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家電製品の「梱包用段ボール」は処分or保管? 収納アドバイザーが指南する“残す基準”

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家電製品の「梱包用段ボール」を残す基準は?(画像はイメージ)
家電製品の「梱包用段ボール」を残す基準は?(画像はイメージ)

 春は家電量販店が「新生活応援キャンペーン」といった割引サービスを行っており、通常よりもお得に家電製品を購入できるチャンスです。しかし、家電製品の購入後に梱包(こんぽう)用の「段ボール」の扱いに困ったことはありませんか。解体して、資源ごみとしてリサイクルに回す人が多いと思いますが、中にはそのままの形で保管して、収納に使う人もいるようです。

 室内のスペースを有効活用するために、家電製品の段ボール箱は捨てた方がよいのでしょうか。それとも、収納用として残した方がよいのでしょうか。収納アドバイザーの岩佐弥生さんが解説します。

「かもしれない」で判断しちゃダメ

 家電製品の梱包用段ボールを捨てるか、収納用として残すかは各家庭の事情によりさまざまで、どちらがよいとは一概に言えません。残す人、捨てる人、どちらもいます。捨てる人の中でも、全部捨ててしまう人もいれば、自分にとって必要な梱包用段ボールだけ残して収納しておく人もいます。

 残す人の理由は「梱包用段ボールが取っ手付きなので収納しやすい」「近々、引っ越しの予定がある」「家電を中古で売るとき、梱包用段ボールがあると高く売れる」などです。捨てる人の理由は「湿気による虫の発生が心配」「梱包用段ボールに収納するのは見た目が気になる」などです。

 梱包用段ボールを残すのか、捨てるのかを決める前に、まずは梱包用段ボールを収納に使うメリットとデメリットを整理しましょう。例えば、特に傷をつけたくない家電製品や、家電製品自体が大きく、他の収納ボックスでの代用が難しい場合は、梱包用段ボールに収納しておくと便利です。年中使う家電は保管の必要がありませんから、基本的に梱包用段ボールは残さなくてもよいでしょう。

 一方、湿気がある場所で段ボールに入れて保管すると、湿気を好む虫の格好のすみかになる可能性もあります。風通しのよい場所で保管したり、防虫対策を考えながら保管をしたりするとよいでしょう。

 ヒーターのような、冬にしか使用しない家電製品の場合、梱包用段ボールに収納した方が、そのまま保管しておくよりも家の収納スペースを有効に使うことができます。梱包用段ボールは基本的に四角い形状ですので、空間を区切りやすく、重ねて収納することも可能です。逆に、家電製品を箱に入れずに収納すると重ねて収納することが難しいため、収納できない無駄なスペースが生まれやすくなります。

 ただ、箱から出したりしまったりするのが面倒という場合は、梱包用段ボールは処分し、家電にホコリよけをかぶせて保管しておくのも一つです。何を優先したいかで「処分」「残す」を決めるとよいでしょう。

 家電製品を購入したときにクッション材として大量の発泡スチロールが入っていた場合、段ボール自体が梱包されていた家電製品よりもかなり大きなサイズであることが多いです。そのため、別の段ボールに入れ替えて保管することで家の収納スペースをさらに広げることができます。その際、中身が分かるようラベリングもしっかりしておきましょう。

 決まった季節にしか使用しない家電製品用の梱包用段ボールを残しておいた場合、その家電製品を使っている季節には、段ボール箱の中は空っぽです。

 そこで、段ボール箱を折り畳んだ方が収納スペースが広がるため便利そうに見えます。しかし、家電製品を片付けるオフシーズンになれば、改めて、段ボールを組み立てる必要があり、いちいち組み立てるのは面倒という人には不向きです。

 また、折り畳んだことで空いたスペースに別の物を置いたり、新たな物を買い込んだりすると、家電製品の元々の置き場所がなくなってしまう可能性もあるため、安易に段ボールを折り畳んでおこうという発想は注意が必要です。

 逆に、しっかりと物の管理ができる人は折り畳むことで空間を有効活用できます。このとき、「広がったスペースに何を収納するのか?」「オフシーズンになったら、家電製品をしまうため、今置いている物はどうするか?」まで計画を立てておきましょう。自分の性格に合わないことを無理に行っても長続きはしないものです。オンシーズン中、畳んでおくかどうかは自分の性格や癖を考えて決めるとよいでしょう。

 各家庭によって家の広さや収納スペース、収納の基準、ルールはさまざまです。家の広さに関係なく、家電製品を梱包用段ボールに無理に収納しようとしなくても大丈夫です。むしろ、「なぜ、梱包用段ボールに収納しておきたいのか?」という動機付けの方が大事です。梱包用段ボールの使用と処分のルールを決めて、その中で賢く使うとよいでしょう。

 注意が必要なのは「今後、使っている家電製品を売るかもしれない」という理由で、たくさんの梱包用段ボールを畳んで保管しているケースです。折り畳んでいるとはいえ、家の中の収納スペースが少なくなってしまいます。「果たして本当に売るのか?」「売ってプラスになる商品なのか?」まで掘り下げて考えた上で、それでも必要であれば、梱包用段ボールを残すようにしましょう。

「もしかしたら、引っ越しのときに役立つかもしれない」という理由も同じです。近々、引っ越しが決まっているならまだしも、「かもしれない」はいつ来るか分かりません。永遠に来ないかもしれない可能性に段ボールで空間を占領されることこそ、もったいないことです。今は引っ越し業者に頼めば、段ボールを無料でもらえる時代なので、あっさりと割り切ることも大切です。

オトナンサー編集部

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