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“くみっきー”が明かすギャルモデル時代の本音。悩んだ末に見つけた「自分らしく生きる道」

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取材・文:瑞姫
撮影:大嶋千尋
編集:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部

2024年5月に、10年ぶりとなる書籍『ちゃんと自分を好きになる。』を発売した“くみっきー”こと舟山久美子さん。書籍では「ギャルの神様」と慕われ、キラキラとした表舞台に立ち続けていた反面、家族との関係や、友達との関係に悩む、普通の女子高生だった姿もつづられている。

“くみっきー”の大ファンで、“くみっきー”が常に表紙を飾っていた『Popteen』を買い続けていた私は、当時のことを知って少し驚きもしたが、その悩みや苦労があったからこそ、今の軽やかに自分らしく生きる舟山さんがいるのだと改めて感じた。

決して無理をせず、一つひとつ丁寧に、“ちゃんと自分を好きになる。”ために向き合ってきた過去があるからこそ分かる、本当の自分の幸せ。

改めて今回、舟山さんが書籍に込めた想いと、忙しなく生きるアラサー女性が見失いがちな“本当の自分の見つけ方”のヒントを聞いた。

■SNSと切り離すことで見えてくる“自分の生き方”

10年ぶりとなる書籍の企画は、30代に差し掛かる頃から「こういう本を作りたい」と自ら事務所に志願していたことから実現したという舟山さん。

「本当に20代の頃にたくさん悩んできた。仕事や恋愛、家族、対人関係……。“自分がどう生きていくのか”をすごく悩んできたんですけど、それを発信する場所が無かったんですよね」とこぼし、「SNSは日常のライトなことを書く所だと考えていたので、スタイルブックなどではなく、自分の悩んできたことや、その時どう乗り越えてきたかを、書籍として出したかったんです」と、執筆に至った経緯と思いを教えてくれた。

書籍では、“自分が分からなくなった人”が、自分に向き合い、本当に好きなものを明確にして、“ちゃんと自分を好きになる。”ためのヒントが、自身の経験から書かれている。

例えば、SNSが昔と比べて顕著に発達した昨今では、他人の生き方を見ることによって、無意識に周りと比較し、どんどんと自分が分からなくなることもあるだろう。

「未来のことって一番見えづらい。私自身も20代後半で周りと比較して、結果自分が何したいか分からない状態に陥ったんですけど、SNSとの向き合い方として、自分の人生と切り離してみるのは大事かなって。じゃないと、人の情報が入ってくることによって、自分らしさみたいなのが見えてこなくなっちゃうんです。だからあえて遮断する時間が必要なんですよね」

舟山さんの言葉にすごくハッとさせられたのは、同年代である自分に思い当たる節があるからだ。

20代半ばから30代にかけて、女性は結婚や出産、昇進などでライフスタイルが大きく変わりがちだ。特に不満が無くても、自分が今本当にやりたいことをやっていても、毎日少しずつ自分の中に降り積もっていく世間の声や他人の情報は、“自分もこうじゃないといけないのかな?”と、自分の生き方を少し揺るがせてしまうように思う。

「独身でも毎日楽しいけど、結婚した方が良いのかな」という、ライフステージに関することもそうだが、「もう30歳になるし、買うならハイブランドのバッグの方が良いのかな」など、身近な持ち物一つにとってもそうである。隣の芝は青いのではなく、見ているうちに青く見えてきてしまうのだ。

そんな話をしていると、舟山さんは同じように頷きながら「でも、自分が買って持つものなら、自分の納得のいくものの方が結局はテンションが上がるし、本当に大切にできるんだなっていうのは、たくさん悩みや失敗があった上で思いましたよ」と自身の経験から話し、本当の自分を見つけるためのアドバイスをくれた。

「もったいないお金や時間の使い方になってしまうから、自分の好きなブランドは何なのか、なぜこれが好きなのか、一つひとつ自分の人生に対してなぜそう思うのかの問いみたいなものを、20代から30代の頃にすごく見つめ直しました

思ってる以上に、人って自分のことを知らないんですよ、と語る姿に、思わず「自分はどうだろうか」と考えさせられる。

「いくらでも目を背けられるけど、まずは自分に向き合って、なんでこの仕事を選んだのか、5年後何をしたいのか、それを実現するには何をしたら良いのかというのを考える癖づけをするのが大切だと思います」

