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「タイタン号圧壊事故」の最終調査報告が公開 ずさんな管理が明らかに 際立つ日本の深海艇の驚くべき“水圧への備え”

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  • 乗りものニュース
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アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)は、2023年に発生した潜水艇事故「タイタン沈没事故」の調査結果を、2025年10月に公表しました。こうした事故は日本でも起こり得るのでしょうか。

事故を起こした「タイタン」とほかの潜水艇の大きな違い

 アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)は、2023年に発生した潜水艇事故「タイタン沈没事故」の調査結果を、2025年10月に公表しました。

Large figure1 gallery13JAMSTECが保有する有人潜水調査船(HOV)「しんかい6500」(画像:JAMSTEC)

 この事故は、北大西洋で1912年に沈没したタイタニック号の探索ツアーに向かった潜水艇「タイタン」が、2023年6月18日に行方不明となり、その後の捜索により水圧などの影響で圧壊していたことが判明したものです。運航していたオーシャンゲート・エクスペディションズ社のCEOを含む乗員5人全員が死亡しました。

 タイタンは、水深約4000mに沈むタイタニック号まで潜航するよう設計されていましたが、調査報告によると、船体には定員を大幅に超える乗員が搭乗し、不均等な荷重がかかっていたとのことです。さらに、船体設計上の制約や安全確認手順の不備も重なり、構造的な耐久限界を超えていたことが明らかになりました。

 ここで一つ疑問が浮かびます。こうした事故は日本でも起こり得るのでしょうか。

 本来、有人の潜水艇は人命を預かるため、安全性を最優先に設計されなければなりません。日本では、遊覧目的でこのような深度に潜る潜水艇の運行は許可されておらず、「タイタン」のような商業運航は制度上想定されていません。とはいえ、タイタンも「調査目的」という名目のもと、複数国の法律の抜け道を利用して運用されていた船です。

 そもそも、そのようなことをしないという前提ですが、日本で調査用の潜水艇を開発する場合には、設計深度の1.5倍に加え、さらに300mを加えた深さまで耐えられる構造でなければならないという安全基準があります。

 たとえば、JAMSTEC(海洋研究開発機構)が所有する「しんかい6500」は、最大潜航深度を6500mとしていますが、不測の事態に備えて、実際には1万50mの水圧にも耐えられる構造となっています。同艇は1990年代から2023年時点までに、マリアナ海溝や中央インド洋海嶺、南海トラフ、沖縄トラフなど、国内外の深海で1500回以上の調査実績があります。

 また、使用されている素材や構造にも大きな違いがあります。タイタンはコスト削減と遊覧目的での快適性を重視し、カーボンファイバーとチタンの複合材による円筒形構造を採用していました。一方、「しんかい6500」の乗員が乗るコックピットはチタン合金製で、球体構造を採用しています。球体は水圧が均等にかかるため、耐久性が高いとされています。

 なお、アメリカでも調査用の潜水艇は、設計深度の1.25倍の水深に耐えられる必要があります。中国では、条件によっては設計深度の1.1倍程度の強度でも認可される場合があるようですが、安全マージンを確保する点では共通しています。

 しかし、タイタンに関しては前述の通り、法的な抜け道を利用して「実験用潜水艇」として国際海域で運用されており、厳格な安全基準は適用されていませんでした。

 この件については、映画『タイタニック』の監督であり、自らも潜水艇でタイタニック号に何度も潜った経験を持つジェームズ・キャメロン氏も、事故当初からタイタンに対して懐疑的な見解を示していました。ロイター通信のインタビューでは、「ひどいアイデアだと思った。深海のエンジニアでもない乗客を乗せるのに、実験用の乗り物を使うべきではない」と述べています。また、同社で構造の不備を指摘し、耐圧性能が1300m程度しかないと警告した従業員が解雇されていたことも、現在では知られており、安全管理体制のずさんさが浮き彫りとなっています。

 一見すると、「しんかい6500」も「タイタン」も同じ有人潜水艇に分類されますが、構造や安全性を考慮すると、両者はまったく別物と言えるでしょう。

 なお、近年では深海を探査する潜水艇において、コストや安全性の観点から無人化が進んでいます。「しんかい6500」の後継についても、無人探査プローブの開発が優先されているのが現状です。

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