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ストレスで胃がキリキリ、市販の「胃薬」手放せない…常用による“4つのリスク”とは【薬剤師が解説】

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市販の胃薬を常用するリスクとは?
市販の胃薬を常用するリスクとは?

 現代はストレス社会といわれており、仕事や私生活などで胃がキリキリと痛むことがある人は多いと思います。その際、ドラッグストアで手軽に購入できる胃薬は重宝しますが、SNS上では「胃薬を飲んだら胃痛が治った」という声のほか、「胃薬が手放せない」「毎日、胃薬を飲んでいる」などの声も上がっており、胃薬を日常的に飲み続けている人もいるようです。

 もし市販の胃薬を常用した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。胃薬の種類や効果、市販の胃薬の常用リスクなどについて、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。

胃薬は主に6種類

Q.そもそも、胃薬にはどのような効果があるのでしょうか。

真部さん「胃薬は含有される成分や効果により、大きく6種類に分けられます。順番に解説します」

■制酸薬
胃酸を中和することで、出過ぎた胃酸が胃の粘膜を傷つけることを防止する薬です。

■H2ブロッカー
胃酸を中和するのではなく、分泌自体を抑える薬です。胃酸の出過ぎに効果を発揮します。

■消化管運動機能改善薬
消化酵素を補い、胃もたれや消化不良を軽減します。

■粘膜保護薬
その名の通り胃の粘膜を保護、修復し、ストレスなどで粘膜が荒れてしまい、空腹時にキリキリ痛むときなどに有効です。

■鎮痙薬(ちんけいやく)
処方・市販の両方で用いられる「ブスコパン」という痛み止めが該当するのですが、これは胃腸の筋肉のこわばり、けいれんを解消することで痛みを軽減するものです。同じ内臓の痛みでも、生理痛などに効く「ロキソニン」とは作用が異なります。

■漢方薬
胃の調子の改善と共に、体質改善が期待できるのが特徴です。

市販薬の服用にあたっては、不調の原因や胃の状態、体質などに合わせた使い分けが大切です。

Q.ストレスで胃がキリキリする人が市販の胃薬をよく使うことがあります。市販の胃薬を常用しても問題はないのでしょうか。それとも、健康上のリスクを引き起こす可能性はあるのでしょうか。

真部さん「胃痛が一時的な症状であれば市販薬を服用しても構いませんが、習慣的に服用するのはお勧めできません。

ストレスが胃痛を引き起こすメカニズムを簡単に説明すると、ストレスで自律神経が乱れると、胃の血管の収縮に伴って血流が減少し、胃の粘液分泌減少を引き起こします。一方で胃酸の分泌は促進されるので、胃酸過多が起こり、粘膜が傷つけられて痛むというわけです。

市販の胃薬は、あくまでこの痛みの対症療法に過ぎない上、常用すると主に4つのリスクが考えられます。1つ目が根本的な原因を見逃してしまうというリスクです。胃痛がストレス性だと思い込んでも、実は胃潰瘍や胃がん、逆流性食道炎などの大きな病気が隠れている場合があります。市販薬で胃痛が治ったことで受診に至らず、根本原因の発見が遅れる恐れがあります。

2つ目が副作用のリスクです。長期間、制酸剤を服用するとカルシウムやマグネシウムなどの吸収に影響が出ますし、H2ブロッカーの服用は、胃酸が本来果たすべき機能を止めてしまう可能性があります。胃酸にはミネラルとビタミンの吸収、タンパク質の分解などさまざまな機能があり、それらが不足すれば栄養吸収の低下や腸内環境の変化のほか、貧血や味覚障害、消化不良などの疾患につながる恐れもあるでしょう。

3つ目が服薬を続けて症状が悪化してしまうリスクです。薬の使い過ぎによって胃の自然な働きを乱してしまうと、逆に症状を悪化させてしまう場合があります。

4つ目が腸管感染症にかかるリスクです。胃酸は強酸作用によって殺菌効果を発揮します。普段であれば唾液とともに入ってきた異物や細菌を殺菌してくれますが、長期間胃酸の分泌を止めると、この作用が弱まってしまい、感染症にかかる可能性が高くなる恐れがあるでしょう。

いずれにせよ、市販薬には添付文書がついており、指示通りに服用するのをお勧めします。例えばH2ブロッカーのある胃薬の場合、胃痛が3日続けて改善しない場合は医師、薬剤師に相談し、2週間を越えて服用しないようにと添付文書に記載されています」

Q.症状によって異なるとは思いますが、胃の症状に関する処方薬は長期間飲めるように調剤されているのでしょうか。ストレスで胃がキリキリする場合、できるだけ医療機関で薬を処方してもらうのが望ましいのでしょうか。

真部さん「長期間服用が必要なケースとして慢性胃炎や逆流性食道炎などがあります。処方薬の場合は、医師が症状や既往の疾患、体質などに合わせて定期的なフォローで副作用や効果を確認しながら、必要な期間だけ服用できるように調整しています。

胃酸の分泌を止めるとさまざまな弊害を伴うため、漫然とした服用を避ける意味でも経過観察が重要となります。自己判断での服用中止は、リバウンド現象が起きる、症状が再発するなどの危険性があるので避けてください。

例えば逆流性食道炎に効果のあるPPI(プロトンポンプインヒビター)、処方薬では『タケキャブ』『ランソプラゾール』という胃酸分泌抑制薬は、逆流性食道炎の場合は、通常4週間までの投与という決まりがあります。効果が不十分な場合には8週間まで延長可能になっていますが、自己判断での服用は危険なので、症状が続く場合は必ず医師や薬剤師に相談しましょう」

オトナンサー編集部

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