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日本の「水陸機動団」発足→メディアが“日本版海兵隊”と報道…それ本当!? 勘違いされているかも「海兵隊」の意味

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  • 乗りものニュース
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2018年、陸上自衛隊に「水陸機動団」が発足したとき一部のメディアは「自衛隊に海兵隊が発足」と、大々的に報じました。そもそも海兵隊とはどんなものなのでしょうか。

当初は船の上や上陸時に戦う戦闘部隊だった

 2018年3月、陸上自衛隊に「水陸機動団」が発足した際、一部のメディアは「自衛隊に海兵隊が誕生」と大きく報じました。

Large figure1 gallery2訓練中のアメリカ海兵隊(画像:アメリカ海兵隊)

 この「海兵隊」という呼称は当時世間で一人歩きし、賛否両論を呼びました。なぜなら「海兵隊」という言葉には、専守防衛の理念からかけ離れた、攻撃的な印象があったからです。その背景には、アメリカ海兵隊に代表される歴史的イメージがありました。では、そもそも海兵隊とはどのような存在なのでしょうか。

 本来、「海兵隊」とは陸戦兵器の扱いに長けた兵士で構成される、艦艇勤務の戦闘部隊を意味し、「陸戦隊」とほぼ同義に使われてきました。火薬や大砲が未発達だった時代、海戦とは敵艦に自艦を接近させ、舳先をぶつけて破壊し、そのまま兵士が乗り込んで白兵戦を行う「接舷戦闘」が中心でした。海兵隊は、まさにそのために必要な兵力だったのです。

 しかし、時代の進展とともにその役割は変化します。大砲の発達によって艦艇同士が遠距離から砲撃を交わすようになり、やがて海兵隊は上陸戦や遠征戦に特化していきました。

 現在、世界で最も有名な海兵隊といえば、間違いなくアメリカ海兵隊です。

 アメリカ海兵隊は、他国の海兵隊とは異なり、アメリカ軍を構成する独立した軍種のひとつとなっています。海軍と同じく海軍省の管轄下にありますが、軍事的・作戦的には完全に独立しており、自らの指揮系統を持っています。そのため、独自の航空機を保有し、海外展開の際には現地の空港や基地を使用するだけでなく、海軍の強襲揚陸艦などを拠点として任務を遂行します。

 アメリカ海兵隊は、国益を維持・確保するための緊急展開部隊として存在し、水陸両用作戦に長けているだけでなく、戦車・航空・輸送・兵站などをすべて自前で保有する、ひとつの完結した軍隊です。常時およそ20万人の兵力を維持し、国外でアメリカの安全保障に関わる紛争が発生した際には、真っ先に展開できる体制を整えています。そのため、アメリカ本土の防衛を直接担うことはなく、しばしば「外征専門部隊」とも呼ばれます。

 こうした「外征部隊としての海兵隊」というイメージが先行した結果、陸上自衛隊の水陸機動団も「侵略戦争を想起させる部隊」として、一部メディアから批判されることになりました。実際には、水陸機動団はアメリカ海兵隊と共同訓練を行っていますが、それは同様に上陸作戦などを専門とする部隊であるためです

実はアメリカ海兵隊の規模がおかしいだけ?

 そもそも、アメリカ型の海兵隊は、その規模と任務の広さにおいて、世界的に見ても類を見ない存在です。

Large figure2 gallery1イギリス海兵隊のスナイパー(画像:パブリックドメイン)

 多くの国では、イギリスやイタリアの海兵隊のように海軍の傘下で緊急展開部隊の一つとして活動しているか、あるいはフランスのように陸軍傘下で上陸作戦を専門とする部隊として存在しています。これらの部隊は上陸戦のほか、山岳戦や極地戦にも対応できる特殊部隊的な性格を持っています。

 また、ロシアやスウェーデンなどの海兵隊は、海軍隷下にありながら上陸よりも沿岸防衛に特化しています。沿岸砲や地対艦ミサイルを装備し、敵の侵攻を海岸線で食い止める役割を担っています。

 いずれの国でも、海兵隊の兵力は多くても1万人前後であり、アメリカ海兵隊のように単独で敵地に上陸し、占領・維持できる規模ではありません。

 陸上自衛隊の水陸機動団も約8,000人程度とされており、外征部隊というよりは、各部隊と協力し、敵に制圧された離島を奪還するための専守防衛型部隊といえます。

 ただし、例外的に韓国海兵隊だけは海軍隷下にありながら、独自の指揮系統を持つ準独立組織です。兵力も約3万人と大きく、朝鮮半島で有事が発生した際には、北朝鮮西岸や東岸に上陸して背後を突く「殴り込み部隊」としての役割を想定しています。その性格はアメリカ海兵隊に極めて近く、創設時から米海兵隊を手本にしてきました。

 水陸機動団の発足に際し、「日本にも海兵隊ができた」と報じたメディアが、どのような海兵隊を想像していたのかは分かりませんが、アメリカ海兵隊や韓国海兵隊とはそもそもの役割が根本的に異なることは明らかです。

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