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管理職パパが家事も育児もフル担当した2度目の育休。「自分がいなくても組織は回るはずだ!」

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育児休業を経験し、子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」。今回は半年の育休を2回取得した福岡県在住のパパにお話を聞きました!

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パパが6カ月の育休を取得した土井さんファミリー

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今回のパパ
土井翼さん/40歳/LINEヤフーコミュニケーションズゲーム事業運営部ゲームディレクションチーム リーダー

●ご家族
妻:香奈絵さん/39歳/化学系メーカー派遣社員・育休中
長女:ながせちゃん(8歳)
次女:かがりちゃん(4歳)
長男:たつるくん(0歳)
※お子さんのお名前は仮名です。

●土井家のパパ育休
2020年9月に第2子となる次女が誕生。翌年の3月末まで半年の育休を経て、復帰。2024年9月に第3子の長男が生まれ、2025年3月まで2回目となる半年間の育休を取得。復帰後は在宅勤務を交えながら、家庭と仕事を両立。妻の香奈絵さんは育休中。福岡在住。

土井さんが過ごした育休中のある日のスケジュール

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■長女誕生時の反省から、第2子・第3子の長期育休取得を決意

――土井さんは第2子が生まれた2020年と、第3子が誕生した2024年に育休を取得されたそうですが、それぞれの取得の経緯を教えてください。

土井さん 第1子の長女が生まれたとき、私は東京の親会社に出向中で、妻は里帰り先の産院で出産したため、生後3〜4カ月ほどは育児に関われない状況が続いたんです。
 その経験から、第2子となる次女のときは、1人目でできなかったことを妻や子どもにしてあげたいと思い、積極的に育休を取得したいと考え、実行しました。今回の第3子は初めての男の子。しかも3人育児になることから、上の子たちのお世話と新生児のケアを同時に行わないといけません。未知の領域ばかりであることから、妻にすべてを任せるのは負担が大きいと感じ、再び半年間の育休を取ることにしました。

――育休の期間はどちらも半年でしたが、その理由は?

土井さん 「どうせ取るならしっかり取ろう」と思ったためです。また、育児休業給付金の支給額が7か月目以降は少なくなるので、半年を区切りとしました。

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「ママにベッタリで甘えん坊だった次女。長男が生まれてから、お姉ちゃんとして、下の子をすごく可愛がってくれます」(土井さん)

■同じ部署のメンバーにはタスクを分解し、丁寧に引き継ぎ

――育休に対する会社や同僚の反応はいかがでしたか?

土井さん 1回目と2回目では上司が異なりましたが、どちらも快く受け入れてくれました。1回目の2020年当時は、会社に男性育休の前例はあったものの、私の部署には未婚の若いメンバーが多かったので、正直、育休取得後の影響について具体的なイメージが湧いていなかったように思います。ただ、自分の業務が落ち着いていたこともあり、スムーズに取得できました。
 一方、2回目となる2024年の育休では、自分の役職が上がっていたことに加え、複数の難しいプロジェクトを抱えていたため、期間については直前まで悩みました。しかし、引き継ぎを順調に進めることができ、プロジェクトも一定の目処が立ったので、予定どおり半年取得することにしました。

――2回目の育休前の引き継ぎはどのように進めたのですか?

土井さん 私は現在、ゲーム部門でサービス運用を担当しており、チームのマネジメントを行っています。プレイングマネージャー的な立場なので、メンバーから解決できない課題が上がったときには、私自身が解決のために出ていくこともあります。
 そのため引き継ぎについては、大きく「マネジメント業務」と「私個人が抱える案件」に分けて整理しました。マネジメント面は、上司や部下の管理職者に割り振ることで対応できましたが、課題だったのは私自身が担当していた属人性の高い案件の引き継ぎです。
 結局、それぞれの業務を「部下に引き継ぐもの」と「事業部で巻き取るもの」に分類することに。具体的には、業務リストを作成し、それぞれの内容を明示したうえで「このタスクはお願いできそうか」と個別に確認し、引き継ぎました。資料を作成して渡すこともありましたし、育休前の1~2カ月は一緒に仕事をしながらOJTで引き継ぐ形を取りました。また、一旦事業部で巻き取ってもらった案件も、その後、部下の状況を確認しながら、徐々に事業部からメンバーへと移管してもらえるように調整しました。

■育休中にかかわらず、家事・育児は「できることは全部やる」スタイル

――育休中は、家事や育児の分担はどのようにしていましたか?

