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「ロングシートの有料座席」実は過去にも!? ロングシートこそ「格上」だったワケとは?

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  • 乗りものニュース
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JR西日本の有料座席サービス「快速 うれしート」にロングシートの座席が初めて設定されます。今でこそクロスシートよりロングシートは「格下」という印象ですが、かつては優等車両がロングシート、普通車がクロスシートのように今とは逆の時代もありました。

ロングシートの「快速 うれしート」が登場

 JR西日本が2025年10月14日にダイヤ修正を行います。有料座席サービスの「快速 うれしート」が拡大され、学研都市線(片町線)とJR東西線、阪和線で新たにサービスが始まります。

Large figure1 gallery5学研都市線・JR東西線・JR宝塚線の「快速 うれしート」に使用される207系の車内(柴田東吾撮影)

 ここで注目されているのは、学研都市線・JR東西線・JR宝塚線(福知山線)をまたいで走る「快速 うれしート」で、ロングシートによる有料座席サービスが行われることです。

 従来の「快速 うれしート」は、転換クロスシートによるサービスで、座席は進行方向を中心に、一部が逆向きとなる設定でした。ところが、学研都市線・JR東西線・JR宝塚線を走る列車はロングシートの車両のみが使用されます。「快速 うれしート」は既存の列車・車両の一部を有料の座席指定とするため、ロングシートの一部を“のれん”で区切り、有料座席として提供します。

 首都圏では2025年に中央快速線でも始まったグリーン車のサービスが、特急列車と同じようなリクライニングシートで、進行方向に設定されています。それ以外の普通車はロングシートで横向きなので、ロングシート=“格下”という印象は否めないでしょう。

 しかし、かつてはグリーン車のような優等車両の座席が横向きで、逆に普通車の座席が進行方向やその逆向きに配置されているのが当たり前、という時代がありました。

首都圏にもあった「ロングシートの二等車」

 明治・大正時代の日本の鉄道では、現在のグリーン車にあたる一等車や二等車が横向き座席(ロングシート)でした。一方、現在の普通車にあたる三等車はボックス席によるクロスシートで、座席が進行方向やその逆向きに配置されていました。

 当時は、現在より車体の幅が小さかったため、格上の二等車のほうが座席を横向きにして車内を広く取っていたのです。逆に、三等車はボックス席とすることで、座席の数を増やして多くの乗客を運ぶという考え方でした。

 大正中期からは、地上設備の改良とあわせて車体の拡幅が可能となりました。1921(大正10)年登場の特急用客車の二等車に転換クロスシートが導入され、さらにボックス席の一等車や二等車も登場しますが、三等車よりも車内は豪華に造られていました。

 一方で、電車は当初から二等車の客室の水準で登場したことと、短距離の輸送で可能な限り多くの乗客を運ぶ目的で、ロングシートを基本としていました。電車の運行距離が長くなり、クロスシートの車両が本格的に導入されたのは1930年代で、昭和に入ってからと言ってよいでしょう。

「快速 うれしート」は車両の一部を区切って有料エリアとしていますが、過去には首都圏にも似たような設定がありました。

 戦後、進駐軍用の車両が優先的に整備され、首都圏で電車の一部車両を区切って「進駐軍専用車」としていた時期がありました。当初は進駐軍とその家族の利用に限られていましたが、後に日本人も有料で利用できるようになっています。さらにその後は、進駐軍専用車としての設定がなくなって二等車として運用されました。なお、関西にも進駐軍専用車がありましたが、短期間でなくなっています。

 当時の車内は、荒廃していた通常の客室を区切って優先的に整備したものだったため、ロングシートのまま有料の座席に設定されていたのです。このタイプの二等車は1957(昭和32)年までに廃止されていますが、中央線・京浜東北線・仙石線で最後まで残っていました。

小田急ロマンスカーにもロングシートが

 小田急電鉄は、特急ロマンスカーを運転しています。今でこそ専用の車両が使用されていますが、1948(昭和23)年に運転を再開してから翌年に専用の特急車両が登場するまでは、一般の通勤車両が使用されていました。ロングシートの座席にシーツをかけ、スタンド式の灰皿を置いたもので、料金も徴収していました。

 ロングシートの優等車両は過去だけでなく、現在も設定されています。といっても客室の一部だけで、大半はクロスシートです。東武鉄道の「TJライナー」(東上線)や「THライナー」(地下鉄日比谷線~東武スカイツリーライン)、京王電鉄の「京王ライナー」、西武鉄道の「S-TRAIN」や「拝島ライナー」といった座席指定列車、そして東急電鉄の有料座席指定サービス「Qシート」では、車両の端の座席が横向きになっています。部分的ながら、有料の座席指定車両にもロングシートがあるのです。

 これらの座席指定車両は座席を選べるので、ロングシートを避けることも可能です。しかし逆に、ロングシートの部分は足元が広く、ドアの横の座席であればスーツケースのような大きな荷物を持ち込んでも他の乗客の迷惑になりにくい、というメリットもあります。

 今後、学研都市線・JR東西線・JR宝塚線の「快速 うれしート」が一般の利用客にどのような評価を受けるのか、注目されるところです。

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