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夏に日焼け止め使うと「肌荒れ」「白浮き」出てしまう…美容皮膚科医が教える“肌ドラブル”予防法

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日焼け止めを使って肌トラブルが生じるのはなぜ?
日焼け止めを使って肌トラブルが生じるのはなぜ?

 日差しが強い日が続いており、日焼け止めが欠かせません。一方、SNS上では「日焼け止めで肌荒れする」「日焼け止めを使うと白浮きする」「日焼け止めを塗っても日焼けする」「猛暑の汗で日焼け止めがほぼ落ちて機能せず」という内容の声が上がっています。

 日焼け止めの使用時に肌が荒れてしまうのはなぜなのでしょうか。夏に日焼け止めをうまく使うにはどうしたらよいのでしょうか。美容クリニック「APOLLO BEAUTY CLINIC」(東京都渋谷区)院長で、美容外科医・美容皮膚科医の鬼沢正道さんが解説します。

夏は紫外線対策が必須

 日焼け止めを効果的に使うには、紫外線を理解する必要があります。紫外線は太陽光に含まれる波長のうち、目に見えない波長(不可視光線)の一種で、波長が長い順に「UVA」「UVB」「UVC」の3種類に分類されます。このうちUVCはほぼ地上に降り注ぐことはなく、人体への影響はほぼないため、今回はUVA、UVBについて解説します。

 UVAは比較的波長が長く、皮膚の深くまで達し、肌に弾力を与える真皮にダメージを与えます。長期間、繰り返しUVAを浴びることでしわやたるみ(光老化)の原因となります。

 UVBは比較的短い波長で、皮膚の表面にしか達しません。しかし数時間浴びると肌が赤くなったり、一時的な日焼け(サンバーン)の原因になったりします。

 紫外線の量は日光照射量に依存するため、夏は秋や冬よりも紫外線量が多くなります。紫外線が人体にどれくらいの影響を与えるかを表した「UVインデックス」という指標があります。冬のUVインデックスは1~2程度とさほど人体に影響を及ぼすような値ではありませんが、夏は6~8程度とかなり高く、人体に与える影響も甚大です。そのため、夏は他の季節にも増して徹底した紫外線対策が必須となります。

日焼け止めの主な成分は?

「日焼け止めを使用したせいで肌荒れしてしまった」という話をよく耳にします。夏の紫外線対策が必須である以上、日焼け止めを使用する頻度が高くなるため、日焼け止めによる肌トラブルは夏に多くなる傾向にあります。私のクリニックでも、夏に日焼け止めで肌荒れを起こしたと訴え、受診する人は少なからず見受けられます。

 しかし、そのような患者に改めて話を聞いてみると、日焼け止めが直接、肌荒れの原因となっている例以外にも、日焼け止めの選び方や使い方に問題があるパターンも見受けられます。

 国内では数多くの日焼け止め製剤が流通しており、どのように日焼け止めを選び、どのように使用するのが良いのか分からないといった意見も散見されます。自身の肌や生活スタイルに合った日焼け止めを選び切れていない人は、まずは日焼け止めの性質や内容を知っておく必要があります。覚えておくべき知識は次の通りです。

【PA値とSPF値】
日焼け止めの製品パッケージには「PA値」「SPF値」という値が記載されていますが、これらはそれぞれ日焼け止めの効果を表す指標です。

PA値はUVAに対する防御指標で、「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階に分けられ、「+」の数が多いほどUVAを強く防ぎます。

SPF値はUVBに対する防御指標で、その数字が高いほどUVBを強く防ぎます。最大で50+まであり、この+は「SPF51より大きい」という意味です。

【日焼け止めの成分】
(1)紫外線吸収剤

紫外線のエネルギーを吸収し、熱エネルギーに置換して放散させる役割を果たします。メトキシケイヒ酸オクチル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、オクトクリレン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンといった成分が挙げられます。

これらの成分は高いPA値、SPF値を誇り、塗り心地や塗りやすさも良いとされていますが、その反面、これらの成分が肌荒れの原因になる可能性が指摘されています。

(2)紫外線散乱剤
紫外線の波長を屈折、乱反射させ肌への侵入を直接防ぐものです。酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどが代表的な紫外線散乱剤です。紫外線吸収剤と比較すると肌への負担は少ないとされていますが、PA値、SPF値は吸収剤よりも低く、塗ると肌が不自然に白く見える、いわゆる“肌の白浮き”の原因となります。

