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“レンタカー取れない”が一転「大暴落!」 どうして投げ売り状態に? “レンタカーバブル”がはじけた沖縄

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  • 乗りものニュース
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沖縄のレンタカー業界で料金の大暴落が起きています。一時は「レンタカーがとれない」「高すぎる」との悲鳴も相次いでいたのに、一転して“投げ売り”状態になっているのは、なぜなのでしょうか。

料金暴落の衝撃「1日1500円」

 いま、沖縄のレンタカーに異変が起きています。端的に言えば、「料金の暴落」です。

Large figure1 gallery6コロナ禍明け直後、那覇空港のレンタカー案内カウンターでは「ほぼすべて満車」が当たり前の状況だった(植村祐介撮影)

 たとえば2025年10月11日(土)からの3連休に空路で那覇空港に到着し、そこからレンタカーを2泊3日で利用する想定で、大手旅行代理店サイトを調べてみると、最安値はなんと4500円、1日あたり1500円です(9月下旬、筆者調べ)。

 この最安値にはとくに突出した料金と考えられますが、それ以外でも同日程(3日間)で6000円台から7000円台という料金を提示しているレンタカー事業者が多く見られます。そしてそのほとんどは、全国的には名前を知られていない、地場の中小の事業者です。

 一方、全国チェーンの大手レンタカー事業者はこれよりも高い料金水準ですが、それでも1日あたり5000円程度のキャンペーン料金を打ち出すところもあるなど、他の地域に比べ安価な傾向は否めません。

 2023年くらいまでは、全く逆の状況でした。「沖縄旅行、飛行機は予約したのにレンタカーの空きがない」「沖縄のレンタカー、料金高すぎ!」といった悲痛な叫びがSNSに書き込まれていたのに、それから約2年ほどでこの大暴落、いったい何があったのでしょうか。

コロナ禍が生んだ“レンタカーバブル”

 その最大の要因として考えられるのは、那覇空港周辺のレンタカー事業者各社が保有するレンタカーの台数が、旅行者の需要をかなり上回ってしまっているのではないかということです。

Large figure2 gallery7豊見城市内のレンタカー営業所。夕方は返却する利用客がひっきりなし(植村祐介撮影)

 そもそも沖縄のレンタカー事業者各社は、コロナ禍で外出自粛要請が行われていた時期、需要減に対応するために大幅な減車を行いました。

 那覇空港利用者を主な対象とするレンタカー事業者の所在地は那覇市、糸満市、豊見城市と考えられますが、コロナ禍のはじまる2020年3月末、この3市のレンタカー事業者が保有する車両数(乗用車のみ)は2万1503台でした。しかし、旅行需要の大幅な減少により、レンタカー事業者は横並びで保有車両数の見直しを実施、2021年3月末には保有台数が1万5294台まで減少します(沖縄総合局調べ、以下同)。

 その後コロナ禍が明け、旅行需要が急回復したことから、レンタカー事業者各社は一転して増車に舵を切ります。しかし、折からの半導体不足に端を発するクルマ生産の遅れもあり、計画どおりに進みませんでした。

 そのため、数少ないレンタカーを旅行者が”奪い合う”形になったのです。

 当時はこの状況に乗じ、「1日3万円」など、従来の相場を大きく上回る料金を提示するレンタカー事業者も相次いでいました。これが「レンタカーは儲かる」という風潮を呼び、多くの地元資本の企業がレンタカー事業に新規参入することになりました。

 それは数字の上でも明らかです。前記3市のレンタカー事業者数は、2021年3月末に324社でしたが、2024年3月末には749社にもなっているのです。

 しかし2023年なかばから半導体不足が解消し順調な増車が可能となったことから、沖縄のレンタカー事業者が保有する車両数は一気に増加します。

 前記3市の車両数は2024年3月末には2万4992台、2025年3月末には2万8438台と右肩上がりに増えます。2025年と2021年とを比べると、保有台数はほぼ倍で、これはコロナ禍前をも上回る水準です。

 円安効果で那覇空港に降り立つインバウンド観光客は増加しているとは言え、ここまでレンタカーの台数が増えてしまったら、料金の値崩れも”必然”と言えるでしょう。

車両台数が需要を大幅に上回る状況へ

 もちろん「料金の競争で、利用者は安くレンタカーが借りることができる」という意見もあると思います。ただレンタカーの過当競争は、いい面ばかりではありません。

Large figure3 gallery8レンタカー事業者の乱立で、那覇空港では同じバス乗り場を数多くの事業者の送迎バスが発着する状況に(植村祐介撮影)

 たとえば那覇空港のレンタカー送迎バス発着所はこれだけのレンタカー事業者が利用することを想定しておらず、混雑時には多くの事業者が場所を奪い合う形となり、利用者は自分が乗るバスがいつ来るのか、どこにあるのかとまどう状況です。

 また新規参入したレンタカー事業者の多くは「沖縄県レンタカー協会」に非加盟で、那覇空港が許可していない空港構内道路や駐車場でのレンタカー受け渡しを手がける事業者が後を絶たず、空港構内道路や駐車場の混雑に拍車をかけています。

 そしてこうした過剰な競争の先には、コストダウンのためのサービス低下という未来が見えています。空港送迎のバスを減らしたしわ寄せで長い待ち時間が発生する、クルマの整備不良が原因で旅行のスケジュールが狂ってしまうということになれば、楽しい思い出を連れて帰るはずの旅行も台無しです。

 自由主義経済においてはレンタカー事業者を直接規制することは難しいと思いますが、違法な受け渡しの問題や、車両の整備状況については、当局のきちんとした監視や指導を期待したいところです。

 ちなみに前記3市のなかでもっともレンタカー事業者が集中し、車両数も増加数も第1位の豊見城市は「レンタカー税」の導入の検討をはじめることをあきらかにしています。

 人口およそ6万6000人の同市に、乗用車だけで1万4000台弱のレンタカーがあるのはやはり異常であり、交通渋滞、交通事故対策の財源としてレンタカー税を考えるのは、ある意味当然とも言えるのではないでしょうか。

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