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“駅弁”がなんと韓国にもあった件! 実は結構レア…? 日本と違うのか&ウマいのか試してみた結果

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「流行ってない」けどあります

 韓国の鉄道の玄関口であるソウル駅で、日本の駅では“おなじみ”のものが売っていました。それは駅弁です。ここでは韓国でも珍しい駅弁を売っているお店があったのです。

Large figure1 gallery10 ソウル駅に入ってきたKTX(韓国高速鉄道)(布留川 司撮影)。

 鉄道駅などで売られている駅弁は、日本では長距離鉄道でのお供として定番の存在といえます。韓国ではローカルの鉄道やバスなどの公共交通機関では飲食が基本禁止ですが、韓国版新幹線ともいえる高速鉄道「KTX」は例外で、ソウル駅の「KTX」ホームの2階部分のコンコースには、車内持ち込み用の食事が販売されています。

 ちなみに韓国では弁当のことをトシラクと呼び、日本語の駅弁のような愛称は特に無いようです。

「KTX」を運営するKORAIL(韓国鉄道公社)では、「レーラック」と呼ばれる弁当を予約販売しており、前売り券を購入するときに注文すると、乗車中に乗務員が席まで運んでくれるというサービスまでしていました。しかし、そのサービスも2025年現在、中止されています。

 ソウル駅の売店も、以前は弁当の種類や扱う店舗も多く、その中には日本の弁当販売チェーン「ほっともっと」も出店していました。しかし、現在の売店の多くはドリンクや片手で食べられるスナックフードばかりで、「主食+おかず」という日本の駅弁に近いものは少数派となっています。つまり現在の韓国においては、駅弁文化は流行っていないといえるでしょう。

 この理由のひとつは、「KTX」の乗車時間にあるようです。この電車でもっとも長い路線は全長417kmのソウル~釜山区間ですが、その乗車時間は最短で2時間15分、最長でも3時間25分であり、日本の新幹線のように長い時間を車内で過ごす必要がありません。KTXのような鉄道が停車する駅は飲食店がテナントとして入っており、わざわざ弁当を買って車内で食べなくても、乗車の前後で快適に食事を済ませられるのです。

 その証拠に、KTXでは以前はカートを押した販売員による車内販売も行なっていたそうですが、2017年頃までにすべてが廃止され、現在ではスナック類の自動販売機だけが設置されています。

 ある意味で風前の灯火ともいえるソウル駅に駅弁。しかし、電車に揺られて食べる食事は、味よりもその体験自体に不思議な魅力があり、日本でも割高であってもついつい買って食べてしまいます。今回、筆者はその体験を韓国で疑似体験しようと考え、ソウル駅構内の3店舗で弁当を購入し、実際に食べてみました。

韓国で「いなり寿司弁当」にトライ

 最初に弁当を買ったお店は「シェフエ・ハンキィ(シェフの食事)」です。このお店は寿司や魚介類のメニューが中心で、売店の正面のガラスケースには弁当の実物が陳列されていて、実際に見てメニューを決められるのが嬉しいポイントです。定番のにぎり寿司詰め合わせやサーモンサラダ・ボウルなどがありましたが、筆者は食べやすさという観点でいなり寿司弁当を選びました。

Large figure2 gallery11 現在のソウル駅。初代の駅社は日本統治時代に作られ、現在も駅北側に保存されている(布留川 司撮影)。

 いなり寿司はミニサイズと大王サイズ(大きいという意味か?)の2種類があり、ハーフサイズ4個入りで9000ウォン、大王サイズは2個で6000ウォン、4個で12000ウォンでした(11月14日時点のレートで1ウォン=0.11円)。

 購入すると無料でビニール袋に入れてくれ(韓国の店舗の多くは商品を入れるビニール袋は有料)、持ち運びと食事後の後片付けに便利でした。購入時に「これ、列車の中で食べていいの?」と聞くと、スタッフは「もちろん」と即答してくれました。

 大王いなり寿司は、成人男性の握りこぶしよりもやや小さい位の大きさがあり、それぞれの上にブルコギ風焼肉、卵焼き、あんかけをまぶしたウナギの切り身、刻みカマボコのサラダが薬味のように載せられています。

 正直にいえば、「韓国でいなり寿司かぁ……」と最初は“イロモノ”のように考えていましたが、薬味と米の味は非常に美味しく、豆か胡麻をまぶしたご飯が油揚げにパンパンに詰まっており、ボリュームも十分でした。手づかみで食べることもできるため車内での飲食もしやすく、駅弁としては満点に近いものだと感じました。

