大ブーム到来の今こそ知っておきたい「日本サウナ」50年の歩み
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現在は第3次ブーム、日本での起源は1964年
サウナブームが到来しています。
熱いサウナと冷たい水風呂などのクールダウンを繰り返す「温冷交代浴」で血流が活発になり、さらに自律神経の活動も活発になって、深いリラックスを得る「ととのう」というキーワードが話題になりました。

2015年、2019年に連載されたサウナを題材にしたマンガ「サ道」(タナカカツキ著)の反響が高く、2019年にはTVドラマ化もされ、サウナに興味を持つ人が増加しています。
現在のサウナブームは第3次ブームと言われています。
わが国でのサウナの起源は56年前、1964(昭和39)年の東京オリンピックの際、フィンランド選手団が持ち込んだこととされています。その後の高度経済成長期に、ゴルフなどスポーツ施設の付帯施設やカプセルホテルの定番付帯施設として、一気に全国に拡大していきました。
いずれも男性向けの施設だったため、サウナには中高年の男性のイメージが根強くあります。また、この時期に拡大したサウナは高温低湿のドライサウナが中心で、「つらい」「我慢比べ」といったイメージもつきました。
温浴施設の拡大は1990年代から
第2次サウナブームは、1990年代からの温浴施設ブームと重複して起きました。温浴施設とは、
・健康ランド
・スーパー銭湯
・クアハウス
・日帰り温泉施設
・スパ
・サウナ
などを指します。
国内には温浴施設が数多く存在していますが、リフレッシュを目的とした集客業態としての温浴施設が一気に拡大したのは1990年代からの温浴施設開発ラッシュによるものです。
長引く景気低迷でさまざまな集客業態の業績が伸びない中、健康ランドの「相模健康センター」(神奈川県座間市)がファミリーなどに盛況だったことがデベロッパー(土地開発業者)に着目され、改めて温浴施設に興味が持たれるようになったのです。

温浴施設は当時の癒やしブームをけん引し、おりしも郊外エリアの大型複合商業開発が活発な時期であったことから、大型ショッピングセンターやパワーセンター(安売り店が集まった商業施設)などの複合集客施設として導入が進展しました。
美容の観点から女性に普及
温浴施設は、新しいアイテムを順次取り入れて集客を維持していることが特徴です。基本的には「お風呂 + α」のシンプルな施設構造であり、さまざまな要素を付帯していくことで付加価値を高めています。
その付加価値アイテムの代表的なものが、発汗によるデトックス効果をうたうサウナ系温浴施設です。
温浴施設開発が一巡し、話題性が低下し始めた2000年代に入ってからは岩盤浴ブームが起こり、既存の温浴施設に次々と導入されていきました。

その後、チムジルバン(韓国の温浴文化に基づいた温浴の形態)、ゲルマニウム温浴、溶岩浴、麦飯石サウナ、薬草サウナなど、多様なサウナ系温浴アイテムが登場。さらに、アロマオイルを使用したロウリュや蒸気をタオルで仰ぐアウフグースなどのエンターテインメント性のあるサービスも登場しました。
この時期、一気にサウナ系温浴施設の種類が増えて認知度が上がり、また当時、サウナと言う認識はなかったかもしれませんが、美容の観点から岩盤浴などのサウナ系温浴施設が女性に普及していきました。
注目はフィンランド式サウナ
現在の第3次ブームでは、フィンランド式サウナが注目されています。低~中温・高湿であまり苦しくなく、男女で利用できることが特徴です。
サウナは冷え症に効いたり、発汗作用から美容に良かったりするという情報が女性誌でも取り上げられたため、サウナに興味を持つ女性が増加。そのため、女性専用施設が徐々に増え、女性を意識したコンセプトのものも見られるようになりました。
女性向けサウナで有名なのが「SaunaLab(サウナラボ)」(名古屋市)です。女性限定サウナエリア「LAPIN MOUNTAIN(ラピン マウンテン)」は北欧をイメージしたおしゃれな内装で、今までになかった新しい感覚のサウナになっています。
中には三つの山小屋風サウナにアイスミストなどを設置。随所に女子好みの演出があります。女性ひとりからの貸し切りが可能で、プライベート感もあって、女性が安心して楽しめるサウナです。
また、大磯プリンスホテル内に2017年7月にオープンした「THERMAL SPA S.WAVE(サーマル スパ エス ウエーブ)」(神奈川県大磯町)のスパフロアは水着着用で男女一緒に利用でき、海が一望できるパノラミックサウナ、岩盤浴、アロマや光で静かな瞑想(めいそう)を促すテピダリウム、フィンランドサウナの四つのサウナの他、インフィニティプールなどがあります。

