どうせ読むならポイント貯めない?

「読書する子は学力が高い」は事実 わが子の語彙力&表現力を無理なく伸ばす「読み聞かせ」の魔法

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  • オトナンサー
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読書をする子はなぜ学力が高い?(画像はイメージ)
読書をする子はなぜ学力が高い?(画像はイメージ)

読書をする子はなぜ学力が高い?(画像はイメージ)読書をする子はなぜ学力が高い?(画像はイメージ)

 本は文字が書かれています。そうなると、ひらがなやカタカナ、漢字を覚えさせれば本を読む子に育つのでしょうか。実はそうではないと私は思っています。

読書する子に育てるには字が読めるだけではダメ

 文字が読めることは、読書するために欠かせない条件であることは確かです。そうなると、「本を自分で読ませよう」「読書させよう」とひらがなや漢字を必死に教える親御さんがいますが、実はそれだけではダメなのです。

 何事も動機が肝心です。子ども自身が「本を読みたい」という気持ちにならなければ本の虫にはなってくれません。

 では「本を読みたい」という気持ちはどこから生まれるのでしょうか。それは幼い頃から“絵本の読み聞かせ”をしてもらっていることです。たくさん本を読んでもらった子は「本って面白いな」「自分の知らない世界を経験できて楽しいな」という体験を積みます。

 そして、文字を覚え自分でも読めるようになると、どんどん読むようになります。ただし、これは小学校に入学してからです。焦りは禁物です。小学校に入学したからといって、急に幼児から小学生に変身するわけではありません。自分の力で読める本は親の見ていないところで読んでいます。

 自分では読めないもの、また親にまだまだ甘えたいので「読んで」とせがむことがあります。その際、「もう、小学生になったんだから自分で読みなさい」と突き放さないようにしましょう。

 小学校高学年になると親が「読んであげる」と言っても拒否されるようになることも多いようです。読み聞かせをやってあげられる時期が“花”と思うようにしましょう。

読書の副産物である「高い学力」が付く

 「3人の子どもにあめを2つずつ配りました。まだ、1個余っています。あめは何個あったのでしょう」という文章題があったとします。

 この場合、「3×2」のかけ算を知らなくても、文章を読んでイメージできる子は幼児でも「2個と2個と2個に分けても、まだ1個余っているから、元々7個あったんだ」と答えることが可能です。

 このように算数の力は計算力だけではなく「どうやって解くか」の立式力です。つまり文章を読み取り想像する“読解力”がないと残念ながら解答することができません。国語力のない子は学力が低空飛行してしまう現実があります。

 これは算数に限ったことではないのです。

人は内なる言語でものを見たり考えたりする

 私は長年、幼児、小学生を学習塾で指導していましたが、雨が降っているとき言語能力が高い子は次のように感じます。

・「雨がシトシト降っている」
・「雨がパラパラ降っている」
・「雨がザーザー降っている」
・「土砂降りだ」

 そうではない子は単に「雨が降っている」となります。作文に表現するときも同様です。

ニカウさんの話

 古い話ですが、「ミラクル・ワールド ブッシュマン」という映画の主演を務め、“ナミビアで一番有名な俳優”のニカウさんが来日したときの話。生まれて初めて“海”を見たとき叫んだという話があります。

「なんで大きな海なんだ!」

 ニカウさんは“湖”という言葉を持っていないので海を見ても“湖”として捉えていたようです。

 このように人は見たり感じたりするときは“言葉=内言”を通して考えます。もし、蝶しか知らなくて蛾を見たことのない人が蛾を見たら「なんだがおなかが膨れている汚い蝶だなあ」と考えるかもしれません。

 この話でも分かるように、本を通してたくさんの語彙(ごい)を獲得した子は、同じ体験をしても緻密に物事を捉えることができます。雨が降っている様子を見てさまざまな表現ができるのも同様ですね。

絵本を読んでもらっている子は表現力が豊か

 子どもの言葉を増やそうと一生懸命話しかけても、語彙の種類としては日常会話が中心なのでそれほど多くはありません。「早くしなさい」「手を洗ったの」「今日、幼稚園で何したの」といった感じです。

 一方、日頃から親に“マッチ売りの少女”を読んでもらっている子は、次のような文章を絵本から学びます。

「少女の小さな両手は冷たさのためにもうかじかんでおりました」
「寒さと空腹で震えながら、少女は歩き回りました」
「ひらひらと舞い降りる雪が少女の長くて金色の髪を覆いました」

 そのため、雪を見た時も単純に「ああ雪が降っている。寒いなあ」ではなく「震えるくらい寒い」「手がかじかんで凍えそうだ」と感じることができます。絵本を読み聞かせることで、子どもの表現力が伸びていきます。

 さて、全ての教科の基礎は文章を読むことです。さらに豊かな語彙力は人前で話をしたり、文章を書いたりするときの材料となります。

 子どもの頃から大人びた言葉を使う子を指さして「子どもらしくない。かわいげがない」と皮肉る人もいますが、もしわが子がそのように言われても気にする必要はありません。大人びた言葉を使えるのは、学力の基礎である語彙が豊富で、豊かな日本語力がある証しです。もし皮肉られても「今だけ」とスルーしましょうね。

子育て本著者・講演家 立石美津子

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