 ところで、弁当といえばご飯とおかずがセットになって、それが容器にコンパクトに収められているものを連想します。ソウルの売店で、そのスタイルに一番近い弁当を売っていたのが「クンミン・トシラク(みんなの弁当)」です。

 弁当はすべてプラ容器の弁当箱に入れられ、ピリ辛豚炒め弁当が10000ウォン、プルコギハンバーグ弁当が10500ウォン、イカのピリ辛炒め弁当が10500ウォン、ビビンバ弁当が9000ウォンとなっていました。

 筆者が選んだのは韓国の定番ともいえるプルコギ弁当で、プルコギと目玉焼きが載せられた白米に、キムチや小魚などの副菜が4種類入っており、これで11000ウォンでした。キムチが辛そうだったので、別に1000ウォンでペットボトルの水も付けて貰いました。

 日本の駅弁の場合、基本的には別の場所で調理・梱包したものを販売しており、弁当自体は冷蔵保管され、冷めた状態で販売されます。しかし、このお店では注文されてから弁当箱に入れてくれるため(待ち時間1分と店頭に書かれている)、ご飯とおかずが暖かいのが特徴です。

 量はそこそこではあるものの、肉もご飯も美味しく、店頭で買ってから直ぐに食べれば本場韓国のプルコギが車内で楽しめるでしょう。

「韓国餃子」を弁当で楽しむ

 さて、韓国では餃子を「マンドゥ」と呼んでいますが、日本のような焼き餃子ではなく、蒸し餃子を指すことが多いようです。ソウル駅にある「マポ・マンドゥ(マポ餃子)」は、そんなマンドゥを販売しているお店です。

Large figure3 gallery12 すべての売店では、ビニール袋入りで商品を渡してくれる。持ち運びと後片付けに便利(布留川 司撮影)。

 日本の駅弁の餃子弁当やシューマイ弁当のように、ご飯とおかずがセットになったメニューはなく、マンドゥそのものを販売しています。

 肉・マンドゥ、カルビ・マンドゥ、キムチ・マンドゥがそれぞれ5000ウォン。チーズを全体にかけたグラタン・マンドゥなるものが7500ウォンでしたが、こちらは冷めるとちょっと食べにくい感じでした。

 マンドゥ以外に、豚肉のピリ辛炒め飯(イカ版もあり)なるものが9500ウォンであったので、これとキムチ・マンドゥをセットで買って、弁当代わりにしてみました。

 メニューには炒め飯とありましたが、実際にはキムチと炒めた切り身の豚肉に韓国海苔が刻んで白米に載っている丼物でした。しかし、米も具も熱々で、駅弁としてはこれだけで美味しく感じられます。

 マンドゥの方も作り置きではなく、注文が入ってから蒸してくれました。名前のとおりに餡にキムチが混ぜられており、包んだ皮ごしに赤い物体が透けて見えて、猛烈な辛さを予感させます。しかし、食べてみると辛さは感じるものの、舌の組織を壊滅させるような強烈な刺激は無く、醤油など薬味をつけなくても美味しく食べられました。

 このようなラインナップを体験してきましたが、ここで生じるのは、「乗車時間が比較的短い韓国に、なぜ駅弁文化があるのか」という疑問です。

なんで「韓国に駅弁文化」があるのか

 1905年にソウルから釜山まで鉄道で結ばれた時、その運航時間はなんと17時間にも及んだそうです。当時の列車では途中駅で販売員がホームを歩きながら弁当を売っており、これが韓国の駅弁文化の原点だったといわれています。

それからしばらくの間、列車での移動は一般の人々にとっても特別な機会であり、その長い時間のお供として食べ物や飲み物が車内で販売され、食堂車のある列車も多くあったようです。

 韓国は鉄道の高速化と経営の効率化によって駅弁が廃れていったわけですが、それは日本でも同様に起きていることです。場所によって地域のブランド力によって名物となっている駅弁も多いですが、駅とその周辺地区へのコンビニの普及などによって、全国で見れば駅弁を取り扱う駅は減少傾向にあります。

 時代の変化によって文化は変わっていくものであり、鉄道などは技術の進歩によって特にドラスティックに変化していきます。駅弁という愛称が定着するほど、列車で食べる弁当は特別なものでしたが、それが日韓で過去のものとなる日が、やがては来るのかも知れません。

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