■長所を見つけ、弱さを見せられる大切さ

がんばりすぎてしまう女性は世の中に多い。舟山さんは「いろいろなことを同時にこなせてしまう女性って多いと思いますが、同時に、そういう人って良くも悪くも“器用貧乏”という悩みに陥ってしまいがちじゃないですか?」と話す。

「周りと比較した時に“自分って何にも長けてないな”と思うと、自信が持てなくなって、自己概念が低くなって、どんどん悪循環に陥って自分が人生で何を求めてるのか見えなくなってきてしまいます」

たしかに、アラサーにもなると仕事の上で「なんでもできるのが当たり前」になるが、その反面、「じゃあ、自分の強みって何?」と考え込んでしまうことがある。特に、総合職で働いている女性には“あるある”な悩みなのではないだろうか。

他の人から見たら良いと思える自分の長所が何かを知れるようになると、そこが活きてくるようになるし、長所に栄養が与えられるようになってくる。男性って自分のことを良く見せるのが上手い人が多いように思うんですけど、逆に私の周りの女性って自分のことを低く見積もりがちで、すごくもったいないと思うんです。私自身、ずっと男性社会で仕事をしてきてそれを感じたので、誇れる自分でいるというのは大事だと思いますね」

自分を見つめ直すことは大切であると、きっと多くの人は分かっている。けれどそれができないのは、現実を知るのが怖いからだ。

現実を知れば落ち込むことだってある。知らなければ、そんな気持ちにならずに済むので楽なのだ。現実を見なくていいように目の前のことだけに集中して、誤魔化す。そんな人も、少なくないのではないだろうか。

そんな本音をぶつけると、舟山さんはやさしいアドバイスをくれた。

「たしかに落ち込むこともあるんですけど、そもそもそれは誰かと比べているからだと思うんです。自分のことをきちんと分かってくれている、気の置けない人たちとの時間をプライベートでは長く持つ。誰かと比較することの無い状態を作って、“比べちゃう自分”をできるだけ遠ざける作業は最初に必要だと思います。

落ち込んでしまった時は素直に弱いところを吐き出して、周りから引き上げてもらう。そういうコミュニティを大切にすることも大事です」

■悩んだからこそ自分のことが分かった

話を聞いていると、本当の自分の見つけ方が上手く、自己理解が深い印象を抱くが、この考えは20代で悩んできたからこそ、少しずつできるようになってきたものだったという。

「『Popteen』時代がそうだったんですけど、表紙モデルであることや、売り上げ部数を守るために、家族に対してすごく冷たい態度をとってしまっていた時もあるんです。

でも、そこで本当に大切なものを見られなくなる自分よりは、目指すところを少し下げてでも、背伸びしすぎないで自分の今の身の丈に合ったものを選べる自分でいるということが、自分のライフプランを考える上でも、自分の長所を見つける上でも大切だと思います」

「ギャルの神様」として雑誌やテレビで生きていた当時を“完璧でいなきゃいけない”と考えていたからこそ「とにかく生きづらかった」と振り返る舟山さん。

けれど、その時代があったからこそ、多くの人が経験する悩みに寄り添った言葉と、その現状を無理にではなく徐々に変えていけるように導く方法を書くことができたのだろう。

「みんなの期待を壊してしまうかなってこれまで伏せていた気持ちもあるんですけど、私もいろいろ悩んだり、背伸びしてしまっていたことは、赤裸々に出していった方が自分にとってもすごく楽だろうなっていう思いがあったので、自分に向けても書いた一冊なんです。

ついつい未来ばかり見てしまいがちだけど、きちんと立ち止まって見返す。立ち止まることは成長を止めることではなく、自分と向き合うために必要な時間なので、そういう時間を持てるような一冊にしたかったんです」

■休養がくれた、解決への糸口

そんな走り続けていた舟山さんが、休養をとったのは27歳のとき。立ち止まることに不安はあったそうだが、「芸能じゃない仕事をしてみようと思った」と一つのきっかけになったことを明かしてくれた。

「そもそもなぜ芸能の仕事だけでいこうとしていたんだろう? ってところから考え始めて、私は『Popteen』を通して、困っている人や悩んでいる人の解決を一緒にすることや、元気づけられることに魅力を感じていたことに気づいたんです。