【日焼け止めの剤型】
■ローション・乳液タイプ

伸びがよく塗りやすいが、PA値やSPF値は比較的低いものが多いです。

■ジェルタイプ
伸びがよく塗りやすく、ベタつきも少ないですが、物によっては紫外線吸収剤による肌荒れリスクもあります。

■スプレータイプ
塗り直しの際に手っ取り早く、利便性が高いです。ただし、塗りムラが生じるリスクがあります。

■パウダータイプ
携帯性にも優れ塗り直しやすい一方、汗などで落ちやすいです。

■クリームタイプ
保湿力も高く一度塗ると長持ちしますが、逆に落としにくいことで肌トラブルを引き起こすこともあります。

 このように日焼け止めの剤型、種類だけでもいくつかパターンがあり、それぞれ紫外線防御の強さがあります。

日焼け止めで肌が荒れる原因は?

 ここまで長々と解説してきましたが、ここで日焼け止めで肌が荒れる原因や肌トラブルの予防策について考察していきます。主に次の4つの原因が考えられます。

(1)日焼け止めの成分に対する過敏症、アレルギー
日焼け止めが直接、肌に悪さをする例です。塗った部分だけがかゆみや熱感、肌荒れ、赤み、痛みなどを伴った肌荒れを起こすという特徴があります。紫外線吸収剤に過敏に反応している可能性のほか、アルコールや保存料が原因となっている可能性もあります。

これまで日常的に使用していて問題がなかった日焼け止めであっても、何らかの理由で突然、過敏症やアレルギー反応を起こすこともあるため注意が必要です。

日焼け止めの内容物や添加物には肌に危険なものは含まれていません。また、日焼け止めは、製品化されるまでに数多くの皮膚感受性テストを行い、安全性を確認した上で販売されていますが、肌に直接塗る以上、過敏症やアレルギーのリスクばゼロではありません。もし過敏症やアレルギーが疑われる場合は、速やかに日焼け止めの使用をやめ、最寄りの皮膚科を受診するのをお勧めします。

(2)日焼け止めを落とし切れていない可能性
他の化粧と同様、帰宅後、就寝時などに日焼け止めを落とし切れていない場合、それらが毛穴の皮脂腺に詰まり、毛穴の黒ずみや吹き出物の原因となる可能性が考えられます。1回程度ではあまり問題にならないことでも、一度詰まりが蓄積されると普段の洗顔ではなかなか落とし切れない可能性があるため、メークオフの際は毎回しっかりと日焼け止めを落とし切るのを意識すると良いでしょう。

(3)日焼け止めが正しく塗れていない可能性
日焼け止めで肌荒れしたという事例の中には、日焼け止めを正しく塗れていないために日焼けをしてしまったという可能性が潜んでいます。「日焼け止めをしっかり塗っているのになぜ日焼けするのか」と思うかもしれませんが、本来日焼け止めは、数時間おきに塗り直さなければ十分な効果を維持できません。

塗る頻度以外にも、剤型によっては伸びが悪く、塗りムラが出る可能性もあります。先述したPA値やSPF値が高ければ高いほど優秀な日焼け止めだと思いがちですが、一般的にこれらの値が高くなると、化粧品の触り心地や付け心地、肌にのせたときの質感である、いわゆる「テクスチャー」が悪くなり、伸びにくくなる結果、塗りムラを生じさせます。

そもそも日焼け止め自体、決して万能なものではありません。日焼け止めを塗った上で、日傘を差したり長袖の衣服を着用したりするなど、日焼け止め以外の紫外線対策も併用することが効果的です。「日焼け止めを塗ったから大丈夫」という思い込みを一度捨てて、状況に応じて小まめに塗り直したり、他の日焼け止め対策と併用したりすることを心掛けましょう。

(4)そもそも日焼け止めが原因ではない肌荒れの可能性
肌荒れというのは、原因が一つではなく、複数の要因が重なり合って引き起こされることがあります。近年は異様なほどの猛暑で、夏バテや熱中症などで体調を崩してしまう人も多く、自律神経の乱れや栄養バランスの偏りから肌荒れを起こしてしまう可能性が考えられます。

肌荒れは、単に日焼け止めが原因ではない可能性も十分にあるため、自身で判断せず、医療機関を受診して医師に相談するのが良いでしょう。

 このように、日焼け止めや日焼け止め以外のことが原因で肌荒れを起こすケースは多いですが、使い方を少し工夫するだけで、トラブルが回避される例も多く見られます。

 近年の夏は厳しい暑さが続き、紫外線対策もより一層、気を引き締めて行わなければならないと感じています。肌トラブルに悩まされている場合は、ぜひ日焼け止めの使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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