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「札幌~新千歳空港」鉄道とバスどっちが便利? 乗り比べてわかった“強み” どっちもインバウンド大盛況

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  • 乗りものニュース
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札幌市と新千歳空港を結ぶアクセス方法にはJR北海道の快速「エアポート」や、北都交通・北海道中央バスの空港連絡バスがあります。乗り比べて使い勝手をチェックしました。

「直行便」と「各停便」がある空港連絡バス

 北海道の空の玄関口である新千歳空港と、札幌市内を結ぶアクセス手段はJR北海道の快速「エアポート」が知られていますが、空港ではバスの姿も目にします。それぞれの利用動向や使い勝手を実際に乗り比べてチェックしました。

Large figure1 gallery2新千歳空港停留所からの発車を待つ札幌都心線。3スパンあるトランクには乗客の荷物が満載された(水野二千翔撮影)

 札幌と新千歳空港を結ぶ空港連絡バスは、札幌と道内各都市を結ぶ高速バスを運行する北都交通と、道内最大のバス会社である北海道中央バスが「札幌都心線」を共同運行しています。同路線には新千歳空港に直行する直行便と、札幌市内の各地に停車しながら向かう便(各停便)の2種類が設定されています。

 直行便は市中心部の中島公園を起点に北上しながら、北海道最大の歓楽街であるすすきの、大通公園、札幌駅前を経由。その後は札樽道・道央道を走行して新千歳空港に向かいます。新千歳空港行きは午前のみ4本、札幌市内行きは午後のみ4本が設定され、札幌駅前~新千歳空港間の所要時間は65分です。

 各停便は札幌駅周辺のホテルや札幌駅前を起点に、すすきのを経て国道36号を南下。沿線にある路線バスの停留所や、地下鉄東豊線の月寒中央駅、福住駅でも乗車扱い(新千歳空港発は降車扱い)を行います。さらに、沿線にある「三井アウトレットパーク札幌北広島」の近くにも三井アウトレットパーク入口停留所を設け、アウトレットで買い物→空港へという乗り方にも対応。すすきの(南4西3)から三井アウトレットパーク入口までの停留所は15か所を数え、利便性を高めています。その後は道央道に入り、新千歳空港へと至ります。札幌駅前~新千歳空港間の所要時間は77分。運賃は直行便、各停便とも1300円です。

 各停便は、設定本数の多さが最大の特徴です。札幌駅前発は5時15分の始発から18時15分の終バスまで1日67便を設定。また、札幌市内のホテルを起点に札幌駅前を通らない便が午前中に4本あります。ほとんどの時間帯で10分に1本程度という多頻度運転を実施しており、乗車チャンスを増やしています。

 なお、北都交通では札幌市内の大谷地、円山、真駒内の各エリアからも新千歳空港への空港連絡バスを運行しており、札幌市内各地からのアクセスルートづくりを行っています。

最近は7割以上がインバウンド!?

 北都交通バス事業部長の矢萩靖巳さんに同社の空港連絡バスの強みを聞いたところ、やはり「停留所の多さ」を指摘します。

Large figure2 gallery18福住駅にはバスターミナルが併設されており、空港連絡バスも乗り入れている(水野二千翔撮影)

「JR線の駅まで出るのが不便なお客様がバスを選択するケースが見られます。空港連絡バスの沿線住民の方はもちろん、札幌市南部のビジネス利用の方でも、その傾向がありますね。地下鉄駅と接続しているので、空港から乗車して地下鉄駅で乗り換えて目的地に向かう、あるいはその逆の動きで利用されるケースも多くなっています」

 また、鉄道にはないアピールポイントとして、すすきのを経由していることも取り上げました。

「すすきのから乗車するインバウンドのお客様も多数いらっしゃいます。最近では7割以上がインバウンドで、運転手は『どこの国にいるのかわからなくなる』と言っていました。満席になって、次の便をご案内することもしばしばです」

 これを受け同社は2025年4月1日、札幌駅前発の各停便をそれまでの47本から67本に増加させるダイヤ改正を実施。本数はついにコロナ禍以前を上回りました。矢萩さんの口ぶりからは、札幌都心線が地元客だけでなくインバウンド観光客も多数乗車し、堅調に利用されていることが伺えます。

 また、北都交通担当便については運賃の支払いにクレジットカードのタッチ決済が使用できる点も特筆されます。ただ、インバウンドの利用者にとっては便利そうですが、じつは利用率としては20%ほどにとどまり、バーコード決済のPayPayも15%程度。依然として現金決済が多いそうで、これには矢萩さんも首をひねっていました。

札幌駅は「芋を洗う」大混雑ぶり

 実際にJRの快速「エアポート」と空港連絡バスを乗り比べてみました。

Large figure3 gallery19札幌駅5番線に停車する快速エアポート。車両は721系だ。その隣は札幌~旭川間の特急「スーパーホワイトアロー」でデビューした785系。現在は札幌~東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」で使用される(水野二千翔撮影)

