“演じるのに疲れた人”へ。誰もが抱える“キャラ分け”の正体を描いた本を読んでみた
- マイナビウーマン |

職場の上司、後輩、取引先、恋人、両親、友人……どんな人に対しても自分を作らずに「いつもの自分」でいられる人など、この世にいるのでしょうか。
現代において、人によって自分を使い分けるのは処世術ともいえるし、相手によっては本当の自分を見せない方がラクと考える人もいるかもしれません。だけど演じるほどに、本当の自分がどこにいるのか、本当はどう思っているのか、自分の気持ちが分からなくなっていくことも。
日常生活と切り離すことは難しい、誰かの前での「演じる」行為はどうして行われるのか。演じることは、私たちにとって救いとなるのか。自分にとっての日常の演技のあり方を考えたい時に、おすすめの本があります。
「今日も演じてます」の読みどころ
・インタビュー調で進む会話で、演じるストーリーをラジオのように浴びられる
・自分の周りにいてもおかしくないほど身近な人の「演じるまで」の人生を深掘りしている
・私たちが日常生活で演じてしまう理由が分かる
■「みんなの演技ストーリー」をラジオのように文字で浴びる
日常の演技はとても自然に行われるため、なぜ自分が演じているのかを説明するのは難しいことも多いでしょう。『今日も演じてます』(月と文社編)では、生活の中で思わず演じずにはいられなかった人たちをディープに取材しています。「陰キャを演じている人」、「良い母を演じている人」、「できる人を演じている人」など、8人の演じる人々が登場し、身の上話がインタビュー調で語られていきます。
取材される人とインタビュアーの会話がそのまま文字になったかのようなカジュアルな文体で、読み口はまるでラジオのよう。自分もその場で2人の話を聞いているかのように、するすると言葉が入ってきます。普段本を読まない人でも、頭を空っぽにして楽しめそうな気軽さがあります。
本書で語っている演じる人々はいずれも一般の方。演じることについて掘り下げていくために、非常に個人的な物語が語られているのが印象的です。
どんな仕事をしているのか、どんな家庭で育ったのか、なぜキャラを演じるようになったのか、演じることはツラいのか……その人がなぜ演じるに至ったのか、そしてなぜ演じずにはいられないのかが、丁寧に語られていきます。
■演じる理由とともに「どこかの誰かの人生」を垣間みる
本書の面白い部分、他の本と一線を画する部分のひとつに、語られるエピソードがいい意味で個人的なものばかりであることがあります。エッセイ本を手に取れば、誰かの個人的なエピソードを読んでみることはできますが、本書のポイントは「自分と変わらないレベルの一般人」の話を聞ける……いや、読めるということ。
エッセイ本が出ているような人は、少なくとも著名な方なので、そこに登場するエピソードも少々、私たちの日常とはかけ離れたものも多いことでしょう。しかしここで語っているのは、社会人になったばかりの一般人男性や、子育て中の一般人女性など、自分の近くにいてもおかしくないほど身近な人の人生が、とことん掘り下げられているのです。
人生で「自分の半生を人に語って聞かせたことがある」という人は、あまり多くないのではないでしょうか。つまり、身近にいるような一般人の個人的なエピソードも、実はあまり聞く機会が多いとはいえないということ。子育て中の人に「なぜ子どもを産もうと思ったのか」「子どもを産んで後悔していないか」と、面と向かって聞くことができる人はあまりいないのではないでしょうか。
ごく身近でありながら、日常会話では聞けないほどに、その一人ひとりの人生が深掘りされているのが、本書の読みどころです。しかも会話調なので、参考になる点がまとめられているとか、演じないためのHOWTOが載っているとか、そういうことでもないのです。好きで演技している人もいれば、そうではない人もいる。
そこに「いい悪い」「役に立つか」などは関係ないといわんばかりに、淡々と話が進んでいきます。演じるのは疲れると感じていても、誰かに「こうしたらいいよ」とアドバイスされるのは疲れる、自己啓発本を読むのもなんだか疲れちゃう、そんな人におすすめしたい本です。
■演じ分けてしまうのは、自然なこと。どうやって折り合いをつけていくのか
本の中は99%、インタビューを受けている人の個人的な話なので、具体的なネタバレは控えますが、読み終わったあとは「みんなどこか、こじらしてしまう部分があるんだ」と思うことになるかもしれません。相手に合わせて演じ分けるのは、現代では当たり前のことだけれど、その演じ方にはそれぞれの理由があるのです。
どんな幼少期を過ごしたのかや、どんな家庭で育てられたか、どんな風に進路を選択したのか……深掘りされる話に触れていくと、その人が歩んできた人生の小さなきっかけ、一つひとつが「今どのように演じてしまうのか」につながっていくことが分かると思います。
インタビュアーの深掘りの仕方が上手いのもあるのでしょうが、本を読んでいくうちに、自分にも問いかけができるようになっていく気がします。自分の半生を振り返りながら、自分の演技傾向も、徐々に言語化できるようになっていく人もいるかもしれません。
自分とは違う人生を歩んできた人が、何を感じ、どう生きてきたかに触れてみると、よりいっそう「私たちが演じることは、自然なことなのだ」と感じられます。演じるのがつらいことはあっても、それでも生きているから、登場する人たちもみんな、演技してしまう自分に、どうにか折り合いをつけているように感じます。けれど本書には、何かのきっかけで演技することをやめることができたり、演技するキャラを変更したりする人も登場しています。
身近すぎるほどの一般の方々の語りだからこそ、彼らの話には、共感する部分も多いことでしょう。そして、人によっては自分の演技について、見直す部分や取捨選択したい部分が見えてくるかもしれません。演じる自分に疲れている人も、演じてしまう一般人の個人的なエピソードに興味がある人も、カジュアルに楽しめる良本。新生活にも慣れてきた連休のお供に、いかがでしょうか。
(ミクニシオリ)
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