「私、生理的に合わないと気付きました」 話合う相手なのにお断り、35歳女性の決断
- オトナンサー |

婚活をしていると「生理的に合う」「生理的に合わない」という言葉をよく耳にします。目には見えないものだけれど、相手と対峙(たいじ)したとき、理屈ではなく感じてしまう違和感。友達や仕事相手としてなら受け入れられるけれど、パートナーとしては受け入れられない――。今回は、そんな事例を見ていきます。そして、生理的に合う相手、合わない相手はどう判断したらよいのか、一緒に考えていきましょう。
人としては信頼できるけれど…
大山あつみさん(35歳、仮名)は太田純さん(38歳、同)とお見合い後、交際に入りました。そこから毎週末お会いして1カ月がたち、太田さんの相談室の仲人さんから私に連絡が入りました。
「大山さまとはお話ししていてとても楽しく、今までお見合いした中では一番気が合った女性だと申しております。大山さまは太田をどのように感じていらっしゃるでしょうか?」
この連絡が来たことをあつみさんに伝えると、こんな返事が来ました。
「私も、今までお見合いした中では一番お話ができています。これまでお見合いした人は、こちらが話を振ると的外れな答えが返ってくる人が多く、会話が成り立たなかったんです。それでいくと、太田さんはちゃんと会話のキャッチボールができる人です」
それを聞いて、順調に交際が進んでいるようなので、私も安心していました。それから1カ月後、太田さんの相談室から、「そろそろ真剣交際に入りたい」という打診がありました。そのことをあつみさんに伝えると、こんな答えが返ってきました。
「毎週末、会ってはいるんですが全く結婚の話が出なくて、いつも世間話で終わってしまう。だから、『この人は結婚する気があるのかな?』と思っているところだったんです」
そこで私が言いました。
「恋愛慣れしていない男性は自分でどう、結婚まで進めていいのか、そのやり方が分からない。そういうときは女性がリードしてあげた方がいいですよ。今度会ったとき、結婚の具体的な話をあつみさんからして、真剣交際に入るかどうか、2人で意思確認してみたらどうでしょうか」
ところが、次のデートを終えたとき、あつみさんからこんな連絡が来ました。
「すいません。本当に今更の話なんですけど、私、純さんとは生理的に合わないことに気付いてしまいました。これまで、趣味の話や世間話をしていたときには友人と話している感覚だったので、『話しやすい人だな』と思っていたんですけど、いざ、結婚の話を具体的にしてみて、一つ屋根の下で一緒に生活することを想像したら、途端に『無理!』と思ってしまって。触れ合ったり、男女の関係になったりすることを想像したら、そういうことは太田さんと『できない!』と」
お相手の条件がどんなによくても、人として信頼できても、男女の関係になることは難しい。これは理屈ではなく、あつみさんの本能が導き出した答えなのでしょう。手を握ったり、体に触れ合ったり、男女関係になったりすることができない相手とは、結婚はできません。
結局、あつみさんと純さんは真剣交際には入らず、交際終了となりました。
会っているうちに「女性として」好きになるのではないか
宮崎洋一さん(仮名)はこれまで、婚活をしたことがなく、結婚相手は生活していくうちに自然と出会えるものだと思っていました。しかし、40歳になって、「このままでは一生独身なのではないか」と不安になり、婚活することを決意しました。
そして、お見合いをして交際に入ったのが、小林さなえさん(39歳、仮名)です。お見合い婚活が初めての洋一さんに、私は婚活を成功させるための秘訣(ひけつ)を伝えました。
「自然な出会いと婚活の出会いはそもそも、性質が違うんですよ。自然な出会いは生活圏内にお相手がいて、お人柄を知って、そこに引かれて恋愛をする『気持ち先行型』です。ところが、婚活はプロフィルでお相手の条件を知り、お見合いをして交際に入ると、お相手の人柄はまだよく知らないうちに結婚に向かって歩き出すんです。ですから、まずは相手を知っていくことが大事。それには、毎日LINEをしたり、最低でも週に1回はお会いしたりして、お互いの人柄を知っていくといいですよ」
根が真面目な洋一さんは私から言われたことを実践し、さなえさんに毎日LINEを入れ、週に1度はお会いしていたようです。その交際が1カ月半たった頃、さなえさんの相談室からこんな連絡が来ました。
「お見合い以来、とてもよい交際をさせていただいているようです。毎日LINEを頂けるのを楽しみにしていますし、週1で食事をしたり、最近は車で遠出もしたりしたようです。小林の中では、宮崎さまがとても大切な存在になりつつあります」
さなえさんの相談室から来た内容をそのまま、洋一さんにメールで伝えると、こんな返信が来ました。
「ありがとうございます。そうやって言っていただけて、とてもありがたいです。引き続き、お会いしていきたいと思います」
そして、また1カ月が過ぎ、今度はさなえさんの相談室から、「そろそろ真剣交際を考えていただけませんか?」という連絡が来ました。そのことを伝えると、洋一さんが言いました。
