「軍服にしちゃトガりすぎだろ!」ガンダムの「ネオ・ジオン軍」がハデハデ服となったワケ
- 乗りものニュース |

ガンダム世界でハマーン時代のネオジオン軍はなぜあのようにハデハデな軍服だったのでしょうか。その謎にせまります。
ガンダム世界の軍服…変じゃね?
近代軍隊が戦闘の際に、軍服を着始めた時期については諸説ありますが、その中で有力なのが、「近代戦術の父」とも呼ばれるスウェーデンの王グスタフ2世アドルフが元祖という説です。彼は、1618年から始まった三十年戦争でスウェーデン軍を近代化した人物でした。
警察と空挺部隊と儀仗兵を兼ねるため軍服の種類も多いカラビニエリ、画像は騎馬警察(画像:カラビニエリ)
銃の進歩により金属甲冑が役に立たなくなったことにともない、同氏は似たようなデザインの服装になってしまった歩兵や騎兵の識別を容易にするために、特定の色を使った、簡素なデザインの服を支給します。その後、1660年代よりフランスのルイ14世が「カサック」と呼ばれる統一した上着を採用したことをきっかけとして、兵士の装備や軍服を管理、連隊ごとに色を統一するといった軍服の考え方が定着していきました。
現代でも国ごと、そして軍隊ごとに異なる軍服が制定され、軍隊と軍服は切り離せない関係性となっています。リアルなSF描写で人気のアニメ『機動戦士ガンダム』においても、地球連邦軍、ジオン公国軍のそれぞれに制服が制定されています。
ユニークなのはジオン軍の制服です。ジオン軍は階級章の制定もありますが、「軍服の服の紋様」で階級を示すという文化を持っています。この紋様が交換できるのかはわかりませんが、もしできないとしたら、階級が上がると制服を買い替えることになりますから、国家も兵士も負担が大きそうではありますが、そこは宇宙世紀なので気にしないことにします。
一方、地球連邦軍はこうしたことは少なく、基本的には階級章で識別し、男女で制服が異なるという、常識的な制服でした。軍属とは言え、軍服のズボンを着用せず、ミニスカートにしているフラウ・ボゥなどもいますが、彼女は元民間人なので、まぁ……。
Zガンダムになるとさらに服装は自由に
続編『機動戦士Zガンダム』となると、服装はさらなる変化を見せます。
第三勢力の若き有力者(イラストレーター:ハムシマ)
主人公のカミーユ・ビダンが所属する反地球連邦組織「エゥーゴ」は連邦軍とは異なる制服を採用します。特に女性用はノースリーブでミニスカートというもので、特にファ・ユイリィはズボンを穿かずにミニスカートにしていました。無重力空間では特に風紀上問題がありそうなデザインでしたが、問題とはされてはいないようでした。
なお、ラスボスとなるシロッコに関しては、グレーのノースリーブの制服を最初に着用しています。元々所属していた木星船団の制服の可能性もありますが、この時代の地球連邦軍は、内部に特殊部隊兼軍閥である「ティターンズ」を抱えているため、同組織の制服の可能性も考えられます。
同じ組織内で制服のバリエーションがあるという例としては、現実でも、騎兵部隊から発展した警察組織のほか、テロ対策から平和維持活動(PKO)まで行うイタリア「カラビニエリ」のような組織があげられます。同組織は国防省管轄の軍隊でありながら、警官のような服装から地上戦用の軍服、儀仗兵の格好の服まで様々な格好があります。
前述した2組織に加え、『機動戦士Zガンダム』には第3勢力アクシズ(後にネオ・ジオン)も登場します。
同組織を率いる女性リーダーのハマーンは、登場時にはそもそも軍服すら着ておらず、黒ずくめの恰好でした。彼女が『Zガンダム』では20歳という若さであることも含めて、謎の多い人物です。
そもそも、ジオン軍(後の残党軍含む)がいかに手柄によって急速に出世できるとはいえ、20歳の女性がまさか大将や元帥ということもないでしょう。少なくとも『Zガンダム』の時点では階級を表すものを身に着けている気配もないため、軍制の適用外の超法規的な立場、あるいはミネバ・ザビの摂政が軍の階級に優越する、といったルールがあったのでしょう。ミネバは軍服を着ているので、ハマーンは意図があって「あえて着ていない」と予想できます。
もはや軍服かどうかも怪しいネオジオン
続編『機動戦士ガンダムZZ』では、ようやくハマーンが軍服のような服を着用しますが、階級で呼ばれることはありませんでした。ハマーンの後で、ネオジオン総帥となったシャアも「大佐」と呼ばれていましたが、彼の階級が本当に「大佐」だと、それは戦艦の艦長クラスでしかなく、より階級の高い軍人が軍にいる可能性が高いですから、かつてのリビアの独裁者であるムアンマル・アル=カッザーフィーが「カダフィー大佐」と愛称で呼ばれたような感じで、シャアの階級はあってないようなものとなっているのでしょう。
「これ軍服じゃねえだろ」とツッコミを入れる部下と若き独裁者(イラストレーター:ハムシマ)
ハマーンに話を戻しますが、彼女の父親はマハラジャ・カーンと言って、地球圏から孤立した宇宙要塞アクシズを実質的に取り仕切っていた、特権階級に位置する人物でした。その娘がジオンで最大の権威ともいえる「ザビ家」の娘である、ミネバの摂政をしているということは、活動資金と居場所を提供する「スポンサーの発言」みたいなもので、軍の階級よりも尊重されるべきことなのでしょう。
ただ、そうなるとハマーンは法制度ではなく自身の一族の社会的地位とミネバの権威という「実力」で、軍を従わせていることになりますから、従う者たちに“踏み絵”を踏ませねばなりません。それが『機動戦士ガンダムZZ』で描かれたネオジオン軍なのではないでしょうか。
『ZZ』のネオジオン軍は、普通の軍隊ではありません。ハマーンに忠誠を誓うマシュマーは、ハマーンから授かったバラを大切にする「騎士」と自分のことを定義していますし、同じく部隊を任される士官に位置するはずのイリアやキャラに関しても、ロックバンドみたいな服を着用しています。階級が描かれることもほとんどありません。これはもしかするとハマーンから「私は軍を私物化できるだけの実力がある。逆らえるならやってみろ」というメッセージである可能性もあります。
風格があるので忘れがちなのですが、ハマーン自身が20代前半の若い女性でもありますから、既存のジオン軍服が彼女の美意識に合わなかった可能性もあります。そうしたこともあってなのか、ハマーンのネオジオン軍はグレミー・トトが実際に反乱を起こし、崩壊しています。
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