新型車両デビュー! え、過去にも同じ形式あった!? 京成3200形とは 初代との意外な共通点も
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京成電鉄に、「3200形」を名乗る新型電車が登場しました。同社の車両で3200形を名乗るのはこれが2つ目です。初代3200形は2007年に引退していますが、どのような車両だったのでしょうか。新型3200形との共通点はあるのでしょうか。
初代3200形はどんな車両?
京成電鉄の新型電車3200形が2025年2月22日、営業運転を開始しました。同社の歴代車両のうち「3200形」を名乗るのは、この車両が2代目となります。初代の3200形は、前回の東京オリンピックが開かれた1964(昭和39)年に登場した車両で、2007(平成19)年に引退しています。どのような車両だったのでしょうか。
初代3200形は、都営地下鉄浅草線への直通運転に対応した車両のひとつで、京成の車両として両開きの扉を本格的に採用したことが特徴でした。それまでは片開きの車両ばかりでしたが、両開きの扉とすることで出入口の幅が広くなり、利用客の乗り降りが円滑になったのです。
2代目(新型)3200形との共通点
今回登場した2代目の3200形は、車両を2両単位で連結でき、輸送力を柔軟に変更することができます。初代3200形も同等の構造で、登場時は4両編成を基本として2両単位で編成の増減ができる車両でした。
京成電鉄の新型3200形電車(画像:京成電鉄)
また、走行機器では両車とも、全車両にモーターを搭載しています。ただし初代3200形は増備の過程で、一部のモーターが省略されています。
モーターはひとつの車軸に1台設置されると、1両あたりで4台となり、2両では8台となります。ところが、3200形の増備車である3221からは、2両で6台とすることで、コストダウンを図っていたのです。2代目の3200形も2両で6台のモーターを搭載しており、偶然ながら初代3200形と同等の構造が継承されています。
特急用も存在した初代3200形
初代3200形は両開きの扉ばかりと述べましたが、8両だけは片開きで製造されました。この8両は特急用として1967(昭和42)年に登場したもので、当時の京成上野~京成成田間で運転されていた特急「開運号」で使用するべく、座席はボックス席によるクロスシートを主体にしたほか、トイレも備えていました。
しかし成田空港の開港を前に、空港へのアクセス列車「スカイライナー」用の車両が登場したため、特急用の初代3200形は役割を失います。1973(昭和48)年には座席配置を変え、通勤形の車両で一般的なロングシートに変更されたほか、トイレも撤去されてしまいました。以後は、ほかの3200形とともに一般の列車で使用されています。
大変身する初代3200形
初代3200形では、1985(昭和60)年から1989(平成元)年にかけて更新工事が行われ、外観や内装がリニューアルされたほか、冷房化も行われました。この際に前面のデザインが一新され、前面窓の上にあった前照灯と、車体の裾にあった尾灯はいずれも前面窓の下にまとめられたのです。
1982年に撮影された初代の京成3200形(画像:PIXTA)
また、種別表示幕を貫通扉に、行先表示幕を上部に備えたのもこの時で、それまでは行先を表示した方向板(めくり)や種別板が使用されていました。さらに運転台を撤去した車両もあり、更新後は6両編成で使用されましたが、稀に8両編成に組み換えて使用されることもありました。
このほか、特急「開運号」で使用されていた車両のうち、3294編成の4両は更新に際して走行機器も交換され、VVVFインバータ制御となりました。また、角形の前照・尾灯へ改造された点も特徴的でした。
「赤電」とは 塗装にまつわる話
初代3200形は時代によって都度、車体色の塗り替えが行われました。登場時は上半分をモーンアイボリー、下半分をファイアーオレンジとして、帯はステンレスの枠内にミスティラベンダのラインを収めた塗り分けでした。1980(昭和55)年から翌年にかけて、ファイアーオレンジを基本とし、帯はステンレスの枠内にモーンアイボリーのラインを収めた塗装に変更されています。
京急空港線を行く北総開発鉄道7250形電車。京成電鉄から3200形電車が貸し出されたため、塗装が北総ブルーとなっている(画像:PIXTA)
この「ファイアーオレンジ」に塗られていた時代が長かったことから、初代3200形に似たデザインの車両をひとまとめにして「赤電」と呼びます。3200形は1967年までに88両が製造され、「赤電」と呼ばれた車両のグループでは最も数が多い主力車両でした。
1993(平成5)年から1995(平成7)年にかけて再び塗装が変更され、今度はアクティブシルバーという灰色を基調に、ヒューマンレッドとヒューチャーブルーのラインの組み合わせとなりました。このラインの組み合わせは、2代目の3200形にも継承されています。
この塗装変更にあたっては、実は1991(平成3)年から塗装試験が行われていました。試験は3200形で行われ、ウグイス、白、スカイブルー、ライトグレーを地色にした4種類の塗装がありました。
また、北総鉄道(当時の北総開発鉄道)7250形電車として同社へ貸し出された車両があり、その間はヒューマンレッドの代わりに北総ブルーに塗られていました。
引退前に「開運号」を復刻
現行の3000形電車が導入されたことで、初代3200形は淘汰されてしまいます。引退を前にして登場時の車体塗装を復刻し、特急「開運号」のリバイバル運転も行われました。
先述の通り、初代3200形は「赤電」の主力車両として活躍しましたが、2代目の3200形も、今後の京成の主力車両として活躍することを筆者(柴田東吾:鉄道趣味ライター)は期待します。
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