 まず乗車したのはエアポート。札幌から新千歳空港へ向かうエアポートは快速、特別快速、区間快速の3種別があわせて1日80本、おおむね10分間隔で運転されています。運行本数では空港連絡バスより多く、「来た列車に乗れる」という点では便利に使えるでしょう。

 1月下旬の平日午前中に訪れたJR札幌駅は、コンコースから大変な混雑ぶりでした。エアポートが発着する5・6番線ホームも日本人だけでなく世界の人々でごった返しており、スーツケースやカバンを持った人々が列車を待っています。

 やがて新千歳空港から到着したエアポートが入線して乗客が降りると、代わってホーム上の利用者が乗り込み、あっという間に満員に。エアポートには指定席「uシート」車両も連結されていますが、そちらも座席に空きはありません。乗客の側にはスーツケースが留め置かれ、通路を行き来するのは非常に困難です。

 乗車した10時03分発の区間快速エアポート54号は、新札幌と北広島からの各駅に停車します。そのためか、空港利用者だけでなく、地域間の需要も拾っている様子が見られました。新札幌や北広島では、地元の利用者が数十人ほど下車していきました。

 40分ほどで到着した新千歳空港駅も、札幌駅と同様に乗降客で大混雑の様相。空港から都心へのアクセスとしてまず鉄道が頭に浮かぶのは自然で、この盛況は当分の間続くことでしょう。なお、エアポートによる札幌~新千歳空港間の所要時間は列車種別により異なりますが、概ね40分前後。運賃は1230円です。

状況に応じてバスと鉄道を使い分けると便利

 午後は空港連絡バス札幌都心線の各停便をチェックしました。乗車したのはANAクラウンプラザホテル札幌を14時50分(取材時)に発車する北都交通担当便です。

 北都交通担当便で使用されるバスは、定員60名程度の車両が主力として使用されるとのこと。ただ、このとき筆者が乗車したのは定員が37人というタイプ。独特なシートの形状やモケットカラーから移籍車両だとわかります。また、バスの最前方1列分、4席は荷物置き場として使われており、大型荷物にも対応していました。

 乗車時に運転手さんから「現在、空港まで2時間ほどかかりますよ」とアナウンスされました。取材当日は朝から雪が降ったり止んだりを繰り返す状況。路面にも積雪が見られて道路の混雑があらかじめ予想できたので、このように注意を促していたようです。

 始発のANAクラウンプラザホテル前では筆者ひとりだけが乗車し、バスは定刻通りに出発。札幌駅前では大きな荷物を抱えた中国人観光客3名が乗り込んできました。運転手さんは到着が遅延することを丁寧に説明していましたが、言葉の壁もあり、なかなか伝わらず四苦八苦。乗務員への外国語教育や翻訳機の配備などが進められるといいのですが、なかなか難しそうです。

 月寒通に出ると、札幌市電と並走するシーンも見られました。やがて、すすきの(南4西3)停留所に到着。ここで一気に10名ほどが乗車しました。そのなかには子ども連れの外国人観光客の姿も。すすきの一帯はJR札幌駅とは札幌市営地下鉄で3分ほどしか離れていません。しかし、大きな荷物を抱えた観光客にとっては地下鉄乗車前後の高低差のある移動は難儀することでしょう。バスが利用されるのも、もっともだと感じられました。

 15時17分にすすきのを出発。この日の気温は1℃、湿度は71%。外は冷え込んでいるようですが、車内は空調が効いており、とても快適です。やがてバスは豊平川を渡り、地下鉄福住駅停留所では1名が乗車。ここまで来ると、札幌中心部に出るよりバスで空港へ向かう方がはるかに便利だと実感できます。三井アウトレットパーク入口停留所ではアジア系の女性2名が乗車。インバウンド観光客ではなさそうですが、買い物をして新千歳空港を経由して帰宅の途に着くようです。

 北広島ICから道央道に入り、千歳ICで降りて道道77号を走行。車窓左手には南千歳駅が現れ、しばらくJR千歳線と並走して右折し、空港敷地内へと入っていきます。とはいえ、窓の外は一面降雪で真っ白で、飛行機の影すら見えません。結局バスは定刻から20分ほど遅れ、16時40分に終点へと到着しました。

 今回、空港連絡バスと快速「エアポート」を比較して得られた結論としては、「時間に余裕があり、荷物が多く、座っていきたいならバスが便利」ということになります。またこの取材で改めて、現在のインバウンドによる混雑はかなり深刻な事態と理解できました。状況に応じてバスと鉄道を賢く使い分けることが、快適に空港へアクセスする秘訣といえるでしょう。

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