2時間泣きっぱなしの夜泣き地獄。21歳で出産、育児に”病んだ”YouTuberの悟り「本当に無理、疲れちゃうから」
- マイナビウーマン |
2023年に第一子を出産した、SNSクリエイターの佐藤そるとさん。 自身を気まぐれに生きてきた「社会不適合者出身」という彼女に、妊娠・出産のこと、子育てのことについて聞いてみると……?
社不なりに“母親”として溶け込もうとしたけれど
――7月に上梓した子育てエッセイ『社会不適合者だった私がママになった話』(KADOKAWA)のタイトルにもありますが、ご自身を「社会不適合者出身」と書かれています。どんな部分が“社不”だと思われていましたか?
佐藤そるとさん(以下、佐藤) 基本的に、社会のルールへの馴染めなさがずっとありました。自らルールを破ろうとしているわけではなく、型にはまれないといいますか。大学に通っていたころも社会人になってからも、怠惰な部分がありました。でも子育てするうえで、「このままだといけない」と感じるようになったんです。
――どんなタイミングでそう思ったんですか?
佐藤 出産直後の授乳時間です。もうきっちりしているじゃないですか。出産後の入院時に10時に起きたら「遅い。8時には起きましょう」と怒られて、「あ、ダメなのか」と思ったり。それで「“普通”って8時起床なんだ」と知っていくんです。
――エッセイにも“普通”という言葉が象徴的に登場しますよね。
佐藤 そうですね。最初は「自分らしく子育てしたい」と思っていたんです。さすがに授乳頻度は変えませんが、自分が起きたい時間に起きて、寝たい時間に寝て、無理のない範囲で子どもをそれに合わせていけたらいいな、と。
ファッションも変えたくないと思っていましたが、妊娠中にヘアスタイルについてYouTubeのコメント欄や街中で「妊婦なのに髪の毛が明るい」と言われて。ネガティブに捉えて、“母親”として溶け込もうと変えたんです。でも、育児に慣れるうちに「自分らしくすればいいや!」と思うようになりました。
――初めての出産ということもあり、その発言に寄ってしまったんですね。
佐藤 そうなんです。「みんなが“母親だな”と認める母親になりたい」と。でもそれってなんだろうと考えると難しくて。人ってそれぞれじゃないですか、働くママもいればおしゃれ好きなママもいて、家庭をきりもりするママもいる。じゃあYouTuberのママはどうだろうとか細かく考えていました。
それで、落ち着いた髪色にしておしゃれだけど派手すぎない服を着てみたんですが、その姿をかわいいと思えなくて。結局ファッションは「自分が着たいもの」にたどり着きました。
夜は2時間泣きっぱなし。「自分のやりたいようにはできないんだ」
――産後は、睡眠がとれないなどの苦難に直面しましたか?
佐藤 はい。寝れないし、鏡を見るとボロボロで「この人だれ?」状態で。臨月の自分はかわいいと思っていたのに、産後は「もう子どもが入っていないのになんでお腹が大きいの!? 戻らないの!?」という体型の変化にもショックを受けました。
――「こんなの聞いてない、話がちがう」となりますよね。
佐藤 本当にそう! 病みポイントのひとつでした。でも一番は、自分の時間がなくて寝れなかったことですね。朝と夕方は2時間まとめて寝てくれましたが、夜は本当に寝なくて。1時間寝て、起きたら2時間泣きっぱなし、とか。
――その時期もYouTubeに動画を投稿していますが、合間に撮影と編集をしていたんですか?
佐藤 そのころは編集もできるだけ手抜きにして、妊娠中に撮り溜めたものを投稿していました。出産前の計画では「週1投稿できればいいかな」と思っていましたが、実際には1ヶ月に2本投稿できればいいくらいになっていましたね。
――予定通りいかなかったんですね。
佐藤 なんとなく1日のスケジュールを「◯時まで仕事で、◯時からが育児」みたい考えていたんですが、そんなことできるわけがなくて。「自分のやりたいようにはできないんだな」と悟り、「ちょっと計画と違うな」というのがずっと続いたあのころが、一番大変だったなと思います。
しかも、保育園に預けてからも似たような状況があるなんて。ようやく仕事ができると思ったら、2週間に1回は風邪引く、みたいな。
――仕事がうまく回らないことについて、どんなふうに折り合いをつけていましたか?
