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健康診断で「ピロリ菌陽性」判定 放置すると胃がんに!? 医師が教える注意点&治療法

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健康診断でピロリ菌陽性と診断されたら?(画像はイメージ)
健康診断でピロリ菌陽性と診断されたら?(画像はイメージ)

 健康診断でピロリ菌陽性と判定され、驚いた経験のある人もいるのではないでしょうか。ピロリ菌が胃の中にいると、胃がんのリスクが高まるとされています。健康診断でピロリ菌陽性と判定されたら、どのように対処すればいいのでしょうか。陽性と判定されたにもかかわらず、そのまま放置するとどうなるのでしょうか。

 ピロリ菌に感染する原因や主な症状のほか、ピロリ菌陽性と判定された場合の注意点などについて、「eatLIFEクリニック」(横浜市旭区)院長で、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんが解説します。

自覚症状がまったくない場合も

 ピロリ菌の正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ」で、人の胃の粘膜に定着する菌です。ピロリ菌の感染経路は詳しくは分かっていませんが、幼少期に井戸水をそのまま飲むなど、子どもの頃の衛生環境が原因で感染することが多いと考えられています。

 乳幼児は免疫力が低いためピロリ菌に感染しやすく、食べ物の口移しなどによる親からの感染が疑われるケースが多いです。大人になってから、日常生活でピロリ菌に感染する可能性は低いです。

 子どもの頃の衛生環境が感染に影響するためか、日本では年齢が高い人ほど感染率が高く、厚生労働省の会議で示された資料によると、50代で4割超、70代以上で6割以上といわれます。

 ピロリ菌はアンモニアや毒素を作り出して胃の粘膜に悪影響を与えるため、ピロリ菌に感染すると胃炎や胃潰瘍になることがあります。その場合、胃の痛みや不快感、胸焼けなどさまざまな症状が現れます。

 しかし、自覚症状が全くない人も多く、健康診断などで初めてピロリ菌に感染していることを知り、驚くケースがよくあります。つまり、実際に検査をしないと、ピロリ菌に感染しているかどうか分からないことが多いので、健康診断を定期的に受けることがとても大切です。

 もし健康診断で「ピロリ菌陽性」と診断されたのに感染を放置した場合、先述したように、胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんなどの病気を引き起こす可能性があります。特に、ピロリ菌に感染していると胃がんのリスクが高まるため、健康診断で陽性と診断された場合は医療機関を受診してください。胃がんの人の9割以上がピロリ菌に感染していたことが分かっています。

 ここで、ピロリ菌の感染の有無を検査する方法や、感染時の治療法について解説します。健康診断でよくあるのは胃のバリウム検査(エックス線検査)で、「萎縮性胃炎」という、ピロリ菌による胃炎の可能性を指摘されるケースです。この場合、病院で胃カメラ検査を受けて萎縮性胃炎が確認できたら、血液検査でピロリ菌の抗体を測定します。

 胃カメラ検査のときに人体から採取した組織、細胞の形態を顕微鏡で観察し、病気の可能性を診断する、いわゆる「病理検査」でピロリ菌の有無の確認を行うこともありますが、胃カメラ検査よりも簡便な血液検査で、ピロリ菌の抗体を測定することが多いです。他にも、便検査や呼気検査(尿素呼気試験)でもピロリ菌の有無を確認できます。

 ピロリ菌の感染が判明したら、基本的には除菌治療を行います。ただし、除菌治療の前に、胃カメラ検査で先述の萎縮性胃炎にかかっていることを確認しなければ、健康保険が適用されません。そのため、血液検査や便検査などでピロリ菌への感染が判明した場合、胃カメラ検査は必須です。なお、バリウム検査で胃潰瘍と診断されたときも除菌治療に健康保険が適用されます。

 除菌治療は朝と夜の2回、抗生物質と胃薬を同時に飲みます。これを1週間継続します。薬を飲んでいる間は飲酒を控えた方が除菌率が上がります。一般的に、この除菌方法で9割以上の人が除菌に成功します。

 薬を飲み切って1カ月が経過したら、除菌に成功したかどうかの確認のため、尿素呼気試験をします。除菌に失敗した場合、薬の内容を変更した2次除菌用の薬のセットが処方されるので、それを1週間飲み続けます。1回目同様、薬を飲み切ってから1カ月後に再度、尿素呼気試験を行います。

 なお、検査の種類によっては、ピロリ菌に感染しているのに「陰性」と診断されてしまうことがあります。これを「偽陰性」といいます。例えば、胃カメラの検査のとき、病理検査のように胃の組織を検査してピロリ菌の有無を調べる方法だった場合、組織を取った部位によっては、その場所にたまたま、ピロリ菌がいないこともあるので、たとえピロリ菌に感染していても陰性と診断されることがあります。

 また、ピロリ菌による萎縮性胃炎は、ピロリ菌に感染して一般的に10年以上経過しないと症状が胃に出現しないため、胃壁の見た目でピロリ菌がいないと判断されることもあります。血液検査でピロリ菌の抗体を調べるときも、体調や内服している薬の影響で偽陰性になることがあります。陰性でも抗体濃度の数値が高めだったら、尿素呼気試験をすることで陽性が判明することがたまにあるのです。

 医師の経験、判断によって変わってくるので、正確な診断を受けたいのであれば、消化器内科を受診した方がいいと思います。

 なお、ピロリ菌を除菌しても数年間は萎縮性胃炎は完治しません。萎縮性胃炎は胃がんにつながるリスクが高いため、除菌後も年1回、胃カメラ検査を受けることが大切です。

オトナンサー編集部

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