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路上でよく見る「歩きたばこ」、罰則はある? トラブルに発展した場合の賠償責任は? 弁護士に聞く

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「歩きたばこ」をしたらどうなる?
「歩きたばこ」をしたらどうなる?

 たばこを吸いながら路上を歩く、いわゆる「歩きたばこ」をする人を見掛けることがありますが、この行為について、SNSでは「やめてほしい」「危ない」「マナーが悪い」「副流煙が流れてくる」など、不満の声が多く上がっています。

 自治体によっては、条例で歩きたばこが禁止されているケースがありますが、この場合、歩きながらたばこを吸った人は、罰則を科せられる可能性があるのでしょうか。また、路上を歩いているときに、歩きたばこをしている人のたばこが原因でけがをしたり、衣服が焦げたりするなどした場合、賠償を請求することは可能なのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の佐藤みのり弁護士に聞きました。

自治体によって対応が異なる

Q.そもそも、路上を歩きながらたばこを吸った場合、どのような罰則を科せられる可能性があるのでしょうか。

佐藤さん「歩きたばこは、各自治体が定める条例によって規制されています。例えば、東京都千代田区は、全国で初めて歩きたばこを禁じる条例『安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例(生活環境条例)』を作りました。この条例は、路上禁煙地区内での喫煙行為について、『2万円以下の過料』を科すと定めています。

『過料』とは行政上の秩序維持のために、違反者に対して制裁として金銭的負担を科す『行政罰』であり、『刑罰』とは異なります。

他にも、東京都新宿区のように、条例で歩きたばこを禁止しながらも、罰則を定めていない自治体がありますし、神奈川県平塚市のように、違反者へ指導、勧告し、命令にも従わない場合に、罰金刑として『2万円以下の罰金』を定めている自治体もあります。『罰金』とは1万円以上の金員を支払わせる『刑罰』であり、科せられた場合、前科がつきます。

こうした条例とは別に、全国に適用されている健康増進法では、『喫煙をする際、望まない受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮しなければならない』と定められています。歩きたばこは、たばこの火によって周囲の人を傷つけるリスクがあるだけでなく、たばこから出る煙を吸わされる、いわゆる『受動喫煙』を生じさせやすい行為なので、できる限り避けることが大切でしょう」

Q.紙巻きたばこではなく、加熱式たばこを吸いながら路上を歩いている人がいますが、この場合も、罰則を科せられる可能性はありますか。

佐藤さん「加熱式たばこの規制についても、自治体によって差があります。例えば、先述の東京都千代田区の『生活環境条例』は、紙巻きたばこだけでなく、加熱式たばこも規制対象に含めています。

一方、千葉市では、ポイ捨てを除き、加熱式たばこを条例の規制対象としていません。その理由について、同市は、『火を使わない加熱式たばこの使用は、他者へのやけどなどの身体および財産への被害の恐れがない』と説明しています。

加熱式たばこは、たばこ葉を燃やさずに、加熱によって発生した蒸気を吸引する製品を指します。厚生労働省は、現時点では、加熱式たばこの受動喫煙による将来の健康影響を予測することは困難であり、今後も研究や調査を継続していく必要があるとしています。そのような事情も、自治体によって規制に差が生じる理由の一つになっていると考えられます。

ただ、先述の健康増進法は、加熱式たばこについても、望まない受動喫煙を生じさせないよう配慮する義務の対象としています」

Q.自治体の職員が歩きたばこをしている人を見掛けた場合、罰則を科したり、注意をしたりすることは可能なのでしょうか。また、警察官や一般の人の場合はいかがでしょうか。

佐藤さん「歩きたばこをしている人を見かけた場合、マナー違反として、自治体の職員だけでなく、警察官や一般の人も注意することは可能です。ただし、自治体によって法的なルールが異なるほか、歩きたばこを禁じる条例を定めている自治体についても、指定した場所での路上喫煙を禁じていることがほとんどです。そのため、場所によって、法的な根拠に基づいた注意が可能なケースとそうでないケースがあるでしょう。

罰則については、多くの自治体が定めている『過料』の場合、『行政罰』に当たるため、警察が取り締まることはできません。警察が取り締まるのは、『刑罰』を科される犯罪行為だからです。そのため、多くの自治体では、路上喫煙を防ぐための指導員を配置し、パトロールや注意、指導などを行っています。

実際に罰則を科す方法も、自治体によって異なります。違反したら直ちに過料を科すルールになっている地域もあれば、指導や命令などを経て、それでも従わない場合に過料を科す地域もあります」

Q.路上を歩いているときに、歩きたばこをしている人のたばこが原因でけがをしたり、衣服が焦げたりするなどのトラブルが発生したとします。この場合、歩きたばこをした人に対して、賠償を請求することは可能なのでしょうか。

佐藤さん「歩きたばこが原因でけがをしたり、衣服が焦げたりしたという被害を受けた場合、歩きたばこをしていた人に対して損害賠償請求することは可能です。

歩きたばこをしていた人には過失があり、不法行為責任を負うことになります。賠償が必要となるのは、治療費や焦げてしまった衣服の価値相当額などであり、けがを負ったケースでは慰謝料の支払いが認められることもあります。例えば、たばこの火が子どもの目に当たり、失明させてしまうようなことがあった場合、賠償額が数千万円に及ぶこともあり得ます」

オトナンサー編集部

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