
「サンライズ出雲」を昼行特急として利用
最も長い時間走る国内在来線の特急列車は、寝台特急「サンライズ出雲」で、出雲市発上り東京行きは所要時間12時間11分です。筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、以前乗車した際に車掌から「区間利用も結構ありますよ」と聞いたことがあります。実際にそのような利用がされているのか、出雲市発の「サンライズ出雲」を大阪まで利用してみることにしました。
出雲市駅に停車している「サンライズ出雲」(安藤昌季撮影)
出雲市発の上り「サンライズ出雲」は、特急「やくも」の最終(18時32分発)より遅い18時57分に出発。同駅を発車する岡山方面の特急の最終でもあります。岡山、姫路、三ノ宮などに停車し、大阪着は翌0時31分です。
この列車には普通車指定席扱いの「ノビノビ座席」が連結されています。つまり、夜行になる前の区間を「昼行の直通特急」として利用することも可能です。
「ノビノビ座席」はカーペット敷きにした2段式フルフラットの設備です。1人当たりの広さは長さ208cm×幅85cmで、寝ることに適しています。定員は1両で28人です。
JR西日本で代表的な特急形電車683系だとグリーン車でも定員36人。かつての2段式B寝台車でも定員32~34人ですから、普通車指定席としては贅沢な設備ですが、特急料金は「やくも」の普通車指定席と同額です。
18時台の出雲市駅は、家族連れの姿が多く見られました。東京まで12時間かかる旅に備えてか、駅構内のコンビニには買い出しの列ができていました。なお、嬉しいことに、以前はなかった物産店で駅弁が販売されていたため、筆者は夕飯用に購入しました。
外国人の2人組が改札口で「米子に行きたい」と尋ねており、「ノビノビ座席」の指定券が発券されました。当日はJR西日本が提供するインターネット予約サービス「e5489」で調べると「満席」でしたが、寝台ではなく「座席」扱いのため、米子から先で乗車する人の席を空席として販売できるのです。定員が少なく収益率が低い「ノビノビ座席」ですが、1運行で複数回販売できるなら、少しはマシになるでしょうか。
まだ列車が到着しないうちから、ホームの4号車の停車位置付近には20人ほどの行列ができていました。目的は、隣接する3号車ラウンジの自動販売機で販売されるシャワーカード。1枚330円という価格は、設備の維持費や人気度を考えると格安で、列車維持のためにも、1000円くらいに値上げして良いとすら感じる、ありがたい設備です。
上段? 下段? 「ノビノビ座席」の選び方
列車は18時47分に入線。この日は7月の土曜で、日はまだ暮れていませんでした。筆者は5号車ノビノビ座席の下段に収まります。夏休み中なので家族連れが多く、上段に陣取った女の子の「見晴らし最高!」という喜びの声が聞こえてきました。
指定席特急料金で利用できる「ノビノビ座席」(安藤昌季撮影)
出雲市からの「ノビノビ座席」の乗客は11人でした。「ノビノビ座席」には毛布と枕カバー、使い捨てコップのサービスがありますが、筆者は大阪から夜行で乗る方に配慮し、使いません。
近くに陣取った米子までの外国人乗客も同じ気持ちなのか、付帯設備には手を付けていませんでした。乗客が少ないうちに駅弁を食べます。開放型設備なので、乗客が多い場合は3号車のラウンジに行った方が気を遣わずに済みます。
松江で3人、安来で5人、米子で3人が乗車しました。いずれも家族連れです。隣席に陣取った親子は寝袋を持ち込んでいて、乗り慣れている雰囲気。
筆者も枕を持ち込んでおり、横になります。毛布を使わないので、カーペットはかなり固いのですが、フルフラットですからそれでも快適です。
電動車かつ下段のため、モーター音はかなり響きます。満席の時も多いですが、席を選べるなら上段の方が快適だと思います。特に端の1Cと7Dは片側が壁に面した当たり席。下段なら4A、4Bはコンセントが近く便利です。なお「ノビノビ座席」は個別コンセントがなく、1A、4A、7B付近の3か所ある共用コンセントを譲り合って使うことになります。
大阪到着、5時間34分の昼行特急旅
外国人2人は旅を楽しむ雰囲気で乗車し、米子で降りて行きました。ただ、出雲市発19時30分辺りに最終「やくも」を設定して、区間利用を分けても良いように感じます。その場合でも岡山着は22時30分頃となり、新幹線上り最終の「みずほ614号」に乗り換えれば新大阪23時37分着ですから、需要はありそうなのですが。
ちなみに、出雲市→大阪の昼行高速バスの最終は阪急観光バス「HK010便」で、出雲市駅17時50分発、大阪駅23時27分着。3列シートで通常運賃が5600~6500円なので、「ノビノビ座席」の9970円より安いですが、快適性では列車が上です。
筆者が乗る上り「サンライズ出雲」の「ノビノビ座席」はその後、新見、備中高梁、倉敷では乗降なし。岡山には22時31分に着きます。ちなみに、「サンライズ出雲」から岡山22時41分発の「ひかり592号」に乗り換えると、新大阪23時32分着。出雲市18時32分発の上り最終「やくも30号」よりも27分遅くまで出雲に滞在できます。
「サンライズ出雲」は岡山を出ると、姫路、三ノ宮に停車します。0時11分着の三ノ宮では、デッキからホームを見ると、家族連れを含む11人が乗車してきました。
0時31分、大阪着。5時間34分の旅が終わります。2025年現在、昼行特急で最長なのは博多~宮崎空港間の「にちりんシーガイア」で、上り宮崎空港発は5時間49分を要します。それに匹敵する乗車時間ですが、フルフラットで快適でした。なお、大阪では「ノビノビ座席」からは、筆者以外にも1人が下車していきました。
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