スタイリッシュな内装デザインにバーやテラスも完備され、大人のラグジュアリーな空間となっています。
テントサウナの導入が拡大
今回のサウナブームをけん引している新しいトレンドのひとつが、アウトドアサウナです。
本場のフィンランド式サウナは自然の中にサウナを設置し、サウナの後に川や湖に飛び込んでクールダウンしたり、森の中で外気浴をしたりするなど、アウトドアを満喫できる楽しみ方があります。
日本においても最近、アウトドアイベントの体験としてテントサウナの導入が拡大しています。

テントサウナはテントの中で、薪(まき)で温めたサウナストーンに水をかけてロウリュを楽しむ形態です。テントを設営でき、薪ストーブをたけるところならば比較的場所を選ばず、既存のグランピング施設に期間限定で導入されるケースも見られます。
国内におけるアウトドアブームの流れの中で、グランピングの付加価値としての期待が高まっていると言えるでしょう。
女性がリラックスして時間を過ごす業態も
既存温浴施設業態の中にも、サウナが増えています。
近年、スーパー銭湯クラスの温浴施設で女性がリラックスして時間を過ごす業態を志向する動向が見られ、お風呂のほかにサウナとコワーキングスペースを導入する施設が見られます。
温泉道場(埼玉県ときがわ町)が展開する「おふろcafe utatane」(さいたま市)は20代の女性をターゲットに、家にいるような気分で過ごせるおしゃれなスペースを提供。
お風呂とサウナの他、ハンモックのあるリラックスコーナーやラウンジ、コワーキングスペース、カフェなどドライゾーンを女子好みに充実させています。同施設は通常のスーパー銭湯よりも高い客単価を実現し、業界から注目されました。

スーパー銭湯大手の極楽湯(千代田区麹町)は新しい都市型温浴業態として「RAKU SPA」を展開。2019年3月にお風呂・サウナ、コワーキングスペースからなる「RAKU SPA 1010 神田」(千代田区神田淡路町)をオープンしました。地下1階に女性専用エリアを設けるなど、やはり女性を意識した施設になっています。
2019年3月にオープンした日本最大級の施設
温浴施設は市場が飽和状態と言われている中でも、大型施設の新規開業やリニューアルオープンが見られます。新しい施設は、やはりサウナ系温浴施設を充実していることが特徴です。
愛知県で温浴施設を展開するZIP(墨田区)が2019年3月にオープンした「SPADIUM JAPON(スパジアム ジャポン)」(東久留米市上の原)は日本最大級の温浴施設で、15種類のお風呂とサウナからなる施設です。

サウナ系温浴施設が充実しており、蒸気サウナや塩サウナ、水風呂、炭酸水風呂に加え、パワーストーンである五色瑪瑙(めのう)を使用した「COLORED FOREST(カラード フォレスト)」、紅岩塩を使用した「RED HOT ROOM」など、多種多様な薬石からなる関東最大級100床の岩盤浴エリアが導入されています。
インバウンド集客を見込む施設も
また最近では温浴施設を日本独特の文化と捉え、インバウンド集客を見込む施設も多くなっています。
2019年4月にリニューアルオープンした、東新アクア(墨田区亀沢)が運営する「両国湯屋 江戸遊」(同)は和モダンを基調にしたデザインの温浴施設。のれんをイメージした外装が印象的です。

葛飾北斎の浮世絵が銭湯絵になっている大浴場や、フィンランドサウナ、アロマスチームサウナ(女湯のみ)、中温サウナ(男湯のみ)の三つのサウナ、遼寧石を使用してひとりひとりのベッドスペースでくつろげる「白珪房」やピンク麦飯石を使用した「月光房」、ラドン岩盤浴「風」の三つの岩盤浴、六つのリラクセーション、四つの休憩所、コワーキングスペースなどから構成されています。
ご興味のある人は、新しい感覚のサウナ系温浴施設に足を運んでみてください。
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