不登校だからこそ「好き」の気持ちがより大切に。不登校生徒が”成功”する秘訣
- マイナビウーマン |

不登校専門オンラインプロ家庭教師イエローシードラビー代表で『ずっと不登校でも1年で希望の高校に合格する方法』(日本実業出版社)著者の植木和実先生。植木先生に不登校の子の勉強や進路、将来の考え方を聞きました。志望校の決め方や、夢を見つけて道を開いた元生徒さんについてうかがうインタビュー最終回です。(全4回)
第3回では、不登校の我が子への接し方や、不登校の時期のあいだにぜひしておきたいことについてうかがいました。本インタビュー連載の第4回では、進路が決まらない場合の保護者の声かけや、「好き」から道を開くことのできた例についてお話を聞きました。
志望校が決められないのなら、まずは案を出してみる
――偏差値が上がれば、高校はどこを選んでもいいのでしょうか。不登校による出席日数の少なさなどが受験のネックになることはありますか。
植木 実は、不登校の生徒に対する高校入試の取り組みには、公立高校の場合は各地でローカルルールが存在し、なかなか一概には言えないので、一度お住まいの地域について調べてみるとよいでしょう。また、私立高校については、学校ごとに不登校に対する捉え方や方針が異なります。多くの私立高校では、入試前に「個別相談会」などのかたちで個別の面談を実施しています。希望すると受けられるもので、夏の学校説明会のタイミングなどで行われます。そこで「不登校で出席日数がこのくらいなのですが、受け入れ可能ですか」と直接聞くことができます。「難しいです」というお返事の学校もありますし、一方で、「積極的にサポートしたい、ウェルカムです」という学校もあります。「入試でこのくらいの点数をとってください」と具体的な指示をくれることもあるそうです。
――子どもが志望校を決められない場合はどうすればよいでしょうか。
植木 家庭教師を始めて間もないころ、「志望校がない」という子に「よし、じゃあ大学は東大に行こう」と言ったことがあります。すると、びっくりして焦って。東大はさすがに無理だと自分で志望校を考えて「ここにします」、と持ってきた子や、かえって火がついて「植木先生が東大に行ったのなら俺も!」と頑張る子もいました。今思うと少し乱暴だったかもしれませんが……。あえて難しいことを提案すると、子どもも真剣に将来のことを考え始めますよ。「これがいい」はわからなくても、「これは嫌だ」は、わかる。そこからでOKです。「例えば」と、一つひとつ具体的に考えることがポイントです。
――無理難題だとしても、ひとつの案が出てくることで子ども自身で目標を立てやすくなるのかもしれませんね。
植木 そうですね。子どもって本当に賢くて、「わからない」が最強だと知っている。もし、不用意に志望校を出せば、「じゃあ頑張らなきゃだね」と言われてしまう。勉強しなければならない口実ができてしまう。それを無意識に避けたくて、「わからない」という子もいます。私は、ここは敢えて戦いたい(笑)。一歩でも二歩でも、本音に近づきたいです。
――保護者は、ただ見守るだけではよくないのですね。
植木 よく不登校は「見守って」と言われますが、これは本当に難しいですよね。言葉通りに見守っても、当の本人たちも自分がどうすればいいか、何がしたいかわからないこともあります。もちろん、心身の疾患や体調不良などがある時には、健康第一、休むことが大事です。そこから回復し、動き出したくなったら、何がしたいか、どんなサポートが必要か、聞き出して応援しサポートすることも必要かもしれません。
――あくまでも子どもが自分で進路を考えられるようにサポートすることが大事なのですね。
「海賊になりたい」から夢を見つけた子
――先生はどのように子どもの好きなことを伸ばしていきましたか?
植木 生徒のどんな小さな言葉も、私にとっては生徒を知るための大切な言葉なので、大事にするようにしています。その小さな発言が、思わぬ糸口になることも。
教え子のなかに、マンガの影響で「海賊になりたい」と言った子がいました。私は「海賊は海図が読めないといけないから、地理と、あと英語もできないといけないね。あと、天気か。理科かな。」と返して、地理や英語などを教えましたね。その子は数年後、工学部に進みました。今は土木業界におり、プロジェクトを率いて世界中をまわっています。今もメールでやり取りしているのですが、メールの書き出しはいつも「今はどこの国ですか?」です。
――まるで海賊みたいですね!
植木 小さいころに経験したこと、好きだったことは、どんなことでも進路のヒントになると思います。小さな行動やちょっとした言葉でも一つひとつに意味があって、将来につながるかもしれません。保護者の方にはぜひ、子どものそうしたことを覚えておいてもらいたいです。小さいころからよく何か作っていた、という子は工学系に向いている場合もありますし、私自身、昔から観察が大好きで今でもそれが仕事に活きています。
とくに、お子さんが小さいころ好きだったものは、最大のヒント。だからそれを知っている保護者の方は、子どもにとって最大の味方だと思います。もし不登校で進路に悩んでいたら一番にやってほしいのは、子どものやりたいことを一緒に見つけること。そこにフォーカスするのが一番です。生徒たちの、好きなことのために頑張れる姿を、たくさん見てきました。
――好きなことを見つけたり、小さいころの行動を思い出したりすると、進路が開けそうですね! 植木先生、ありがとうございました。
(取材・文:佐藤華奈子/編集:マイナビ子育て編集部)
植木先生の著書『これだけで大丈夫! ずっと不登校でも1年で希望の高校に合格する方法』では、不登校から高校合格までの具体的な方法がわかりやすく解説されています。
具体的な学習の進め方や教科別の学習ポイントなど、詳しく知りたい方はぜひ手にとってみてください。
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