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「ウナギと梅干し」NGはウソ!? 胃もたれ招く“本当に避けたい食べ合わせ”とは【管理栄養士が解説】

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ウナギと梅干しは食べ合わせNGって本当?(画像はイメージ)
ウナギと梅干しは食べ合わせNGって本当?(画像はイメージ)

ウナギと梅干しは食べ合わせNGって本当?(画像はイメージ)ウナギと梅干しは食べ合わせNGって本当?(画像はイメージ)

 2026年の夏の「土用の丑(うし)の日」は7月26日です。「ウナギと梅干しは食べ合わせが悪い」という話をよく聞きますが、本当なのでしょうか。ウナギを食べる際の注意点について、たいや内科クリニック(愛知県豊田市)に所属する管理栄養士の林安津美さんに聞きました。

ウナギと梅干しは組み合わせOK

Q.「ウナギと梅干しは食べ合わせが悪い」というのは本当なのでしょうか。

林さん「結論を言うと、『ウナギと梅干しは食べ合わせが悪い』という医学的・栄養学的根拠はありません。 一緒に食べても健康な人であれば問題ないと考えられています。

『ウナギと梅干しは食べ合わせが悪い』といわれるようになった理由には、次のような説があります」

■食べ過ぎを防ぐための教え
ウナギは高価で栄養価の高い食品であり、梅干しは酸味によって食欲を増進させる働きがあります。そのため、「梅干しと一緒に食べるとウナギを食べ過ぎてしまうので戒めとして伝えられた」という説があります。

■昔の衛生事情による説
昔は現在のように冷蔵技術や衛生管理が十分ではなく、特に夏場はウナギが傷みやすい食品でした。そのため、傷んだウナギを食べて体調を崩すことがあり、注意を促すために「梅干しとの食べ合わせが悪い」という言い伝えになったという説があります。

■迷信として広まった説
日本には「スイカと天ぷら」「カニと柿」など、さまざまな食べ合わせの言い伝えがあります。ウナギと梅干しもその一つとして受け継がれてきたと考えられています。

むしろ栄養学的には、梅干しに含まれるクエン酸は食欲をサポートし、ウナギにはたんぱく質やビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンEなどが豊富に含まれているため、両者を一緒に食べても栄養面で問題はありません。

ただし、注意したい点もあります。ウナギの蒲焼きのタレには糖分や塩分が含まれており、梅干しも塩分が多い食品です。そのため、高血圧や腎臓病などで塩分制限が必要な人は、塩分の過剰摂取にならないよう量を調整することが大切です。

また、ウナギは脂質が比較的多いため、消化機能が低下している人は一度にたくさん食べないよう注意しましょう。

ウナギと相性が良い食べ物は?

Q.逆に、ウナギと一緒に食べることで、栄養の吸収を高めたり消化を助けたりする「相性の良い食べ物」はありますか。

林さん「はい、ウナギと一緒に食べることで、栄養バランスが良くなったり、消化を助けたりする食材はいくつかあります。『この組み合わせで栄養吸収が劇的に高まる』というわけではありませんが、それぞれの食材の特徴を生かした組み合わせがおすすめです」

■さんしょう
ウナギの定番の薬味であるさんしょうには、香り成分の「サンショオール」が含まれています。サンショオールには、唾液や胃液の分泌を促し、胃腸の働きをサポートする作用があると考えられています。

また、独特の香りが食欲を高めるため、暑さで食欲が落ちやすい夏にも取り入れやすい組み合わせです。

■大根おろし
大根にはアミラーゼやリパーゼなどの消化酵素が含まれており、食べ物の消化を助ける働きが期待されています。ウナギは脂質を多く含むため、大根おろしを添えることで、食後の重たさを感じにくくなる方もいます。ただし、消化酵素は熱に弱いため、生の大根おろしで食べるのがおすすめです。

■レモンやスダチなどのかんきつ類
レモンやスダチに含まれるクエン酸は、さっぱりとした風味で脂っこさを和らげ、食べやすくしてくれます。また、酸味によって唾液や胃液の分泌が促されるため、消化を助ける効果も期待できます。

