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名前は「伊豆」なのに、伊豆諸島が東京都に所属しているワケ

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相模湾の南方に散在

 伊豆諸島は東京都に属する火山列島で、相模湾の南方に散在しています。

・大島
・利島
・新島
・神津島
・三宅島
・御蔵島
・八丈島

といった伊豆七島のほか、さらに南の青ヶ島、鳥島なども含んでいます。

 しかし、ここでひとつの疑問が浮かんできませんか?

「伊豆半島は静岡県なのに、伊豆諸島はなぜ東京都なのだろう」

と。その理由を皆さんはご存じでしょうか。

江戸と強いつながりがあった伊豆諸島

 伊豆諸島は江戸時代に天領(幕府の直轄地)でしたが、明治時代になり、廃藩置県が行われた1871(明治4)年、その管轄は足柄県(旧伊豆国全域と相模国の西半分)になりました。

伊豆諸島(画像:気象庁)

 1876年に足柄県が解体され、旧伊豆国が静岡県に合併されると、伊豆諸島も静岡県に引き継がれます。

 所属は目まぐるしく変わっているように見えますが、こうした廃藩置県にともなう混乱は全国で起こっていました。

 江戸時代の体制は複雑でした。

 ある藩の飛び地が、藩に縁もゆかりもない遠い場所にあったり、ひとつの地域が複数の旗本領に分割されていたりしたのです。

 そうしたなかで、ひとまず静岡県の所属となった伊豆諸島ですが、時代の流れとともに、東京府に所属させたほうがよいのではないかという意見が出てきます。

 その名前から一見、伊豆半島との結びつきが強いように見えますが、実は江戸時代から江戸と経済的につながった地域だったのです。

江戸時代の時点で「ほぼ東京」だった

江戸時代の時点で「ほぼ東京」だった

 もともと耕地の少ない伊豆諸島は、米にかわる年貢として塩や絹を納めていました。

 ところが江戸時代後期になって産業が発展すると、年貢を金銭で納めるようになります。そこで島々では、つばき油や魚介類などを売って金銭を得るようになりました。

 当初は「島問屋」と呼ばれる商人が売買を行っていましたが、生産物は独占的な権利を持つ商人たちに安値で買いたたかれるようになります。

 これを知った幕府は、江戸に「島方会所(しまかたかいしょ)」という取引所を設けて、島の生産物を取引するようになりました。

 このように江戸時代の時点で、伊豆諸島と伊豆半島の関係は「距離的な近さだけ」になっていたわけです。

三宅島の風景(画像:写真AC)

 1981(昭和56)年に出版された『伊豆諸島東京移管百年史』(東京都島嶼(しょ)町村会)によると、静岡県にとっても伊豆諸島が所属していることが問題になっていました。

 江戸あらため東京との商取引が多いため、大抵トラブルが起こるのは東京です。訴訟沙汰になると東京の商人を呼び出したり、東京に出向いたりしなくてはなりません。

 伊豆諸島の所属がまだ静岡県だった段階で、伊豆諸島の裁判事務は東京裁判所が管轄するようになっていましたが、結局のところ、行政も東京が管轄するほうが円滑ということで移管が決定。1878(明治11)年1月11日、伊豆諸島は東京府の所属となりました。

『伊豆諸島東京移管百年史』には「移管は当然で、むしろ遅かった」と書いてあるくらいで、当時の島民にしてみれば、「そもそも、なぜ静岡県に所属していたのか」といった心情だったと思われます。

噴火で風評被害を受けた伊豆半島

 こうして、伊豆諸島はめでたく(?)東京都となりました。

 ちなみに現在も伊豆諸島のままですが、その名前を「東京諸島」に変えようとする機運が盛り上がったことがあります。

八丈島の風景(画像:写真AC)

 きっかけは2000(平成12)年に三宅島の噴火が活発になり、全島避難が行われたからです。

 伊豆諸島の島々はそれぞれの距離が離れているため、三宅島が噴火してもほかの島には物理的ダメージがさほどありません。

 それにもかかわらず、海水浴の定番スポットとして知られる新島などでは、観光客が激減する結果となってしまったのです。

 それだけでなく、観光客の減少は伊豆半島にも及びました。

 伊豆半島から伊豆諸島は遠く離れているにもかかわらず、どこかで地震や噴火が起これば「伊豆」全体が損害を被ってしまうことが明らかになったのです。

東京諸島or伊豆諸島、あたなはどっち派?

東京諸島or伊豆諸島、あたなはどっち派?

 2002年、伊豆諸島の町村でつくる「東京都島嶼町村会」は名称変更に関するアンケートを実施。

「東京諸島」あるいは「東京黒潮諸島」に――という機運は高まったものの、最終的に56%の人たちが反対し、変更はなりませんでした。

 それでも観光振興団体である伊豆七島観光連盟は2004年4月、その名を東京諸島観光連盟と変更。都が毎年発行する伊豆・小笠原両諸島の現況報告書のタイトルも「東京諸島の概要」です。

 なお東京諸島は伊豆諸島だけでなく小笠原諸島も含んでおり、もはやこうなると諸島の範囲があまりにも広すぎると言えます。

新島の風景(画像:写真AC)

 前述のとおり、伊豆諸島は江戸時代から東京と密接に結びついてきたため、ある意味「東京の原点」とも言えるでしょう。

 ちなみに、東京諸島という名称は定着していないように見えますが、観光連盟だけでなく、何らかのイベントの際には割と目にする機会が多くなっています。

 皆さんは東京諸島と伊豆諸島、どちらの響きに愛着を感じますか?

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