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日本企業でハラスメント&情報漏えいが止まらない…実は“沈黙の正義”が影響? 組織を救う3つのデジタル戦略

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日本企業でハラスメントや情報漏えいが止まらないのはなぜ?(画像はイメージ)
日本企業でハラスメントや情報漏えいが止まらないのはなぜ?(画像はイメージ)

日本企業でハラスメントや情報漏えいが止まらないのはなぜ?(画像はイメージ)日本企業でハラスメントや情報漏えいが止まらないのはなぜ?(画像はイメージ)

 ハラスメントや情報漏えいといった不祥事が、日本国内で連日のように報じられています。しかし、その背景には、内部通報が「告げ口」と捉えられてしまうという文化的な要因があります。この認識が、組織の自浄作用を十分に機能させない一因となっています。

 そこで、ガバナンス、リスク、コンプライアンス(GRC)分野のソフトウェアを提供するグローバル企業のNAVEXが公表する調査データをもとに、海外との比較を交えながら、風通しの良い職場環境づくりに向けたヒントを紹介します。

内部通報が機能しない日本企業の現状

 日本では、職場でのハラスメントや機密情報の漏えいに関するニュースが後を絶ちません。こうした不祥事が頻発しているにもかかわらず、多くの企業では内部通報チャネルが十分に活用されていないのが実情です。その背景にある大きな要因の一つが、不正の報告を「誠実な行為」ではなく、「告げ口」と捉えてしまう日本独自の職場文化です。この意識は従業員に強い心理的負担を与え、内部システムの利用をためらわせる要因となっています。企業は「沈黙するホットライン」を安全の証ではなく、リスクの兆候であると認識する必要があります。

「告げ口」という壁:なぜ従業員は沈黙するのか

 NAVEXの2025年度版「内部通報およびインシデント管理ベンチマークレポート」によると、報復に関する事案の通報率の中央値は、2024年に2.84%から3.08%へと上昇しました。一方、日本では、周囲との調和を重視する文化的圧力により、内部告発者と見なされることを避ける傾向が強く、「報告のギャップ」が拡大しています。

「報告すれば不利益を被るのではないか」という不安から、多くの従業員は問題を黙認するか、SNSなどを通じて外部に発信する道を選びがちになります。こうした外部流出は、情報漏えいや深刻な評判低下を引き起こすリスクを高めます。

データが示す「通報=健全な組織文化」という世界基準

 NAVEXのデータによると、2024年の世界全体の総通報件数は、前年に比べて15%増加しました。また、通報手段も変化しており、ウェブやデジタル形式による受付件数が、電話によるホットラインを初めて上回っています。

 日本企業にとって、デジタル優先の報告チャネル導入は、匿名性が担保されることで通報への心理的ハードルを下げる有効な手段です。

 さらに、通報率が高い企業ほど、

・和解費用:20.4%削減、
・重大訴訟:6.9%減少

といった、良好な経営成果を上げています。

 内部通報の活性化は、企業のリスク管理力そのものを高める要因となっています。

「告げ口」から「説明責任」へ転換する3つの施策

「告げ口」というネガティブな認識を変えるためには、内部通報・インシデント管理ソフトウェアの導入が重要です。

 特に、導入を成功させるためには以下の3点が鍵となります。

(1)絶対的な匿名性の保証
通報者が特定されない仕組みを整えることで、「告げ口屋」と見なされる不安を軽減できます。通報からフォローアップまで、一貫した匿名性の確保が不可欠です。

(2)いつでも使える報告環境の整備
リスク管理担当者の89%が、「重要なリスクデータへのアクセスが困難」と回答しています。企業は24時間365日利用可能な報告ツールやAI搭載のコンプライアンスアシスタントを導入することで、従業員は迷わず相談、通報できるようになります。

(3)改善成果の「見える化」
従業員は、自分の声が実際の改善につながったと実感できたときに、制度への信頼を深めます。インシデント管理の一元化と継続的なフィードバックは、「通報=組織への貢献」という認識を定着させます。

「沈黙の文化」から「説明責任の文化」へ

 日本企業がハラスメントや情報漏えいを防ぐためには、「沈黙」から「説明責任」への文化転換が不可欠です。通報を否定的に捉える意識はいまだ根強く残っていますが、NAVEXのデータは、内部通報制度の強化が企業価値向上につながることを明確に示しています。個人の意識改革と、匿名性・即時性を備えたテクノロジーを組み合わせることで、日本企業は、より安全で透明性の高い職場環境を築くことができるでしょう。

NAVEX カントリーマネジャー 三ツ谷直晃

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