離婚→再婚→離婚する女性は「自由でうらやましい」存在なのか? 離婚と再婚の間でもがく女性たちの“赤裸々すぎる”本音
- オトナンサー |
「離婚するの、大変だった。もうコリゴリ!! 二度と結婚なんてしたくない」という離婚経験者の声は少なくありません。そうかと思えば、「パートナーがいないと生きていけない。早く相手を見つけて再婚したい」という人もいます。
かくいう私は後者で、派閥でいうと「結婚って素晴らしい派」です。よって、夫婦仲相談所を立ち上げたのですから。
一人の相手と人生100年を全うするのは理想ですが、若気の至りでなかなかうまくいかない結婚もあるもの。多数の体験談を聞いていると、離婚の苦労を体験すると一皮むけて、まろやかな大人になるのではと気付くこともあります。
離婚→再婚→離婚する女性は「自由でうらやましい」存在なのか、「根気がない、諦めやすい人」と思うのか――。さて、事例を見てみましょう。
ワンオペ育児&アルバイトで離婚なんて考える時間なし
美香さん(44歳、仮名)の夫、孝之さん(45歳、同)の母親は都心にあるマンションオーナー。そこに美香さん一家も住んでいます。夫は飲食店で働いていて、月給はそれほど高くありません。家賃がかからないので、そこはよしとしようと、美香さんは3人の子どもを出産しました。近所の小売店でアルバイトをして、子育て費用に充てています。
夫は土日が休みではなく、夜も遅いため、育児は完全に美香さんのワンオペ。一番下の子どもが幼稚園に通っている間に小売店で働きます。延長保育もあるのでそこは安心です。
しかし毎日が忙しすぎて、自分の時間はほぼゼロ。こんな生活うんざり……と美香さんは話します。夫に「つらい」と言っても、それが当然のような態度。「だって仕方ないだろ。俺の仕事がこういうスケジュールなんだから」と一蹴されるといいます。
「離婚して、生活を変えたいと思っても、3人の子育てをするお金もないし、離婚を準備する時間もないし、自分の人生について考えるような時間がありません。自分が離婚したいと思ったときに離婚準備できる人は本当に幸せだと思います。私だって資格取ったりして、できる仕事の幅を広げたいです」
美香さんは、離婚して人生を立て直したいと思っても、経済的にも精神的にも余裕がないからできない、と嘆きます。
離婚された側はつらすぎて「二度と結婚に踏み込めない」
慶子さん(36歳、仮名)は、元夫から「好きな人ができた」と言われて離婚しました。子どもを1人育てています。
「元夫からの突然の宣言で離婚することになって、本当にショックでした。半年くらいくやしくて、情けなくて、なんであんなひどい男と結婚したのか、自分を責めてしまって、6キロ痩せました。体調も悪く、地獄の日々でした。
裏切られるってこんなつらいんだと、負のループにはまってしまって。またあんなことが起きるかもしれないと考えると、結婚は二度としたくない。再婚する人って、自分から離婚を宣言する側なんだと思います。うらやましいですよね。結婚をいいものって思えるなんて」
慶子さんは、「“離婚された側”はつらい思いをもうしたくないので、二度と結婚したくない。“離婚を宣言した側”だけが何度も結婚し、離婚もできるのだ」と言います。本当にそうでしょうか。
何度も結婚・離婚する恋多き女に憧れる
好美さん(38歳、仮名)は、3年前に2人の子どもを連れて実家に帰り、元夫に離婚を宣言。1年間の調停を経て離婚しました。
「やっと自由になった! という感じです。また結婚して誰かに縛られるのも嫌ですし、今は子どもたちと3人で幸せなので、結婚したいとは思いません。
何度も結婚して離婚して…を繰り返すバイタリティーと恋多き女の感じはうらやましいなあと思います。1人目の夫との結婚は勢いでしました。ラブラブで愛してるという感情を抱いていたわけではないので、今思うと寂しい。誰かのことを本当に愛して愛されるロマンチックな恋をしてみたいなと思います。結婚は嫌だけど…」
再婚相手がまさかの浮気発覚
再婚を果たした果歩さん(38歳、仮名)は、悩みをこう話します。
「元夫からのDVで離婚して、そのときに相談に乗ってくれた高校の同級生と再婚しました。実はダブル不倫だったんです。周囲には大っぴらにはしていませんでしたが、知っている人は知っていたので、冷ややかな目で見られました。でも愛し合っているし、周りの人は関係ない。離婚したらすぐ結婚しようと約束していたので、当然のように再婚しました」
ところが、再婚して半年ほどで新しい夫の浮気が発覚します。
「もう大ショックです。浮気する男は何度も繰り返すと聞いてはいましたが、まさか彼が…って。自業自得です。不倫なんてバチが当たるものですね。恥ずかしくて友達に相談もできません。本当につらい。夫は平謝りでしたが、正直またやるんだろうと思って不信感だらけ。
知人たちに自業自得と思われるのが嫌で、離婚はできません。周りの目を気にせず、複数回離婚、再婚できる人は本当にすごいと思います」
何度も結婚と離婚を繰り返す女性に対して「うらやましい」という思いを抱く女性たちの状況はさまざまです。「隣の芝生は青く見える」ということわざがあります。当事者にはいろいろな思いがあります。他人が離婚しようが再婚しようが全く関係ありません。ニュースとして聞き流すのがよいでしょう。「へえ、そんな人生もあるのねえ」くらいの気持ちで。
うらやむのではなく、自分の選んだ結婚相手と一緒に結婚生活を築いていくことに時間とパワーを注ぐのが一番! 理想の夫婦関係は、二人で生み出してください。
「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美
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