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全通が遠のく「日本海沿い高速」 開通時期やはり見直し 一部“山の復元”が必要に!?

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国土交通省の秋田河川国道事務所と酒田河川国道事務所は2024年12月19日、日本海東北道の未開通部である山形・秋田県境部の「遊佐象潟道路」について、一部区間で開通時期を見直すと発表しました。

日本海東北道「遊佐象潟道路」一部で開通時期を見直し

 日本海沿いを縦貫する高速道路の全通が遠のきます。国土交通省の秋田河川国道事務所と酒田河川国道事務所は2024年12月19日、日本海東北道の未開通部である山形・秋田県境部の「遊佐象潟道路」について、一部区間で開通時期を見直すと発表しました。

Large figure1 gallery12遊佐象潟道路の状況(画像:国土交通省)。

 遊佐象潟道路は、山形県遊佐町から秋田県にかほ市までの17.9km。2025年度に秋田側の7.3kmが、2026年度に山形から県境部の10.6kmが開通する見込みでした。

 時期が見直されるのは後者の県境部で、遊佐鳥海ICから吹浦IC(仮称)までの2.3kmは2026年度から変わりないものの、県境部8.3kmについては白紙となりました。

 この県境区間は9月の段階で、施工計画の見直しが必要との発表を行っています。7月の大雨で切土区間の工事進入路が被災し、両側からの施工が困難になったほか、掘削中の箇所で硬い岩盤が発生し施工に時間を要しているといいます。

 さらに、山形側で史跡としての「鳥海山」を通過する箇所(吹浦IC-女鹿IC)では、史跡調査の結果、史跡範囲外の「旧登拝道」が史跡としての価値を構成すると評価されたことを受け、史跡指定範囲が延長され、追加の調査や設計・施工が必要になりました。

 ここは元々、トンネル(函渠)とすることで史跡を保存する計画でしたが、そのトンネルの上に“山を復元”して保存する計画になったそう。新たな盛土などが必要な状況です。

 なお、日本海側を新潟から秋田まで縦貫する日本海東北道の未開通部は、新潟・山形県境の「朝日温海道路」40.8kmと、ここ「遊佐象潟道路」のみとなっています。

 朝日温海道路も工事が盛んに進められていますが、開通時期はまだ発表されていません。今回の「朝日温海道路」の部分延期が、全線開通の時期をさらに繰り下げるのか。「見直し後の開通時期については、今後の構造物工事や切土工事の進捗を踏まえて工程を精査し、改めてお知らせいたします」とされています。

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