なぜトンカツに「キャベツ」なの? 糖尿病専門医が伝授する、血糖値を安定させる“賢い食事術”
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千切りキャベツ」の栄養は?
トンカツと一緒に「千切りキャベツ」を食べる人は多いはず。金沢駅前内科・糖尿病クリニック(金沢市)院長で、糖尿病専門医の小倉慶雄さんによると、キャベツを食べる順番を工夫することで食後の血糖値上昇を抑える働きや、食べ過ぎ予防などの効果が期待できるといいます。そこで、千切りキャベツに含まれている主な栄養素や、1日の摂取目安量などについて、小倉さんに聞きました。
「かさ増し」で食べ過ぎ予防に
Q.「千切りキャベツ」に含まれている主な栄養素について、教えてください。
小倉さん「生の千切りキャベツ100グラム当たりの栄養成分は次の通りです」
・エネルギー:23キロカロリー
・食物繊維:1.8グラム
・ビタミンC:38ミリグラム
・ビタミンK:79ミリグラム
・葉酸:66マイクログラム
・カリウム:190ミリグラム
キャベツはアブラナ科で、グルコシノレートという成分が含まれています。グルコシノレートは体内で主に辛み成分のイソチオシアネートに代謝された後、酸化ストレスから体を守るタンパク質の一種である「Nrf2」を活性化させ、酸化ストレスや炎症の調整に関与するとされています。
Q.トンカツと一緒に「千切りキャベツ」を食べると、栄養面や健康面でどういった効果が期待できるのでしょうか。
小倉さん「栄養面や健康面で期待できる効果として、食後の血糖値上昇を抑制、キャベツの『かさ増し』による食べ過ぎ予防、脂質・酸化ストレス対策の3つが挙げられます」
(1)食後の血糖値上昇を抑制(野菜→主食の順に食べることによる効果)
キャベツのような食物繊維が含まれた野菜を先に食べた場合、炭水化物を先に食べた場合に比べ、食後の血糖値の上昇が抑えられます。これは、2型糖尿病の患者や、血糖値が正常な人のいずれにも報告があります。トンカツ定食でも「キャベツ、タンパク質(肉)、白米」の順に食べるのを意識すると、食後高血糖の抑制が期待できます。
(2)エネルギーが低いキャベツを「かさ増し」することによる食べ過ぎ予防
先述のように、キャベツは100グラム当たり23キロカロリーと低エネルギーです。先にキャベツをしっかり食べることで満腹感が得られ、トンカツや白米の摂取量の抑制に役立ちます。
(3)脂質・酸化ストレス対策
揚げ物などの高温調理は、酸化した油や加熱によって体に酸化ストレスを与えます。キャベツのようなアブラナ科の野菜に含まれるグルコシノレートやビタミンCなどの抗酸化物質を摂取することで、こうした酸化による体への負担を軽減するのに役立ちます。
なお、キャベツに含まれているビタミンU(S-メチルメチオニン)は日本の一部の市販薬に含まれていますが、食品で摂取した場合、潰瘍などの症状を改善する効果は限定的です。あくまで補助的効果として理解するのが妥当です。
Q.「千切りキャベツ」の1日の摂取目安量について、教えてください。食べ過ぎると、どうなるのでしょうか。
小倉さん「キャベツは淡色野菜に分類されます。そのため、千切りキャベツは1食100~150グラムを目安に、他の野菜も組み合わせて1日合計350グラムを目指すのがよいでしょう。店舗差もありますが、定食の『山盛りキャベツ』は100グラム前後であることが多いため、おかわりすれば、200グラムほど摂取することができます。
ただし、食べ過ぎてしまうと、胃腸にガスや張りを感じる場合があります。過敏性腸症候群(IBS)の人は2分の1から1カップほどの少量から様子を見て調整しましょう」
オトナンサー編集部
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