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Cover interview 広瀬アリス

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Cover interview 広瀬アリス

広瀬アリス

時は幕末。ペリー来航薩長同盟など誰もが知る史実の裏で「本当はどうだったのか?」を“ 新解釈”でユーモアたっぷりに描く、福田雄一監督最新作『新解釈・幕末伝』。

ムロツヨシさん演じる坂本龍馬、佐藤二朗さん演じる西郷隆盛らが繰り広げる笑いと情熱のドラマの中で、龍馬の妻・おりょうを演じたのは広瀬アリスさん。

福田監督作品初出演となる彼女にたっぷりお話を伺いました。

みなさん、“真面目にふざけている” その真面目さが面白さに繋がっている

広瀬アリス2

「いつか福田監督の作品で“爆発したい!”と思っていたので、夢が叶った気持ちです」

福田監督作品への初出演が決まったときの気持ちを教えてもらうと、そう嬉しそうに語ってくれた広瀬アリスさん。

「福田監督の作品はこれまでたくさん拝見してきましたが、役者さんたちの“今まで見たことのない一面”を引き出してくれる監督だなと思っていました。どの役者さんも爆発していて、“この方ってこんなに面白いんだ!”って驚くことばかり。作品を重ねるごとに完成度が高まっていく感じがあって、自分もいつかそこに参加したいと思っていました。コメディは自分の中でも好きなジャンルなので、“いつか私も!”と思っていました」

今回、広瀬さんが演じたのは、坂本龍馬の妻・おりょう。エネルギッシュで情熱的な女性をどう表現したのか尋ねると。

「おりょうは、とてもパワフルな女性で、かなりインパクトのある役だと思っていたので、とにかくエネルギーをためて現場に行こうと思いました。登場シーンが長いわけではないので、その限られた時間のなかでどれだけ印象を残せるかを意識しました。この撮影の前が「366日」というドラマの撮影だったので、真逆のお芝居で。今作は“発散する”ような気持ちで臨みました(笑)」

おりょうとご自身の共通点を伺うと「私、あんなに強くないですよ!」と首を振る。

広瀬アリス3

「私はどちらかというと平和主義。でもおりょうの“バチン!”と決める強さ、そして時に龍馬を包み込むような優しさ、そのコントラストが好きです。印象にすごく残るキャラクターだなと思いました。あの時代、まだ女性の立場は強くなかったと思うのですが、だからこそおりょうがかっこよく映りますし、もし私がこの時代を生きたとしたら、おりょうみたいに堂々と生きたいです。あ、もうちょっとモテを意識しちゃうかもですが(笑)」

撮影現場で印象に残ったことを伺うと「想像していたものと違った」と広瀬さん。

「福田監督の作品はアドリブが多くて、その場のノリを活かしながら作られているのかとイメージしていたのですが、みなさん“真面目にふざけてる”んです。真剣に笑いを作っているので、その真面目さが面白さに繋がっているということがよくわかる現場でした。とくにムロさんは本当に真面目で、少しセリフを足したり引いたりはありましたけど、フルアドリブはなかったと思います」

「むしろアドリブは私の方が…」と広瀬さんは続ける。

「撮影中に粗品さんの動画配信を観ていたせいでしょうね。粗品さんの口癖がつい移ってしまって…。ムロさんに向かって“ハゲタコ!”って言っちゃったんです(笑)。ムロさんは“ええよ”って笑ってくれましたが。自由にやる私を受け止めてくださって本当にありがたかったです」

現場では時代劇とコメディ、その両立の難しさも実感したとか。

「史実を元にしているので、崩しすぎても良くないですし、滑稽に見えるのも違う。そのバランスが難しくて、どう表現したらちょうどよくなるかを常に考えていました。とくにムロさんはその辺をすごく考えていらっしゃって。テストを何度も何度も重ねていらっしゃいました。サラッと面白いことをしているように見えて、とても丁寧に作られていたのが印象に残っています」

最後に、改めて本作の見どころを伺うと。

「時代劇と聞くと“歴史物は苦手…”と、拒否反応が出てしまう方もいらっしゃると思いますが、この『幕末伝』は、堅苦しさは一切なく、誰でも楽しく観られる作品だと思います。登場人物の感情が細かく描かれていて、すごく人間味のある物語です。そして何より、とにかくゲラゲラ笑えて、勉強にもなるので、お子様にも観ていただけたらうれしいです。」

『新解釈・幕末伝』

新解釈・幕末伝

©2025 映画「新解釈・幕末伝」製作委員会

脚本・監督/福田雄一 出演/ムロツヨシ、佐藤二朗、広瀬アリス、岩田剛典、矢本悠馬、松山ケンイチ、染谷将太、勝地涼、倉悠貴、山下美月、賀来賢人、小手伸也、高橋克実、市村正親、渡部篤郎、山田孝之
公開/12月19日(金)全国ロードショー

Profile

広瀬アリス4

1994年生まれ。2009年に「ミスセブンティーン2009」に選ばれ、雑誌「S e v e n t e e n 」の専属モデルを務める。
女優としては、2010年の「明日の光をつかめ」(フジテレビ系)で、東海テレビの昼ドラ史上最年少ヒロインに抜擢された。
その後、映画『銀の匙 Silver Spoon』『地獄の花園』、ドラマ「探偵が早すぎる」「七人の秘書」「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」シリーズなど、多数の作品に出演。
2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」で大河ドラマ初出演、2024年「366日」で月9ドラマ初主演を務めた。また「R-1グランプリ」で長年司会を務めるなど、多彩な活躍を見せている。

Photo / Ryuta Seki
Styling /HIROTAKA KAJIWARA(Stie-lo)
Hair&Make / Okano Tamae
Text / Satoko Nemoto

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