■野菜や海藻
ウナギにはたんぱく質や脂質、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E)が豊富ですが、食物繊維はほとんど含まれていません。 サラダやホウレンソウのおひたし、海藻類を組み合わせることで、栄養バランスが整い、食後の血糖値の急上昇を緩やかにすることも期待できます。

■キノコ、ワカメ、豆腐入りのみそ汁
みそ汁を添えることで水分やミネラルを補えます。特に、キノコやワカメ、豆腐を具材にすると食物繊維やミネラル、植物性たんぱく質も一緒に摂取でき、栄養バランスがより良くなります。

ウナギは、たんぱく質やビタミンA・B群・D・Eなどを豊富に含む栄養価の高い食品ですが、蒲焼きは脂質や塩分も比較的多く含まれています。そのため、「ウナギだけをたくさん食べる」のではなく、野菜や海藻、キノコ類を組み合わせることで栄養バランスが整い、食後もさっぱりと食べられます。

また、さんしょうやかんきつ類を添えることで風味が増し、消化を助ける効果も期待できます。

特に夏は食欲が落ちやすい時期ですが、ウナギを主菜にしつつ、副菜や汁物を組み合わせた定食スタイルで食べることが、栄養面でもおすすめです。

ウナギと組み合わせNGの食べ物はある?

Q.ウナギを食べる際、消化不良や胃腸への負担という観点から、組み合わせを避けるべき食べ物はありますか。

林さん「結論から言うと、『ウナギと○○は絶対に一緒に食べてはいけない』という医学的・栄養学的に証明された食べ合わせはありません。ただし、消化不良や胃腸への負担という観点では、組み合わせや食べ方によって注意したいケースがあります。主な注意点は次の通りです」

(1)揚げ物や脂質の多い料理との組み合わせに注意
最も注意したいのは、天ぷらや唐揚げ、とんかつなど脂質の多い料理を一緒にたくさん食べることです。

ウナギは良質な脂質を含む食品ですが、脂質の摂取量が多くなると胃での滞留時間が長くなり、消化に時間がかかります。その結果、胃もたれや胸やけ、消化不良を起こしやすくなることがあります。特に高齢者や胃腸の働きが弱っている人は注意が必要です。

(2)アルコールの飲み過ぎを避ける
ウナギをつまみにお酒を飲む人も多いですが、多量のアルコールとの組み合わせは胃腸への負担を大きくします。

アルコールは胃粘膜を刺激し、過度に飲むと消化機能を低下させます。さらに、ウナギの脂質も消化に時間がかかるため、胃もたれや胃の不快感につながることがあります。

(3)塩分の多い食品との組み合わせに注意
医学的な「食べ合わせ」ではありませんが、塩辛や漬物、塩分の多い汁物などを多く組み合わせることにも注意が必要です。

何度も強調しますが、ウナギの蒲焼きにはタレによる塩分が含まれており、そこへ塩分の多い副菜を重ねると、1食当たりの塩分量が増えやすくなります。高血圧や腎臓病の人は特に気を付けたいポイントです。

(4)一度に食べ過ぎるのはNG
先程も少し触れましたが、実は最も避けたいのは「組み合わせ」よりも「食べ過ぎ」です。ウナギは栄養価が高い一方で、脂質やエネルギーも比較的多い食品です。一度に大量に食べると、胃腸への負担が大きくなり、胃もたれや消化不良の原因になることがあります。

このように、ウナギを食べる際は脂質やアルコール、塩分の過剰摂取を避け、バランスのよい食事を心掛けましょう。

特に高齢の人や胃腸が弱い人は、ウナギを適量にし、脂っこい料理を重ねないこと、よくかんでゆっくり食べることを意識すると、胃腸への負担を軽減できます。健康な人であっても、「何と食べるか」より「どれくらい食べるか」の方が、胃腸への影響は大きいと言えるでしょう。

オトナンサー編集部

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