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「スーパー林道」を名乗る“超有名神社への道”走ってみたら…! 「マジで無事に下山させて…」冷や汗ダラダラ道中「ガードレールないのはそんな理由か!」

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かつて存在した森林開発公団が作った、各地のスーパー林道

 全国各地の森林地域の地図を凝視すると、ときどき「スーパー林道」と呼ばれる道路を目にします。ただの「林道」ではなく「スーパー」がつくため、当初筆者は「政府が、観光道とか散策路的に、各地の豊かな自然を感じられるように整備した道路なのではないか」と想像していました。

Large figure1 gallery18「天竜スーパー林道」の起点付近。しばしば各所が通行止めとなるうえ、冬季は閉鎖(2026年、松田義人撮影)

 美しい景観で知られ岐阜県・石川県を結ぶ唯一の道である有料道路「白山白川郷ホワイトロード」も、元々はスーパー林道だったと知り、その先入観はさらに高まりました。

 実はスーパー林道とは、観光に限った道路ではなく、かつて存在した森林開発公団が、「未開発の広域森林地域での木材生産事業や地域復興を目的に整備した道路」というのが定義です。正式名称は「特定森林地域開発林道」ですが、これだとなんだか堅苦しいので、わかりやすく「森林を開発するためのスーパーな(高規格な)道なのですよ」ということで、この名称になったのかもしれません。

 各森林地域に、スーパー林道が建設・整備された期間は1965〜1990年。全国で23路線が作られましたが、この間、森林開発公団の組織統合があったり、その統合組織が解散になったりした後に、管理は各地方自治体に移管されました。森林開発公団の後継団体・森林整備センターは、各林道事業での債権債務管理などを行っています。

秋葉神社の総本宮の参道でもある「天竜スーパー林道」へ

 言い換えれば、いずれのスーパー林道も、厳密には県道や市道になりました。ですが、その運営費は自治体によってまちまちです。観光資源となる期待から相応の費用をかけてリニューアルされた「白山白川郷ホワイトロード」のような例もあれば、ほとんど手付かずのまま、あるいは荒れ果てた状態のスーパー林道も、各地にあるのが現状のようです。

 そんなことを調べていたところ、たまたま浜松に滞在することになり、浜松の天竜エリアに「天竜スーパー林道」を発見しました。

 全長53kmにも及ぶ長いスーパー林道で、その途中には、全国に存在する秋葉神社の総本宮、秋葉山本宮秋葉神社もあるとのこと。さぞや神々しさと合わせて美しい自然を楽しめる道なのではないかと思い、向かうことにしました。

参道のはずが激坂!カーブ!崖!

 浜松の市街地から国道152を北上。天竜川・船明ダムなどを横目に進み、天竜区東雲名で右折します。天竜川にかかる雲名橋手前の両脇には、巨大な灯籠があり、ここから先は秋葉神社へと続く参道でもあることを示しています。

 雲名橋を渡り直進し、一つ目の信号の先からが「天竜スーパー林道」になります。有名な神社の参道でもあるわけですから、さぞや整備された綺麗な林道であるのだろうと、これまた先入観を抱いていた筆者の思いはすぐに敗れ去りました。

 目の前に入ってきたのは激坂、カーブ、林道沿いに鬱蒼と生える杉の木々、そして崖。センターラインがない区間がほとんどを占め、道幅も狭く、クルマ同士がすれ違う際は、どちらかが、この危険な道をバックするなり横に寄せるなりして譲る必要があるほどです。

もしかして杉の木が“ガードレール代わり”?

 しかし、道を譲る際も恐怖を感じます。ガードレールがある区間と、全くない区間が不規則に現れるのです。運転が下手な人が道を譲ろうとバックすれば、最悪崖の下へと転落してしまいそうにも思えて、恐ろしい気持ちになりました。

Large figure2 gallery19やっと秋葉神社に到着した(2026年、松田義人撮影)

「全区間ガードレールをつけてくれればいいのに。何を基準にガードレール設置の有無を決めているのだろう」として見渡すと、わかったことがありました。天竜スーパー林道沿いの崖の中でも、杉の木々が林道に近接する区間にはガードレールがなく、木々が近接しない区間にだけ、ガードレールが存在しています。

「万一、崖にクルマが落ちちゃっても杉の木あるからガードレール別になくてもいいでしょ」みたいなことなのかと思うと、合理的なのか恐ろしいことなのか、よくわからず釈然としない気持ちになりました。

神社での祈りは「事故なく下山させてほしい」

 こんな「天竜スーパー林道」を、冷や汗をかきながら登ること約50分。ようやく秋葉神社の上社にたどり着くことができました。

 それまでの鬱蒼とした林道とはまるで違う、美しく綺麗な神社を前に感動を覚えると共に清らかな気持ちになりましたが、参拝の際に筆者が祈ったのは「どうか事故なく下山させてもらえませんか」ということでした。

 過去、各地の“酷道”を複数走った経験がありますが、体感での危なさでは「天竜スーパー林道」が一番でした。現在は浜松市の管轄でしょうが、秋葉神社へと続く重要な参道でもあるわけですから、もう少し整備に予算をかけて欲しいと勝手ながら思った次第です。

 なお、天竜スーパー林道はこの先、水窪ダムまで続き、国道152号の東側に並行しており、全線の長さは約53kmです。

 このように、一口にスーパー林道と言っても、冒頭で触れた「白山白川郷ホワイトロード」のように整備されたところもあれば、「天竜スーパー林道」のようにほとんど手付かずのままのところもあります。

 各地のスーパー林道を訪れる際は、直近の道路状況はもちろん、天候などにも注意する必要があると、至極当然のことを実感しました。

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