土井さん 妻でないとできない授乳以外は、基本的に私が担っていました。具体的には食事の準備、掃除、洗濯といった日常的な家事に加え、長女の習い事や次女の保育園の送迎などです。お風呂は、長男が一緒に湯船に入れるようになってからは妻と交代で入れて、おむつ替えやミルクなど、長男の世話もできるだけ関わるようにしました。

――育休中は普段よりさらに家事育児を頑張った感じですか?

土井さん 料理に関しては普段ほとんどやってこなかったので、そこは頑張りました。でもそれ以外は、今8歳の長女が生まれてからこれまで、ずっと続けてきたことなので特別感はあまりないです。普段は妻が料理担当で、掃除は私と妻どちらもやりますが、食器の後片付けや洗濯はずっと私の担当です。そして今回の育休では料理を全部作ろうと思いました。

――素晴らしいことですね。家事・育児の分担は、話し合いの結果ですか?

土井さん はい。何度か夫婦で話し合って、今の形になりました。長女が生まれる前は、お互いに家事を気が向いたときにやるくらいで、明確な分担は決めていなかったんです。ただ、赤ちゃんが生まれると、どうしても母親が付きっきりにならざるを得ない場面が増えますよね。だったら、空いている自分ができることはやろう、という気持ちでした。

■妻の要望は素直に聞いて、家事スキルがアップ

――家事は得意なほうですか?

土井さん 得意ではないですが、苦手というわけでもないと思います。妻から「ここはこうしてほしい」と要望を聞くうちに、うまくできるようになっていきました。

――家事のことで、夫婦喧嘩に発展したことは?

土井さん 妻は色々と思うところがあったと思いますが、喧嘩はありませんね。気になることは冷静に伝えてくれるので、私も「なるほど、そうなんだな」と受け入れて、その通りにやってみようという感じです。

――香奈絵さんからの要望には具体的にどんなものがありましたか?

土井さん 洗濯の中でもおしゃれ着洗いなどに関するところは、希望を言われたことがあります。私自身はあまりこだわりがないので、妻のスタイルに合わせるようにしました。

■毎日の実践で、料理の腕前が上がった

――今回の育休の間は、普段あまりされない料理にも挑戦されたとのことですが、1回目の育休では、奥さまの香奈絵さんがメインで食事を作っていたのでしょうか?

土井さん 1回目のときは、だいたい半々くらいで分担していました。ただ、当時の私の料理は子どもの口にあまり合わなかったようです。そこで、少しでも美味しく、そして手軽に作れるように、宅配食材のミールキットをよく活用していました。

――1回目の育休から2回目までは4年ほど空いていますが、その間に料理をする機会はありましたか?

土井さん 料理自体はあまりしていなかったのですが、唯一「揚げ物」だけは、私の担当でした。実は大学時代、デパ地下の総菜屋さんで3年間アルバイトをしていて、ずっと揚げ物を担当していたんです。その経験があったので、結婚当初は家で揚げ物をする機会は少なかったのですが、子どもが生まれて唐揚げをよく食べるようになってからは、自分が作るようになりました。

――学生時代のバイトで得たスキルが、役立ったんですね! とはいえ、普段は揚げ物だけだったのに、育休中はすべての料理を担当するのは大変だったのでは?

土井さん 最初は本当に大変でした。何時から準備すれば間に合うのか、まったく感覚が掴めなかったので、予定より大幅に遅れたり……。子どもたちの好き嫌いへの対応にも苦労しました。料理を出しても見ただけで食べないことも多かったので、レパートリーを増やす努力をしていましたね。

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「お手伝いや長男のことをよく見てくれる長女。おかげでとても助かりました」(土井さん)

■上の子2人の好みに合わせて、2種類のパスタを作ったことも…

――子どもたちに人気だったメニューは何ですか?

