日本一? 京浜東北線なぜ「残念な行先」が多いのか 混雑招く“寸止め”に不満の声
- 乗りものニュース |

乗りものニュースでは列車の「残念な行先」に関するアンケートを実施。その結果、京浜東北・根岸線が路線として最も多くの票を集めました。なぜ京浜東北・根岸線は「残念な行先」が多いのでしょうか。
あと1駅で川崎なのに
「乗りものニュース」では、2025年8月27日(水)から9月3日(水)にかけて、読者アンケートを実施。あと少しだけ運行してくれれば、目的地までたどり着くのに、乗り換えに便利なのに、その手前の駅で終点になってしまう……そんな「残念な行先」やその理由などについて意見を募集しました。
南浦和行きなど「残念な行先」が多い京浜東北線(画像:写真AC)
アンケートの結果、路線別で最も多くの票を集めたのは「京浜東北・根岸線」(計43票)でした。行先別では「蒲田行き(16票)」「南浦和行き(10票)」「桜木町行き(5票)」がトップ10入り。そのほか「東十条行き(3票)」「東神奈川行き(3票)」「磯子行き(3票)」「鶴見行き(2票)」「赤羽行き(1票)」など、設定されているほぼすべての行先に票が入りました。
では、なぜ京浜東北・根岸線のこれら行先は「残念」とされるのでしょうか。
最も票を集めた大船方面「蒲田行き」については、次のような声が寄せられています。
「川崎にも,鶴見にも,横浜にも行けない」(60代・男性・首都圏在住)
「しかも蒲田止まりの電車は1時間当たりの本数がけっこうある」(50代・男性・首都圏在住)
「横浜方面へ行こうとした時に、蒲田行きのせいで運転間隔が10分になってしまい不便」(60代・男性・首都圏在住)
「大量の人が蒲田で次の電車を待つ」(60代・男性・首都圏在住)
蒲田駅は東京23区の最南端に位置します。あと1駅で川崎駅に届くにもかかわらず、県境を越えないもどかしさを訴える意見が多く見られました。川崎駅では南武線や上野東京ライン、東海道線などに乗り換えできることも、「残念」とされる理由のひとつです。
「つぎの京浜東北線の蒲田・川崎間がめちゃ混み」(50代・男性・首都圏在住)
「東京・品川方面からの南行は、最終までの4本が『蒲田行き』。上野東京ラインは終わりが早い」(60代・男性・首都圏在住)
「蒲田行き」がもたらす分断は、乗り換えを強いられることで混雑の原因にもなっているようです。その解消のために、鶴見、横浜、桜木町、関内といった神奈川県内の主要駅まで運行してほしいという意見も多く挙がりました。
桜木町まで行けば問題ナシ?ごった返す横浜
では、実際に設定されている「桜木町行き」は、蒲田止まりに不満を抱く利用者のニーズに応えているのでしょうか。
関内駅(画像:写真AC)
「関内でイベントがあると激混みになる」(30代・男性・首都圏在住)
「関内まで行くことが多いので」(60代・男性・中部在住)
関内駅は官庁街や横浜スタジアム、山下公園に近く、中華街へも徒歩圏内です。そのため、多くの利用客にとって目的地は桜木町駅ではなく関内駅。桜木町行きでは1駅手前で降りざるを得ず、不満の声が寄せられました。
また「イベントがあると関内駅と横浜駅で大量の積み残しが発生している」(30代・男性・首都圏在住)との声もあり、桜木町行きが前後の駅で混雑の原因となっている側面も浮き彫りとなっています。
さらに、桜木町より手前で終点となる「東神奈川行き」については、「横浜まで行ってくれればいろんな路線に乗り換えられるのに、東神奈川止まりのせいで最悪な場合、階段の上り下りが発生する」(30代・男性・首都圏在住)といった指摘もあり、横浜駅へのアクセスの不便さが不満につながっているようです。
こうした声からは、「磯子駅まで」「あるいは終点の大船駅まで運行してほしい」といった要望も多く寄せられました。
もっとも、実際には車両基地の位置や設備の制約もダイヤ設定に影響しています。蒲田や東神奈川には車庫があり、桜木町には折り返し設備がある一方、関内や横浜にはそれがありません。さらに、蒲田止まりの時間帯は貨物列車にダイヤを譲っているほか、横浜線との直通確保といった運用上の事情も絡んでいます。
荒川超えず、リアル“翔んで埼玉”
では、反対側の大宮方面ではどうでしょうか。ランキング5位に入った「南浦和行き」について寄せられた声を見てみます。
東十条駅2番線で折り返していた京浜東北線(乗りものニュース編集部撮影)
「中距離電車への乗継ぎが不便」(60代・男性・首都圏在住)
「浦和まで行かない」(50代・男性・首都圏在住)
南浦和駅では武蔵野線に乗り換えられるものの、その先の浦和駅は宇都宮線・高崎線が停車するターミナル。また終点の大宮駅もすぐ近くにあり、乗降客の多い両駅に届かないことが「残念」とされる理由です。
さらに「都内だと2本に1本の割合とかなり多い」(20代・男性・首都圏在住)との声もあり、日中の時間帯を中心に南浦和止まりの本数が多いことも不満につながっています。
ただし、埼玉県に入れない「行先」も存在します。
「(東十条行きは)乗り換えもない、駅ナカ施設がない、せめて赤羽まで行ってほしい」(40代・男性・首都圏在住)
「(赤羽行きは)赤羽より先、埼玉県内各駅へのアクセスが途絶えるから」(50代・男性・首都圏在住)
東京から荒川を越えず埼玉県に入らない「東十条行き」や「赤羽行き」は、まさに東京と埼玉を切り離しているように映ります。(なお「赤羽行き」は大宮発でも設定がある)
赤羽駅では埼京線のほか上野東京ライン、高崎線、宇都宮線、湘南新宿ラインに接続できますが、隣の東十条駅にはこれらが一切停車しません。
「東十条行き」は2024年のダイヤ改正でいったん廃止されましたが、2025年4月に羽田空港アクセス線の工事に伴い山手線・京浜東北線の一部区間が運休した影響で、大宮~東十条、品川~大船間を分断運行する形で一時的に復活したほか、臨時で設定されることがあります。見る機会はなくなっても「残念な行先」として根強く記憶されているようです。
大宮方面では東十条や南浦和に車両基地があり、また浦和駅では折り返しが難しいといった運用上の事情も「残念な行先」を生む一因となっています。
京浜東北・根岸線は、利用客の多い赤羽~蒲田間の本数を確保するダイヤが組まれていることから、大宮方面は南浦和以北、大船方面は川崎以南で運行本数が少なくなってしまいます。その結果、日本一「残念な行先」が多い路線となっているのです。
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