30代地方公務員パパが第三子で初めての育休を取得。育児のリアルは仕事にも繋がっている
- マイナビウーマン |

育児休業を経験し、子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」。今回はこの連載がスタートして初の公務員パパにインタビュー!“子育てに優しい”と評判である新潟県の、県庁勤務パパにお話を聞きました!
パパが1カ月の育休を取得した神丸さんファミリー
今回のパパ
神丸航さん/39歳/新潟県庁 福祉保健部
●ご家族
妻:遥さん/36歳/看護師
長女:美香ちゃん/8歳
次女:佳菜ちゃん/4歳
三女:麻美ちゃん/1歳
※ご家族のお名前は仮名です。
●神丸家のパパ育休
子育てに関する支援金や待機児童ゼロなど、手厚い子育て支援をしている新潟県。新潟県庁に勤める神丸さんは、2023年11月に三女が誕生するとおよそ1カ月間の男性育休を取得した。妻の遥さんは今年4月に仕事復帰予定。
神丸航さんのある日のタイムスケジュール
■上の子どもたちの環境をなるべく変えず、第三子を迎えるため!
――神丸さんは第三子の誕生時に、初めて1カ月の育児休業を取得されたそうですね。取得した経緯を教えてください。
神丸さん 長女や次女が生まれたときは、妻が退院後、自身の実家に1カ月ほど帰って産後の療養を経て、自宅に戻ってくるという形でした。ですが、今回は長女がすでに小学生、次女も保育園に通う状況で……。妻が三女と実家に帰って、長女と次女が1カ月間ほど離れてしまうと、不安をすごく感じるかなと考え、子どもたちの環境を変えずに妻のケアもできるよう、自分が育児休業を取得することになりました。
1カ月という期間は、妻と話し合って決めました。最近は2カ月や3カ月、半年以上取る方もいると思うのですが、我が家的には長く取るより短期集中で取得するのがいちばんいいという結論になったんです。それよりも朝や夕方の子育てのコアタイムがいちばん大変なので、復職後もなるべく早く帰ってくることを心がけることにしました。
――取得の際に不安はありましたか?
神丸さん はい。私自身、育休を取得するのは初めてなので、不安がありました。その年の4月に異動してきたばかりということもあり、定時に帰るのが難しい日が多く、そのような中で自分が1カ月抜けると、誰かに自分の仕事をやってもらわなければならなくなるので、そこに対する心苦しさや申し訳なさはとても大きかったです。また、同僚にしっかり引き継ぎをしなければならないという、プレッシャーもありました。
――上司にはいつ相談されたんですか?
神丸さん まだ妊娠初期だった2023年の4月頃、新年度の始まりのタイミングで上司に相談をしました。新潟県庁では男性の育休取得を推進している背景があり、育休期間などの状況に応じて代替職員をつけるバックアップ体制もあるので、取得を検討する際は上司に育休の実施計画書を提出する決まりとなっているんです。私の場合は1カ月という短い期間で、代替職員を手配してもらうことはなかったのですが、休業について早めに相談をしました。
また、安定期に入ってから、今度は職場の同僚の皆さんにも話をし、なるべく負担をかけないように、しっかり引き継ぐ予定であることや、それまでの仕事は残さないようにすると伝えました。おかげで育休に入る直前には「いよいよですね!」といったふうに温かく応援していただきました。
「出産前、妻がしっかり子どもたちに説明してくれていたおかげか、出産入院中は寂しがったりせずに過ごすことができた長女と次女。写真は妻が三女の産後入院中の際、公園に遊びに行くまでの間に撮ったものです」(神丸さん)
■育休中は改めて保育園のありがたみを感じた
――神丸さんは現在、新潟県庁の福祉保健部こども家庭課に所属されています。保育園関連や子育て支援を担当する部署だと伺っていますが、その部の一員としても自分が育休を取得しておいた方がいいな、といった思いはあったのでしょうか?
神丸さん そうですね。その思いももちろんありました。
――育休や育児の経験が実際の仕事に役立ったことは?
神丸さん あります。私は現在、「福祉保健部」という部署の、「こども家庭課」にいるのですが、より詳細な所属先としては「保育支援係」というところなんです。いわゆる保育士や保育所、こども園などの運営費の補助金に関する業務ですとか、保育士の人材確保のサポート事業に携わっているんですね。私自身、保護者としても保育園との関わりがあるのですが、育休中はさらに感謝を感じることが増えました。こうした保育園への感謝や思いが仕事に活かされていると感じます。
例えば、私の子どもの通う園は、連絡帳のアプリ化や登降園システムのデジタル化など、保育DX(デジタル技術の活用で、保育施設の業務負担を削減し、保育の質向上を取りはかる取り組み)の進んでいる園で、紙おむつやおしぼりなどのサブスクも取り入れているのですが、これは保護者にとってもありがたい取り組みです。保育園職員の方々の業務負担軽減にもメリットがあると思いますし、こうした事業を新潟県内でどんどん進んで広めていければという思いを持ちました。
――新潟県の保育園は、1歳児クラスの保育士の配置基準は国の2倍で、国が子ども6人に保育士1人と定めているところ、新潟県は子ども3人に対して保育士1人を配置するのだそうですね。
神丸さん はい。1歳児クラスの、国の配置基準を超える保育士の人数に対する県の補助を新潟県は平成2年度から実施しています。我が子たちもその恩恵を受けてきました。おかげで本当に質の高い保育の中で、育てていただいたと感じましたね。
「長女は工作が大好き。今年の妻の誕生日には、箱に面白い細工がされているサプライズBOXを妻にプレゼントしていました!」(神丸さん)
■朝の準備は第三子妊娠中から担当。復帰後はお弁当作りも!
