デカくなってる!!「無人機どっさり空母」新型案が韓国で披露 有人機はもういいぜ!? 日本にも誕生の可能性
- 乗りものニュース |

韓国の海洋防衛装備展で、新たな「無人機空母」のコンセプトが発表。ここに搭載する無人機の開発をめぐる動きも活発化しています。もしかすると、日本でも無人機をどっさり積んだ空母が誕生する可能性もあります
有人機搭載はもう、いいんじゃね? 新型「無人機空母」コンセプト
韓国の造船メーカー・ハンファオーシャンが、2025年5月25日から28日まで釜山で開催された海洋防衛装備展示会「MADEX2025」でUAS(無人航空機システム)を搭載する空母「ゴーストコマンダー2」を発表、大型模型の展示を行いました。これは「無人機空母」と呼べるコンセプトの艦の最新バージョンです。
2024年に初来日した独島級揚陸艦「馬羅島(マラド)」。韓国最大級の艦でヘリコプターも搭載可能(乗りものニュース編集部撮影)
韓国では文在寅政権時代の2019年、まず固定翼航空機の搭載艦を建造する案が浮上しました。このときは、現在運用されている独島(ドクト)級強襲揚陸艦2隻を、海上自衛隊のいずも型ヘリコプター搭載護衛艦と同様、F-35B戦闘機を運用できる軽空母に改修し、さらにF-35Bの運用を前提とした強襲揚陸艦(LPX-2)を新造する計画でした。
それが2020年代初頭には、中期的な国防方針を定めた「国防中期計画」に組み込まれ、2021年、満載排水量4万5000t級の本格的な軽空母「CVX」の建造計画に発展していました。これには、イギリス海軍のクイーン・エリザベス級空母などと同様、F-35Bの発艦を補助するスキージャンプが艦首に備わる想定でした。
しかし2022年に誕生した尹錫悦政権は、3000億円を超える建造費やF-35Bの調達費などの投資を費用対効果の面から疑問視し、CVX計画を段階的に縮小。同年に始まったロシアのウクライナ侵攻など最新の軍事情勢なども鑑みた結果、F-35Bを搭載する軽空母ではなく、多数のUAS(無人航空機システム)とヘリコプターを搭載する「無人機指揮艦」を建造すべきとの声が大きくなっていました。
韓国政府はCVX計画の放棄と無人機指揮艦の建造計画を正式には発表していませんが、既に2023年ごろには無人機指揮艦の建造は既定路線となっていたようです。ハンファオーシャンは2023年10月にソウル近郊で開催された防衛装備展示会で、無人機指揮艦のコンセプトモデル「ゴーストコマンダー」を発表しています。
え、大きさ2.5倍になってる!?
2023年発表時のゴーストコマンダーは、最上甲板をUASの着艦、その下の甲板をUASの発艦に使用する、まるでアニメか特撮作品に出てきそうな近未来的なデザインの艦でした。
大韓航空の航空宇宙事業部がMADEX2025で展示したジェット推進UASのコンセプトモデル。ゴーストコマンダー2の模型の甲板上にもよく似た形状のUASの模型が並んでいた(竹内 修撮影)
それに対し、今回MADEXで模型が公開されたゴーストコマンダー2は、現在各国が運用している空母や強襲揚陸艦のような、全通甲板を備える常識的なデザインの艦になっています。
また、ゴーストコマンダーは満載排水量1万6000t程度の小型艦として構想されていましたが、ゴーストコマンダー2はCVX(約4万t)と同程度の満載排水量4万2000tに大型化しています。
ハンファオーシャンはゴーストコマンダー2のデザインやサイズは、あくまでも検討案の一つだと断った上で、ゴーストコマンダーより大型化した理由について、ヘリコプターや上陸用舟艇を搭載して強襲揚陸艦としても運用することや、将来UASが大型化することなどを考えて、ゴーストコマンダーより大型化したと説明していました。
同社は、搭載するUASよって搭載可能な機数が決まるため、どのようなUASを何機搭載できるかは明言できないとしていました。ただ搭載機については、パートナーシップを締結している大韓航空の航空宇宙事業部が開発を進めるジェットエンジン動力のUASや、アメリカのジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)が提案するMQ-1C「グレイイーグルSTOL」の搭載が有力視されているようです。
日本に波及する可能性「大アリ」のワケ
MQ-1Cは、ハンファグループの航空宇宙部門であるハンファ・エアロスペースとGA-ASIが共同でビジネスチャンスの追求に合意し、ハンファ・エアロスペースがエンジンの開発・生産設備の開設を決めています。
いずも型護衛艦「かが」改修後。F-35Bが搭載可能になった(画像:海上自衛隊)
また、GA-ASIは海上自衛隊に対しても、ゴーストコマンダーのような固定翼UASの艦上運用を提案しています。
海上自衛隊は2024年に洋上監視能力を強化するため、GA-ASIのMQ-9B「シーガーディアン」の導入を決定しています。海上自衛隊は陸上基地からのシーガーディアンの運用を想定していますが、GA-ASIはシーガーディアンを含めたMQ-9BのSTOL(短距離離着陸)能力を強化するキットの開発を進めています。
2025年5月に千葉県の幕張メッセで開催された防衛総合イベント「DSEI Japan 2025」では、GA-ASIの親会社であるジェネラル・アトミクスがSTOLキットを装着したMQ-9Bの模型を展示するとともに、いずも型ヘリコプター搭載護衛艦での運用案を紹介するパンフレットを配付していました。
前に述べたように海上自衛隊のシーガーディアンは洋上監視能力の強化を目的とするものですが、パンフレットには潜水艦を探知する「ソノブイ」を投下するランチャーポッドの搭載例も描かれていました。
また、GA-ASIの担当者によると、STOLキットを装着したシーガーディアンは、パンフレットに描かれたいずも型だけでなく、ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦での運用も可能だとのことです。
韓国海軍の無人機指揮艦構想も、海上自衛隊のシーガーディアンの艦上運用も、まだ正式決定した話ではありません。ただ、日韓両国を取り巻く動きはリンクするものがあります。近い将来、GA-ASIのUASを搭載する「無人機どっさり空母」が、日韓両国で誕生する可能性もあります。
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