土井さん タンドリーチキンが好評でした。ヨーグルトを使うような本格的なものではなくて、カレー粉・ケチャップ・マヨネーズを混ぜたタレに漬けて焼くだけの簡単なレシピですが、よく食べてくれましたね。唐揚げもやっぱり人気で、ニンニク味、しょうが味、しょうゆ味、塩味など、いろんなバリエーションを試しました。あと、鶏ハムもよく作りました。こうしてあげてみると、鶏肉料理ばかりですね(笑)。
 麺類も鉄板で、パスタは特に人気がありました。ただ、長女はコンソメやクリーム系、次女はナポリタンなどトマト系が好みなんです。片方を作ってもどちらかは食べないので、結局、2種類作って出していました。

――2種類作って出すのはすごいですね! 育休中に本気で料理に向き合ったことで、スキルアップは感じましたか?

土井さん はい、やはり数をこなした分、下ごしらえのスピードが上がりました。それに、以前は「この料理を作ろう」とレシピを決めてから買い物に行くことが多かったんですが、今は逆です。家にある食材や、その日安く手に入ったものでメニューを考えられるようになりました。

■「パパのご飯がいい」という次女の言葉が、何よりのご褒美に!

――今振り返って、育休を通じて印象に残っていることや、良かったと感じたことはありますか?

土井さん 特に印象的なのは、出産にともなって妻が4日ほど入院したときのことです。その間、私が子ども2人を自宅で見ていたのですが、母親がいない状態で夜を過ごすのは初めての経験で、とても新鮮でした。
 日中、私と子どもたちだけという状況はそれまでもよくありましたが、寝かしつけまで私ひとりで行うのは初めて。いつもはスムーズに眠る子どもたちが、そわそわしたり、泣き出したりして、「母親がそばにいないと、こんなにも違うんだ」と実感しました。
 また、良かったことは、復職で料理担当が私から妻になるときに、次女が「パパのご飯がいい」と残念がってくれたことです。ほかにも家族と向き合う時間をしっかり取れたことは本当にありがたかったですし、育休中の間に長女が率先してお手伝いをしてくれたり、ママにべったりだった次女がお姉ちゃんとして息子と遊んでくれるようになったりなど、子どもたちの成長が見られたことも嬉しかったですね。

――「パパのご飯がいい」は、最高のご褒美の言葉ですね!

土井さん そうですね。あっさり味が好きな長女は「ママの味派」ですが、次女は私の料理の味付けがハマったみたいです(笑)。

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「育休中に作った手羽中の唐揚げ。長女も次女もたくさん食べてくれました!」(土井さん)

■復帰後、同じ部署のメンバーの成長を感じた

――仕事面での収穫はありましたか?

土井さん はい。育休中に私の業務を引き継いでくれたメンバーたちが、確実に成長をしてくれました。組織横断のプロジェクトを通じて、それぞれがスキルアップをしてくれていたんです。おかげで、復職後は現場業務をメンバーに任せ、マネジメントや新しい企画に専念できるようになりました。

――想像以上の成長を感じたんですね。

土井さん もともと「自分がいなくても組織は回るはずだ」という考えはあったんです。それだけ優秀なメンバーが働いているという信頼がありました。今回の育休は、それを証明する機会にもなりましたし、メンバーにとっても、組織にとっても、とても良い経験になったと感じています。

■育休を検討するなら、今から夫婦でしっかり話し合おう!

――これから育休を予定・検討しているご家族へ、メッセージをお願いします。

土井さん 私自身、1回目の育休では「妻の負担を軽くするには何をすればいいのか」が分からず、家事や育児が後手に回ってしまったという反省があります。その経験を踏まえ、今回は妻の希望を優先しながら、しっかり対応することができたと思っています。
 より良い育休にするためには、事前の準備と夫婦での話し合いが欠かせません。育休中の家事・育児の分担、お金のこと、行政の手続きなど、まずは一緒に情報を集めて話し合うことから始めてみてください。

――早めの準備がカギですね。

土井さん そうですね。どうしても父親は「子どもが生まれてからがスタート」となりがちですが、それだと母親との間にスタートの時点で差ができてしまいます。育児への温度感のギャップが揉め事に繋がる可能性も。だからこそ、妊娠中から少しずつ関連情報に触れておくと、意識の準備も整い、スムーズに育休に入れると思います。

(取材・文:江原めぐみ、イラスト:ぺぷり)

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