「実はお会いしたときから、人としては本当にいい人だと思っていたんです。ただ、女性として好きかというと、そこがまた違う。僕はもう10年以上、女性とのお付き合いがなかったし、20代の若い頃とは違うのだから、LINEでやりとりしたり、お会いしたりしているうちに『好き』という感情が芽生えてくるんじゃないかと思ったんです。ところが、何回お会いしても、人としては素晴らしいのに女性としては好きにならない。今、真剣交際に入っても結婚まで進める自信がないので、もう少し、このままお付き合いをさせていただいてもよいでしょうか?」
しかし、そこから3週間くらいして、さなえさんの相談室から、「交際終了」の連絡が入ってきました。相談室の仲人さんは言いました。
「小林が結婚についての具体的な話題を出すと、宮崎さまはどうも話をはぐらかすようになり、1カ月前は『12月にイルミネーションを見に行こう』とか、『年が明けたら初詣に行こう』とか、将来につながる話をしてくれたそうなんですが、そういう話題が全くなくなったようです。小林は『交際が前に進んでいる感じがしないし、どちらかというと後退している気がするので、もう交際終了にします』とのことでした」
これを洋一さんに告げると、ホッとしたような声で言いました。
「交際終了になってよかったです。いい人だったし、こんな自分に好意を寄せてくれる女性は貴重だと感じていたから、僕からは断ち切れなかったんです。人として素晴らしくても、女性としては魅力を感じなかった。こんなことを思っている自分が上から目線で嫌だったので、何とか好きにならないかとお会いしていたんですが、結婚を現実問題として捉えたとき、やっぱり難しいなと。僕が決断できなかったから、かえって、さなえさんの時間を無駄に引っ張ってしまって申し訳なかったです」
結婚相手というのは、単なる共同生活者ではありません。お互いをパートナーとして愛していないと成り立たないのです。信頼関係と一緒に「相手に触れたい」「男女関係も持ちたい」という気持ちがないとうまくいきません。
人として信頼できることと、女性として愛することは感情が全く別なのです。
初めて手をつながれたとき、正直な気持ちが分かった
山田さゆりさん(仮名)はこれまで、一度も恋愛をすることなく、29歳になりました。私立の女子校育ちで大学は共学だったものの、男性への苦手意識が強く、大学時代もいつも、女性とばかり一緒にいたというのです。
ただ、30歳を目前にして、結婚を真剣に考えるようになりました。そして、結婚相手に出会えるお見合い婚活をすることにしたのです。
29歳という年齢ならば、いくらでもお見合いが組めます。登録すると、すぐに5人とお見合いが決まり、その中の2人、飯塚よしおさん(30歳、仮名)と大野まさるさん(33歳、同)と交際に入りました。
その2週間後にこんな連絡が来ました。
「飯塚さんが2回目のデートの帰り道に手をつないできたんです。もう、びっくりしてしまいました。男性と手をつないだのは生まれて初めての経験だったので。皆さん、こんなスピードで手をつないでいくんですか?」
そこで、私は答えました。
「手をつなぐスピードは人それぞれですね。そこに決まりはないんですよ。飯塚さんに手をつながれたとき、さゆりさんはどんな気持ちだった?」
「いきなりだったので、驚いたのが正直な感想です。ご飯を食べた帰り道だったので『手をつないで帰りませんか?』とか言ってくださったら、まだ心の準備もできたんでしょうけど。手をつながれて嫌ではなかったけど、特別うれしくもなかったです」
そして、それから1週間後の週末デートで、大野さんとも手をつないだというのです。
「自然公園を散歩していたとき、『手をつなぎませんか?』って言われて。そして、手をつないだんですけど、何だかすごくうれしくて、彼と距離が近づけた気がしました。その日、別れてからも大野さんのことばかりを考えて、ドキドキして。私、これまで男性を好きになったことがなかったんですけど、これが好きになった感情なのかなと思いました。まだ真剣交際に入るわけではないですけど、飯塚さんはお断りして、大野さんお一人とお付き合いしていこうと思います」
そして、その1カ月後、さゆりさんは大野さんと真剣交際に入り、2カ月後には成婚退会をしていきました。
私はいつも、会員たちに言っています。
「お付き合いに迷ったときは、そのお相手とキスのシミュレーションをしてみるといいですよ。キスできないと思ったお相手とは生理的に合わないの。だから、結婚はないんです」
そして、手をつないだときにどう感じるかでも、その答えは出てきます。人間的に素晴らしい、信用できる、信頼できる。それとは別に、パートナーとして相手を好きになり、触れ合いたいと思うかどうか。これは、結婚相手を選ぶときにとても重要なことではないでしょうか。
仲人・ライター 鎌田れい
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