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吉永小百合「いつでも夢を」大竹しのぶ「あゝ野麦峠」は感染症映画だった! コロナの今だから映画で励まされたい(1)

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「感染列島」(AmazonDVDより)
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新型コロナウイルスの感染拡大の終息がいっこうに見えないなか、私たちの戦いが続いているが、考えてみれば、人間の歴史は感染症との戦いの歴史でもあった。

映画の世界でも感染症を取り上げた作品が非常に多い。昭和の青春映画のイメージが強い吉永小百合主演の「いつでも夢を」(1963年公開)、女工哀史の悲惨な労働者の実態を描いた大竹しのぶ主演の「あゝ野麦峠」(1979年)なども、じつは感染症対策がテーマの映画だったという。

そんな日本映画の名作の数々からみた日本人の感染症との戦いの歴史を振り返るリポートがまとまった。ニッセイ基礎研究所の主任研究員、三原岳さんが2020年10月2日に発表した「映画で考える日本の歴史と感染症 結核との長い闘い、保健婦の活躍を中心に」だ。J‐CASTニュース 会社ウォッチ編集部では、三原岳さんに話を聞いた。

「感染列島」が描く政治リーダーの判断の遅れの怖さ

三原岳さんは医療や介護、社会保障制度の研究が専門だ。大好きな映画を見ることを趣味にしており、

「社会保障制度は国民の生活や懐事情に影響するにもかかわらず、制度が余りに複雑なため、ほとんどの人が『わからない』と言っている状況です。一方、良質な映画は当時の庶民生活や社会情勢を描いているため、いろいろなシーンやセリフを見ると、意外と社会保障に関する理解や考察が深まります」

と語る。

そこで、感染症と闘う人々を描いた映画で一番のオススメを聞くと、こんな答えが返ってきた。

「私としては、『感染列島』(2009年)、『明日は咲こう花咲こう』(1965年)の二つです。最もオススメなのは『われ一粒の麦なれど』(1964年)、『孤島の太陽』(1968年)なのですが、残念ながらDVD化されていません」

「感染列島」は、今回の新型コロナのような新興感染症の恐怖がテーマだ。「ブレイム」(責め)と名付けられた新型インフルエンザウイルスが東京都内の病院で発生。ワクチンが開発されるまでの半年間に約4000万人が感染、1100万人が死亡するという極限状況のなか、救命救急医の松岡剛(妻夫木聡)や、WHO(世界保健機関)から派遣されたメディカルオフィサーの小林栄子(檀れい)ら医療関係者の苦闘を描く。

今回の新型コロナとの共通点もいくつか見出せる。たとえば、新型コロナウイルスへの対応で大きな焦点となっているのは移動制限による経済的な損失と感染拡大防止のバランスだ。新型コロナウイルスでは「経済か命か」「自由か命か」という二律背反が論じられたが、「感染列島」でも感染拡大の早い段階で、厚生労働省の担当課長が感染地域の封鎖を主張すると、厚生労働大臣が、

「いたずらに国民に不安を与えるのは考えものだな。ワクチンだけで対応できないのか」

と、踏ん切りを付けられない。

リーダーの判断の遅れが一気に感染拡大を許してしまう。結局、政府が地域封じ込めを実施したのが2週間後。しかも、封鎖線をくぐり抜けて数台の車が脱出する。同じような「殺人ウイルス」が襲う米国映画「アウトブレイク」(1995年)では、恐怖にかられた人々が封鎖戦を脱出しようとすると、軍隊が攻撃するシーンがあるが、「感染列島」では見当たらない。この辺りはお国柄の違いか。

医療現場の大混乱で行われる「命の選別」

医療現場の大混乱にも共通点がある。WHOから派遣された小林英子は、病院全体を隔離病院に改編、病院を厚生労働省の管轄下に入れることを宣言するが、病院院長が反対する。

「そんなことをすれば一般患者はどうなる。この病院は地区でも唯一の総合病院で市民はここを頼りにしている。一般患者を切り捨てるわけにはいかない!」

だが、小林英子は聞き入れず、さらに院内感染を防ぐためには汚染区と非汚染区を厳密に区別する。

「私たちは見殺しか!」

と病院に押し寄せる患者に対し、小林は、

「全員の入院は無理よ。そんなことをすれば病院のキャパシティを一気に超える。まともな治療もできなくなるのよ」

と、病院職員に「トリアージ」(患者の選別)を指示するのだった。

三原さんはこのシーンについて、こう指摘する。

「この辺りは功利主義的な考え方がベースになっています。つまり感染した人や病棟と、感染していない人や病棟を隔離することで、後者を生かす考え方です。ここでは前者の権利は顧みられていません。映画だから脚色は避けられませんが、こうした新興感染症の映画を鑑賞することで、二律背反を迫られている現状を少し客観視できるかもしれません」

(福田和郎)

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