ロシアとの“国境近く”にステルス戦闘機の飛行隊が創設へ! 最終的に60機を超える規模に フィンランド
- 乗りものニュース |

配備開始は2026年後半から
フィンランド空軍は2025年12月10日、同軍初となるステルス戦闘機 F-35A「ライトニング II」の初飛行が実施されたと発表しました。
初めて姿を現したフィンランド向けのF-35(画像:フィンランド空軍)
初飛行はテキサス州フォートワース合同予備基地海軍航空基地で行われました。公式なロールアウト式典は12月16日に予定されており、アレクサンダー・ストゥッブ大統領も出席する見込みです。
JF-501というシリアル番号を持つこのF-35は、約1年間の最終組立工程を経て、大きな遅れもなく予定どおり完成しました。同機は2025年10月末に最終組立ラインを出た後、フィンランド空軍仕様の塗装が施され、地上試験に入りました。
2026年まではアメリカ国内でフィンランド人パイロットの訓練が行われるため、1号機のフィンランド到着は2026年後半になる見通しです。配備後は、フィンランド北部空域を防衛するラップランド航空団第11飛行隊(HävLLv 11)に加わる予定で、南東フィンランドのクオピオ空港を拠点とするカレリア航空団には2028年から順次配備が開始されます。
フィンランド空軍は、現在運用しているF/A-18C/D「ホーネット」を更新する目的でF-35を64機発注しています。この64機という数は現行のF/A-18C/Dとほぼ同数にあたり、欧州諸国の中では、更新機種より少ない数を発注する例が多い中で、同数を確保した点は珍しいといえます。
この調達数には、隣国ロシアの存在も影響しているとみられます。ラップランド航空団の拠点であるロヴァニエミ空港はロシア国境から約160kmしか離れておらず、同地域はロシア軍航空戦力の活動が活発な空域でもあります。
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