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本土から約2000km! 太平洋の孤島に「自衛隊のミサイル射場」を新設した2つの思惑

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訓練基盤の整備と太平洋防衛、2つの思惑

 2026年6月28日、陸上自衛隊は南鳥島において、12式地対艦誘導弾の射撃訓練を行うための射場の整備が完了したことを公式Xで明らかにしました。

Large figure1 gallery9太平洋に浮かぶ南鳥島。東京都に属するが都心から約2000kmの太平洋の孤島。小笠原諸島の父島からでも約1200km離れている(画像:陸上自衛隊東部方面隊)

 また、射場の機能確認のため12式地対艦誘導弾に加え、ネットワーク電子戦システム(NEWS)、偵察ドローン「スキャンイーグルII」が同島に展開したことも公表されました。

 今回は実射をせず機能確認のみだったようですが、仮に射撃する場合は、NEWSにより敵艦隊の電波的痕跡を探知し、同時に「スキャンイーグルII」による航空偵察を実施。それらの情報に基づいて地対艦誘導弾の射撃が行われるものと思われます。

 そもそも、なぜ南鳥島なのかというと、それは本州から1800kmも離れた太平洋の孤島だからです。住民はおらず、日本最東端の島として国土交通省や気象庁、海上自衛隊の小さな駐在施設が置かれる程度でしかありませんでした。

 射程200kmとも言われる長射程の12式地対艦誘導弾の射撃訓練は、これまで海外に出向いて実施されてきましたが、調整や準備に多大な手間と時間がかかっていました。島嶼(とうしょ)防衛でますますその重要性が高まり、国内での訓練基盤整備が求められるようになるなかで、孤島である南鳥島が適地であると捉えられ、今回の動きにつながっています。

 さらに、国内訓練基盤の整備に加えて、太平洋の防衛体制強化という目的があるとも思われます。

 背景には、中国艦艇の活動規模拡大があります。いまや中国艦が南西諸島やバシー海峡を通過して西太平洋に進出することが常態化しており、2025年5月には「遼寧」空母機動部隊が南鳥島近くまで進出しました。中国の脅威は南西諸島だけでなく太平洋の島嶼にも広がっており、そのなかでは極めて重要な動きともいえるでしょう。

 南鳥島での12式地対艦誘導弾の実射訓練は、2027年度より実施される予定です。

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