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「ダウンを着たまま乗せないで」 冬のチャイルドシートに潜む“落とし穴” 命を落とす可能性を医師が警告 雪国からは「現実的に無理」の悲鳴も

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日本小児救急医学会公式X(@jsepsns2024)より
日本小児救急医学会公式X(@jsepsns2024)より

冬場の「チャイルドシート」に潜む危険とは

 本格的な冬の到来で、子どもにダウンジャケットなどの厚手のアウターを着せる機会が増えています。しかし、車に乗る際、そのままチャイルドシートに座らせている人もいるのではないでしょうか。

 実はその行為が、万が一の事故の際に子どもの命を危険にさらす可能性があるとして、専門家たちが強く注意を呼びかけています。

「体がすり抜けて放り出される」恐怖

 日本小児救急医学会の公式「X」アカウント(@jsepsns2024)が12月1日、イラスト付きで衝撃的な警告を発信。

「厚着をしたまま、お子さんをチャイルドシートに載せるのは避けましょう」「分厚い防寒着を着せたままチャイルドシートを締めると、体にしっかりフィットせず、衝突時に体が前方に投げ出される危険性があります」という内容でした。

 一見しっかりベルトを締めたように見えても、衝突時の衝撃でダウンが潰れ、ベルトと体の間に大きな隙間ができてしまいます。その隙間から子どもの体がすり抜け、車外放出などの重大事故につながるリスクがあります。

雪国からは悲鳴「どこで脱がせればいいの?」

 この警告に対し、SNS上では「知らなかった、気をつけよう」という感謝の声と共に、寒冷地に住む親たちからの切実な悩みも寄せられました。

「寒冷地では車内も氷点下。暖房をつけてもドアの開け閉めで一気に冷える。脱がせて乗せるなんて現実的に無理」「雪の中、どこで脱ぎ着させるのかイメージできない。言われてたのにやらなかった母親が悪い、ってことになるのが見えてつらい」。

 命を守るためのルールが、日々の過酷な送迎を担う親たちを精神的に追い詰めてしまっている側面も浮き彫りになったようです。

「上から掛ける」が最適解

 では、寒さと安全をどう両立させればいいのでしょうか。学会や専門家が推奨するのは、3つの手順です。

1.アウターを脱がせてから座らせる(※車内が暖まるまではブランケット等で保温)。
2.ベルトを体に密着させて締める。
3.脱いだアウターを「上から掛ける」(または専用のポンチョなどを使用)。「着せたまま」ではなく「掛ける」ことで、保温と安全を両立できます。

 子育て中の現場の声は切実。「5分乗って郵便局、2分乗ってスーパー…いちいち脱ぎ着させるのは大変」という声もあります。しかし、万が一の時に後悔しないよう、できる範囲で工夫を取り入れていく必要性も念頭に置いておくべきではないでしょうか。

オトナンサー編集部

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