――次はご家庭の話になりますが、育休中、大変だったことはどんなことですか?
神丸さん 夕方以降、次女のお迎えをしてから寝かしつけまで、こどもの睡眠時間をなるべく多く確保するために短い時間の中でやることが多く、その日によって子どもの機嫌が違うこともあり、それは大変でしたね。
――育休中、どんな家事・育児をされていましたか?
神丸さん 妻には静養に努めてもらうため、育休中はすべての家事を担当していました。朝は家族より少し早く起きて、朝食作りからスタートします。ただこれは産後からではなく、妻の三女妊娠中にそうなりました。というのも、当時、夕方以降の時間が残業でなかなか早く帰れなかったので、その分、朝の準備を頑張らないとな……と。今も朝のルーティンは変わりません。朝の時間に朝食と一緒に、自分のお昼も用意しています。妻の妊娠中は彼女の分も作っていて、今年4月に妻が職場復帰する予定なので、またもう一つお弁当を作る予定でいます。
――お弁当作り、素晴らしいですね! 尊敬します!
神丸さん 家で卵焼きとかおにぎりとか簡単なものを詰めるだけですよ。そのあとは子どもたちが起きてくるので、身支度や学校・保育園の準備を手伝って。妻と協力しながら、子どもたちの気持ちをうまく乗せていく感じでした。
――上のお子さん2人は「パパじゃなくて、ママがいい!」と言うことはありませんでしたか?
神丸さん 以前は2人とも「ママがいい」と言っていたんです。だけど、本当に徐々にというか、三女が生まれてから、「ママだけを頼りにしていてはダメ」という気持ちが、子ども自身に湧いてきた気がします。少しずつ気持ちの矛先がパパにもシフトしてきて、三女が生まれてからは前よりもパパっこになったと思います。
妻が出産で入院していた5日間は、私と長女と次女3人で過ごしました。起きて、送り出して、仕事に行って、夕方も自分が迎えに行って……。妻とのビデオ電話も駆使しながらではありましたが、自分も子どもたちも大きな不安を感じることなく過ごすことができたのは自信になりましたし、心なしか長女・次女の自分への信頼も深まったように感じています。また、思っていたよりも上の2人が赤ちゃんがえりなどをせず、むしろ三女をとてもかわいがって、食事や本の読み聞かせなどお世話もしてくれて、成長を感じるとともに本当に感謝しました。
「ガス乾燥機は育児の協力な味方。3年前の新築時に導入したものですが、一日複数回洗濯することも多いので、もう手放せません!」(神丸さん)
■育休の期間はパートナーとしっかり話し合って決めよう!
――育休を取得して、どんなことが良かったですか?
神丸さん 1カ月という限られた時間ではありましたが、平日夕方以降も家族みんなで過ごせたことで、これまで以上に家族の絆は深まったと感じています。妻にも感謝の言葉をもらいました。また、先ほどもお話しましたが、夕方以降、寝かしつけまでの目まぐるしさをフルで経験できたことはとてもいい経験でした。仕事ももちろん大変ですが、育児は毎日自分の想像通り、スケジュール通りにいかないこともあり、夫婦間の協力と思いやりが、より一層大切だと感じました。
――夫婦の協力と思いやり、大切ですね。
神丸さん 妻とは日中上の子たちが学校や保育園に行っている間に、いろいろな話をしました。仕事が忙しいと、なかなかゆっくり話もできないので、これは良かったですね。あとは、三女が生まれたことで家のレイアウト変更も必要になったのですが、時間があったからこそできたので、それも育休のメリットでした。
――ちなみに復帰後は早く帰るようにされているんですか?
神丸さん なるべくですが、早く帰宅できるように心がけています。在宅勤務なども積極的に取り入れるなどして、平日の家事や家族と過ごす時間を増やすようにしています。
――最後にこれから育休取得を希望している方にメッセージをお願いします。
神丸さん 男性も育児休業の取得はぜひおすすめします! 取って後悔することは絶対にありません。ただ、決して長ければ長いほどいいというふうに、僕自身は思いませんし、期間はパートナーの方としっかりご相談して、決めるのが大切なのかなと思います。出産や育休を控える方は、これから生活がどうなるんだろうという不安が非常に大きいと思うんですが、今は家事に便利な道具や家電、サービスなんかも充実しているので、いろいろ駆使して、家族みんな楽しく、ストレスなく過ごして欲しいなと思いますね。
(取材・文:江原めぐみ、イラスト:ぺぷり)
実は損している?
ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。
ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。
運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?
簡単無料登録はこちらYOUの気持ち聞かせてよ!
いいね | ![]() |
|
---|---|---|
ムカムカ | ![]() |
|
悲しい | ![]() |
|
ふ〜ん | ![]() |
