気圧の変化で頭痛が起こる……これって気象病? と思ったときの対処法
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■最近よく聞く“気象病”って?
気象病は、気圧や天候、温度、湿度などの環境変化によって、頭痛や関節痛、倦怠感、めまいといった不定愁訴が現れる現代病です。特に梅雨や台風シーズンや季節の変わり目には、めまい・吐き気・肩こり・頭痛・関節痛・全身倦怠感・気分の落ち込み・不眠などの多彩な症状が報告されています。
主な発症メカニズムとしては、耳の奥にある「内耳」が気圧変化に敏感に反応することで自律神経のバランスが崩れること、気圧低下に伴う酸素分圧低下と血管の拡張、そして水分代謝や炎症の亢進などが考えられています。
こうした変化はストレスなどの個人要因によっても増悪するため、慢性的な不調につながりやすいのが特徴です。
■これって気象病? 頭痛、関節痛に市販の解熱鎮痛剤を使って大丈夫?
市販の解熱鎮痛剤(ロキソニン、イブプロフェン、アセトアミノフェン)は、気象病による頭痛や関節痛に対し、一時的な対症療法として用いることができます。
それぞれの薬剤には特有の作用メカニズムと適応症状があります。ロキソニンは抗炎症・鎮痛効果が強く、頭痛や関節痛などへの対応力が高いものの、消化管・腎臓・喘息の方には慎重投与が必要です。
イブプロフェンも抗炎症効果に優れ、特に肩こりや筋肉痛など幅広い痛みに適していますが、やはりNSAIDsとしての副作用リスク(胃腸障害や喘息発作など)に注意が必要です。
アセトアミノフェンは中枢性の鎮痛・解熱薬で、胃腸が弱い方や妊婦・高齢者への安全性が高い一方、強い痛みに対しては多少力不足を感じる場合があります。
■雨、台風の時に頭痛、関節痛が起こりやすい人が市販の解熱鎮痛剤を使う時に注意すべきこと
雨や台風が近づいて気圧が変動する時に頭痛や関節痛が出る場合、市販の解熱鎮痛剤を使う際には、痛みが出始めたら早めに正しい用法用量で服用することが大切です。
ただし、長期間または頻繁に鎮痛剤を使い続けると「薬物乱用性頭痛」など新たな疾患につながるため、月に10〜15日以上の使用が続く場合は特に注意が必要です。
また、NSAIDs(ロキソプロフェンやイブプロフェン等)では胃腸障害や腎障害といった副作用もあり、胃が弱い方は空腹時の服用や服用回数にも注意してください。風邪薬や他の鎮痛剤との併用は成分の重複による過剰摂取や副作用リスクを高めるので避けましょう。
市販薬を服用しても症状が改善しない場合や痛みが悪化する場合は、自己判断せず医療機関に受診をしましょう。
■解熱鎮痛剤は服用タイミングが重要
気象病による痛みに対して市販薬を使う場合、最も重要なのは「服薬タイミング」です。鎮痛薬は痛みの初期に飲むことで鎮痛効果が最大になるため、がまんして限界まで痛みをこらえるより、早めの服用が良いとされています。特に低気圧の到来予報や「頭が重い」「肩がこる」などの日常的な感覚変化が始まった段階で服用するのがコツです。
一方、「予防的に飲み続ける」「痛みが強くなる前に毎回飲む」といった乱用は、「薬物乱用性頭痛」につながるため避けてください。月10日以上、3カ月以上服用が続いている状態は慢性頭痛を引き起こすリスクが高まるとされています。
■市販の解熱鎮痛剤はどう使い分ける?
鎮痛剤には、作用の仕方や体へのやさしさに違いがあります。自分の体質や症状に合わせて、上手に選びましょう。
ロキソプロフェン・イブプロフェン(NSAIDs)は 炎症や痛みのもととなる「プロスタグランジン」という物質の働きを抑えて、痛みや腫れ、発熱をおさえます。生理痛や頭痛、関節の痛みなど、炎症をともなう急な痛みに効果的です。ただし、胃腸が弱い人や腎機能が気になる人は、負担になることがあるため注意が必要です。ロキソプロフェンは効き始めが早く、イブプロフェンはゆるやかに効いて持続しやすいのが特徴です。
アセトアミノフェンは 脳の中で痛みの感じ方をやわらげ、その効果をもたらします。頭痛や軽い関節痛の他、発熱時にも使え、妊娠中や小さなお子さんにも比較的安全です。腎臓への負担が少ない一方で、肝臓の機能が低下している場合は使用を控えることがあります。
体の状態やライフステージに合わせた解熱鎮痛剤選びが大切です。不安なときは、薬剤師や医師に相談して、自分に合った使い方を見つけましょう。
■気象病が気になる人にとって「お守り鎮痛剤」は頼れる存在に
気象病による頭痛やだるさに悩まされる日、解熱鎮痛剤を持ち歩くことは「安心のためのお守り」として頼れる存在となります。さらにいくつか意識しておくと、より前向きに過ごせます。ポーチや小さなケースに入れて持ち歩けば、必要な時にすぐ取り出せますし、人の目を気にせず使えるので安心です。
しかし、薬を持っていても「使わなければいけない」と焦らず、体調の変化やタイミングをやさしく観察しましょう。服用や体調の記録をつけておくと、自分のリズムが見えてきて、いざという時に医師に相談する場合にも役立ちます。
大切なのは、「薬はあくまで手段のひとつ」と考えること。生活リズムを整えたり、セルフケアを取り入れたりしながら、自分に合ったペースで整えていきましょう。
つらい日が続く場合や不安を感じたときは、一人で抱え込まず、医療機関に相談をしてください。小さな「備え」と「工夫」が、気圧の変動に負けない穏やかな日々を支えてくれるでしょう。
(監修:中路 幸之助、編集:マイナビウーマン編集部)

※この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています。
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