佐藤 元々「自分がやりたいとき、いいなと思ったときにやる」がテーマでマイペースに投稿していたので、「休めるときはインプットできる時間」とポジティブに捉えていました。仕事がストップしている現状を、他の人と比べてもしょうがないですしね。
あとは、諦めました。保育園や子どもに期待するのはやめる。無理なものは無理だと諦め、次の対策をすぐに考える……というのは今も続いています。
――たとえば発熱で病児保育を頼ろうにも、条件が厳しくて預けられなかったりします。
佐藤 そう! だから風邪を引きそうだと思った瞬間に、「鼻水吸っておこう!」とか事前準備に気合を入れています。あとは仕事を頑張って終わらせて、休んでもいい状況を整えておくとか、前倒しで穴埋めしています。
――まったく社会不適合者じゃないですね……!
佐藤 子どものおかげでどんどん社不から離れていけました(笑)。
――育児についての理想と現実のギャップはありましたか?
佐藤 「テレビやスマホを見せない」……もうこれ本当に無理じゃないですか!? そもそも職業柄、自分がスマホを見ちゃうし。とはいえある程度は決めます。「今日はここまで。どれだけ泣いても見せない」と。でも、きっちりルールを作るのはやめようと思いました。自分が疲れちゃうから。
ご飯も同じで、最初はがんばろうと思いましたが、だんだん毎日作っているママのSNSを見ても「立場も元々の技術も違うから比べてもしょうがない」と思うようになりましたね。
――作っても食べてくれないときもありますしね。
佐藤 だから自分がおいしいと思うものを作るようにしています。この前は三色丼を作ったんですよ。あれって結構手間じゃないですか。それを丸々残されて。味噌汁だけ飲んでいたので、「じゃあもうそれだけでいいよ。三色丼はママが食べるね、好きだし」と。とにかく無理せず「これくらいでいいかな」という感覚で子育てしています。
「ダンナがいなきゃ無理でした」夫婦のこと、保育園のこと
――ダンナさまとの関係はいかがですか?
佐藤 スケジュールアプリ「TimeTree」を共有して「この日私は人と会うから」「じゃあ僕が仕事を休むね」とやりとりしています。予定の共有は出産前から変わりません。
――ダンナさまはどんな存在ですか?
佐藤 友達兼夫、みたいな。結婚前から仕事の相談にも乗ってくれていました。客観的に「視聴者としてどう思うか」とか話してくれて、ビジネスパートナーみたいな部分もあります。
――そういう人だからこそ結婚に至ったように思います。
佐藤 そうなんです。それまではYouTubeやSNSについて反対されることが多かったんですが、ダンナは私がやっていることに対してリスペクトを持ってくれているんです。過大評価じゃないかというくらい「いまやっていることってすごくかっこいいよ」と言ってくれて。ありがたいですね。
――出産後「この人と結婚してよかった」と思ったのは、どんなときでしたか?
佐藤 私、育児に対してこんなにネガティブになると思っていなくて。想定外の連続で「もう無理だ」と感じたときに、ずっとそばにいてくれたときですね。陣痛で苦しんだときもいてくれたし、3ヶ月くらい育休を取ってくれたし、ダンナがいなきゃ無理でした。
家事は私がキッチン関係でダンナが洗濯関係なんですが、お互いに「手伝うよ」と言い合いやっています。
――とても理想的な関係ですね。
佐藤 私の社不な部分について、結婚前からずっとダンナは「助けたい」と言っていました。「時間にルーズなのはやめたほうがいい」とか。だから出産を経て私が変わったことで「よくここまで変わったね!メンタルも強くなったし」と褒めてくれます(笑)。
――ダンナさま以外で、支えになった出来事はありましたか?
佐藤 子どもが通う保育園はスーツ姿のお母さんが多く、派手服の私は「働いていないのかな」と思われたらどうしようと恥ずかしくて。だから気まずくて子どもを預けたら素早く立ち去っていたんですが、ある日先生が「お母さん、いつも服装かわいいですね。癒やしです」「ネイル変えましたね。かわいい」と言ってくださって。ちょっと引け目を感じていたところ、先生はそんなふうに思ってくれていたのかとうれしくて。
――思いがけない言葉は沁み入りますよね!
佐藤 はい! いままで外見についてネガティブなコメントをもらうことが多かったので、よりうれしさを感じました。そんな言葉にじんわりしながら、仕事と育児を楽しんでいます。
――出産後のYouTubeを拝見すると、本当に「楽しんでいる」様子が伝わります。今日はありがとうございました!
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佐藤そるとさん プロフィール
2001年10月19日に母体から上陸。YouTube、Instagram、Xなどで発信するクリエイター。幼少期を福島で育ち、高校卒業後上京。中学3年生の不登校の時期に動画撮影を始める。その後YouTubeでの活動を開始し、21歳で結婚、出産を経験する。現在は1児のママとして、子育ての発信にも力を入れている。
YouTube: 佐藤そると
Instagram:soruto154
(取材・文:有山千春/マイナビ子育て編集部)
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