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陸自最強「10式戦車」なぜ増えない? “レアキャラ化”の裏にある日本の国防戦略の大転換

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  • 乗りものニュース
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戦車は「オワコン」なのか? 激減する日本の戦車

 陸上自衛隊の広報イベントなどで、姿を見せると必ずと言っていいほど注目を集める装備なのが戦車でしょう。なかでも、最新の国産戦車が10式戦車になります。

Large figure1 gallery6陸上自衛隊の10式戦車(画像:写真AC)

 2010年に採用された10式戦車は、世界でもトップクラスの性能を持っているといわれていますが、運用数は意外と少なく、2025年現在、120両強しかありません。配備先も北海道の上富良野駐屯地(上富良野町)と北千歳駐屯地(千歳市)、茨城県の土浦駐屯地(阿見町)、静岡県の富士駐屯地(小山町)と駒門駐屯地(御殿場市)、そして大分県の玖珠駐屯地(玖珠町)、これら6か所に限られます。

 そのため、見られるエリアは限られ、自衛隊の中でも実は「レアキャラ」といえる状況です。

 かつて最盛期の1990年ごろには日本全体で約1200両もの戦車が配備されていました。しかし、東西冷戦の終結と旧ソ連の崩壊、脅威の対中シフトなどにより、戦車は段階的に数を減らし、いまでは300両強と、往時の4分の1にまで減少しています。

 10式戦車も毎年数両から10両程度しか造られておらず、古い戦車が退役しても、その穴を埋めるほどは増えていません。なぜ、これほどまでに戦車は減らされているのでしょうか。

 理由のひとつに挙げられるのが、1990年代から2000年代初頭に世界中で議論された「戦車不要論」の影響が挙げられます。世界屈指の戦車大国であった旧ソ連が前述したように崩壊し、その後を継いだロシアも経済混乱によって軍備を更新することができなくなったため、日本に関しても北海道に対する侵略の脅威がほとんどなくなりました。

 加えて、世界の脅威がテロ活動や破壊工作、ゲリラ戦などといった、いわゆる「非正規戦」「非対称戦」に移行したことで、自衛隊の装備体系も“重厚長大”から“軽量コンパクト”な即応性の高いものへと変化しました。

戦車=必要になったのに、なぜ日本は数増やさない?

 戦車は燃費が悪く、維持補修部品も高額です。ゆえに長距離を移動する場合は専用の運搬用トレーラーか、重量物に対応可能な鉄道が必須です。こうした理由から、日本では、装輪装甲車を増やしたり、個人装備を充実させたりといった方向にシフトし、戦車の数を減らす方針に切り替えたのです。

Large figure2 gallery710式戦車と16式機動戦闘車が並んだところ。車高は後者の方があるが、重量は軽い(画像:写真AC)

 とはいえ、戦車が完全に不要になったわけではありません。

 泥沼のような悪路でも突き進めるキャタピラの走破性と、敵陣を粉砕する大口径の火力は、やはり陸上戦の要です。実際、2022年のロシアによるウクライナ侵攻が始まると、当初こそ高価な戦車が安価なドローンや携帯型ミサイルで次々と破壊される映像が世界を駆け巡ったことで「戦車不要論」が出たものの、泥でタイヤ駆動の装輪車両が動けなくなる中、戦車だけが前線を支えた事例が報告されるなどして、戦車の有用性が見直され、ヨーロッパ各国では戦車戦力の増勢に踏み切る国が次々現れています。

 オランダなどは、一度は戦車を全廃したものの、戦車部隊を復活させています。

 そうした世界のすう勢のなかで、日本は2022年以降も戦車を減らし続けました。なぜ、欧米とは逆の動きをしたのでしょうか。そこには、島国である日本特有の事情がありました。

 日本で戦車を運用するうえで最大の壁となるのが、道路事情です。

 10式戦車は日本の狭い道でも走れるよう先代の90式戦車(50t)より小型・軽量化されていますが、それでも重量は約44tあります。

 戦車を長距離移動させるには、前述したように専用トレーラーや鉄道が必要ですが、日本の鉄道は線路幅の狭い「狭軌」がほとんどで、欧米の鉄道ほど重量物に耐えられません。加えてトンネルが多いため、建築限界の観点から列車の幅も狭く、戦車を載せられる貨車も数が極めて少ないのが現状です。

遅い「10式」より速い「16式」 タイヤが選ばれるワケ

 こうした理由から、陸上自衛隊では戦車の輸送については専用トレーラーを使うことがほとんどです。しかし、専用トレーラーを使う場合でも大掛かりな準備が必要です。また、数も限られるため、北海道にある10式戦車の全数を九州へ一挙に輸送する、などと言ったことは事実上不可能といえるでしょう。

Large figure3 gallery890式戦車(奥)と並んだ10式戦車。90式戦車は老朽化した車体から逐次退役している(画像:写真AC)

 そこで防衛省が白羽の矢を立てたのが「16式機動戦闘車」です。見た目は戦車のように大砲を備えますが、足回りは履帯ではなく8つのタイヤ。最高速度は100km/hで高速道路を自走でき、一般のトラック同様に素早く目的地へ駆けつけられます。

 さらに、航空自衛隊の輸送機に搭載して空輸できるため、離島なども含め「即応展開能力」は戦車よりも圧倒的に優れています。

 たとえるなら、16式機動戦闘車は事件が起きたらすぐ駆けつけるパトカーや白バイ、10式戦車はいざというときに制圧する機動隊の特殊車両のような関係といえるでしょう。

 まずは機動力のある16式機動戦闘車で対処し、それでも手に負えない強力な敵が上陸してきた場合にのみ、奥の手として戦車を投入するという考え方です。

 こうした役割分担を作り上げたからこそ、防衛省・陸上自衛隊は戦車の数を必要最小限に絞っているといえます。実際、先に述べたように10式戦車は毎年数両から10両程度しか造られていないのに対し、16式機動戦闘車は平均で25両/年のペースで調達されており、10式戦車の6年後に登場したにもかかわらず、すでに配備数は10式戦車より100両以上多くなっています。

 10式戦車が増えない背景には、性能の優劣ではなく、日本の守り方の変化があったのです。

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