ファンレターで『不登校なのに学校に行けるようになった』とか、『明日手術だけどくみっきーの笑顔見て頑張ろうと思えました』とか、そういう声を聞いた時に、ただの女子高生が誰かの人生に関われるってすごいことだなと思ってやっていた仕事だったので、“芸能の仕事に固執するのをやめよう”と思ったら、すごく気持ちが楽になりました」

一生懸命走っているうちに目的が変わってしまっていることは多い。だからこそ、本当にやりたいことはなんなのかを思い出すためには、きっと一度走るのをやめて休息をとり、気持ちをフラットにした状態で考えるのが大事なのだろう。

そして、舟山さんのこの経験は、今まで当たり前にやってきたことに対しても“why”を向けることで見えてくるものの大切さを知ることができる。

そうやって休養をとり、立ち止まって考えた先に「ものづくりがずっと好きだった」と改めて感じたという舟山さん。22歳から続けていたアパレルブランドでものを通して人とコミュニケーションをとることが楽しかったことを思い出し、最初は深いつながりが持てるものづくりの仕事から少しずつ再開していったという。

現在、舟山さんはライフスタイルブランド「Herz(ヘルツ)」を運営している。情報化社会の中ではなかなか気づけない自分のことだからこそ、日常の中に寄り添いながら“気づきを”与えて一緒に支え合えるブランドになれたらと願いを込めたそう。

「商品を売るというより、思いに商品をのせているんです。今までは自分の作りたいものを作っていたんですけど、本当に必要だなって思うものにエネルギーと熱量をかけて、届けたい人に届けるのが先だと思って。そこが逆転するのは違うと思うので、丁寧に大切にブランドと会社を育てていきたいという思いがあります」

■自分の幸せが分からない人へ

最後に改めて、かつての“くみっきー”と同じように、自分の幸せや未来が分からない状況に陥ってしまっている人へのメッセージをお願いしてみた。

悩むことは悪いことじゃないと思うんです。悩むって成長しようとしてるからこそだと思うし。ずっと完璧じゃなくていいし、ダメな自分も含めて人間らしさになっていく。自信を持ってほしいし、自分を卑下しないでほしいです。みんな、すごくすてき」と舟山さんは優しく笑い、「私は自分の幸せや未来が分からない状況になった時は、自分と、本当に大切にずっと生きていきたい人が笑顔なのかどうか考えます」と悩んだ時のアドバイスを送ってくれた。

歳を重ねると、自分のライフプランについて悩むことがどうしても増える。けれど、その悩みこそ“成長したい”という確かな未来への希望なのだ。

自問自答して悩んでいると「病んだって仕方ないんだから」という人もいるが、そんなことはない。考えることは、自分を見つめ直すことだ。何が好きなのか、本当はどうしたいのか、どういう時に一番わくわくするのか……。そうやって一つひとつ考えることで、忙しなく走ってきた中で絡まっていた糸が解けて、硬くなった感情も綻んでゆく。

答えが出ないからこそ、悩むのはつらい。一人でがんばってきたからこそ、弱いところを見せるのが苦手。走り続けてきたからこそ、立ち止まるのは怖い。きっとそういう人は多いだろう。

けれど、舟山さんが言うように、悩むことも、弱いところを見せることも、立ち止まることも悪いことではないし、そうすることでしか見えない景色もいろいろとあるのだ。

インタビュー中、アラサー女性にありがちな悩みを口にすると、いつだって「そうなんですよね」と包み込むように寄り添ってくれた舟山さん。自分自身も同じように悩み、苦しんだからこそ、「がんばれば変われる!」「悩むのはやめよう」なんて、上から目線なことは決して言わない。自分自身と向き合い、人生を豊かに生きるためのヒントを教えてくれるのだ。

寄り添うような優しい言葉を話す舟山さんに、「あの時好きになって良かった」と改めて感じさせられたと同時に、“当時ギャルだった私たち”にとっては、今も変わらず、神様みたいな陽だまりのような存在なのだと感じた。

自分が分からなくなった人へ。『ちゃんと自分を好きになる。』書評
https://woman.mynavi.jp/article/240614-2_12000673-3/

敏感肌でも使いやすい! 舟山久美子プロデュース「Herz skin」から新作クリームが発売
https://woman.mynavi.jp/article/240807-3_12000673-2/

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